都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

正金アパート その1

2022-03-09 | 中央区  
正金アパート
所在地:中央区 新富1-17
構造・階数:RC・5+R1
建設年:1931(昭和6)
解体年:2015(平成27).4
Photo 2006.4.7

 新大橋通り沿いに威容を見せていた昭和初期のアパート。正金アパートについては現存していた2013年にいちど採り上げていたが、その後、解体されてしまったので、未掲載の写真も含めて改めて記事化する。

 新大橋通りに面した1Fには店舗が入居していたいわゆる下駄履きアパート。上写真の時点ではまだ多くの店舗が営業していた。2〜5階の住居部分にはわき(写真左手)の玄関から入り、階段で上って行く。エレベーターはなし。

 2、3Fは大型の窓で一つ一つに庇と小さなベランダが付いている。小さく狭いので外に出られる感じではなかったようだ。4、5Fは窓の幅がみな小さく、個別に庇やベランダはない。その代わり全体を巻くように庇が付けられている。両者で窓まわりのデザインが異なるのは、内部の間取りを反映した結果だったのだろう。


 Photo 2006.1.28

 コーナー部は面が取られていた。この部分の部屋は変則的な形をしていたのだろうか。


 アパート側面 Photo 2013.10.13

 玄関を入るとすぐ上階への折返し階段がある。玄関の上の窓内に見えるのは階段室踊り場の床。踊り場に面した窓は他の窓と半階ずれた高さに開けられていることが多いが、正金アパートでは同じ高さに窓があったので、内部から見ると、踊り場の足下と天井近くの2ヶ所に窓がある状態だった。また当初はその2、3Fの窓にもベランダがあったようだが、これは撤去されて柵などの痕跡が残る状態だった。もしかすると当初は階段が別の場所にあったのかもしれない。


 新大橋通り側壁面の様子 Photo 2006.1.28

 現代のベランダとは異なり、木造家屋の2階ベランダのような大きさ。外に出るのではなく、窓辺に腰掛けて外を眺めたり、風を取り込むような使われ方が中心だったのかもしれない。

 古色蒼然として、一見すると廃墟のようにも見えるが、内部は掃除もされていて比較的きれいだった。大通り沿いに建っているため、採り上げているサイトやブログも多い。

 同アパートは2015年に解体された。同所には「正金アパートメント入船」という13階建てマンションが2017年に竣工している。

『オカシミと寝落ち』(かつて入居していた方の再訪記)
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