おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

テロ対策に準備なし

2020-02-29 10:24:39 | 日記

 ほんの三日間家から出なかっただけで、まるで自分が浦島太郎になったかのように、いつも見ている外の景色が新鮮に見える。代わり映えのしない近所をうろついて何が面白いのかと言われそうだが、ただ歩いて回ることができるということが、すでに驚きの連続でもあるのだ。

 桃の花が咲いている。

 日増しに春らしさを増してくる風景。

 野鳥も春の支度に忙しい。

 今日は図書館に本を返しに行く日だったので、開館と同時に到着するように出かけたら、新型コロナウイルスの影響で、3月15日までを閉館にすると張り紙がしてあった。仕方がないので返却ポストで本を入れて来たので、しばらくは読む本がない。とりあえずはネットで購入した関敬六著「さ・ら・ば・友・よ」でも読むことにする。これは渥美清さんとトリオを組んでいた三人組のひとりだった関さんが、渥美さんの死後に書いたものだ。作家ではないから、文章そのものは面白くないかもしれないが、渥美さんというプライベートを秘密にしていた人物の、なにほどかはわかるかもしれない。

 さて、それにしても新型コロナウイルス騒動は大変なもので、ついに学校も閉鎖になった。が、ここまでの経過を見ると、やはり深刻さが足りなかったというのが実情だろう。

 今年は東京オリンピックが開催されることになっている。ということは、オリンピックを狙ったテロ対策も当然のことながら想定にあるはずである。テロといっても爆弾ばかりがテロではない。少し前に炭疽菌によるテロがあったように、生物兵器によるテロも考えていなければならない。生物兵器となれば、来日することなく、国際郵便であちこちに送りつけ、封を開けることで感染が広まるようにしておけば捕まる心配もない。テロとしては一番安心で安価な方法だろう。

 このところの政府の騒ぎ方を見ていると、生物兵器によるテロ対策はまったく眼中になかったかのようだ。想定内というのならば、今回の騒ぎほど生物兵器によるテロ対策の予行練習としては最適だったはずである。が、検査機関も収容する場所も手配できずにオロオロしている様子は、テロに対するシミュレーションを何もしていなかった証拠である。

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不安な三日間

2020-02-28 08:51:27 | 日記

 火曜日、郡山の総合病院で抜歯してもらうのに出かけたら、すっかり風邪をひいてしまった。帰るなりすぐにコタツに潜り込んでいたが、鼻水は止まらず寒さは増すばかり。体温を測ってみると39度を超えていた。風邪気味どころの話じゃない。もしかしたら新型コロナウイルスにでも感染したか。

 翌日はカフェを休みにし、1日布団に潜り込んでいた。時々体温計を取り出して測るも、38度半ばを行ったり来たりしている。新型コロナウイルスの特徴をニュース記事で確認すると、体のだるさや発熱、咳や肺の痛みが挙げられている。発熱以外は咳も出ないし、肺が痛いということもない。とにかく鼻水がズルズルと出ているせいで、鼻が痛くて仕方がない。国の方針では37.5度の熱が四日間続くようなら、保健所に連絡して新型コロナの検査を受けなくてはならない。

 3日目、熱はかなり下がって来ているものの、いまだに37度半ばを行ったり来たりだ。37.5度を下回ることは少ない。とにかくこれではカフェは開けられないので、もう1日臨時休業して様子を見るしかない。で、あとは布団に潜り込んで1日を過ごす。テオは退屈で仕方ないらしく、時々布団に潜り込んでいる僕の頭を、前足でコツンコツンと叩く。

 夜になり、さすがに腹が減ってくる。まるっと二日間口にしたものといえば、ランニング用に買っておいたヴィターインゼリーとオレンジジュースと、おかゆが少々。あと甘いものが欲しかったのでモンブランをひとつ食べた。とにかく腹が減って来たというのはいい兆候だ。熱を図ると36.7度まで下がっていた。ただ、今までも夜には下がっていた体温が朝には再び高くなるということを繰り返しているので油断はならない。寝るのには飽きていたが、寝るしかないのが現状だ。夜中に目が覚めたので、再び体温を測ると36.7度。変化はない。このままの状態が続いてくれればと再び眠りにつく。

 で、いよいよ4日目の朝。今日熱があるようなら保健所に連絡しなければならない。なんたってこの非常時に、信じられないことに保健所は土日祝日をきちんと休んでいるのだから。で、早速熱を図ると36.6度。ようやく熱も収まったようだ。まだ鼻は垂れるし、寝てばかりいたので頭は重いが、普段通りテオの散歩に出ることにした。

 というようなことがあって、危うく福島県第一号の新型コロナウイルス感染者にならずに済んだとホッとしているアベさんであった。

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ドゥビドゥバー

2020-02-26 11:02:26 | 日記

 昨日に引き続き、今日も「アトリエ・カフェ 青い犬」を臨時休業することにした。というのも、昨日の朝から急に鼻水が垂れて来て、花粉症にでもなったのかなと思っていた。

 午後から郡山にある総合病院に抜歯の予約をしていたので、マスクをして出かける。2階の受付で申し込み、3階の歯科の待合室で45分ほど待った。問診を受けた後、1階のレントゲン室で歯のレントゲンを撮ってきてと言われ、その後3階の診察室で本格的な抜歯を行った。かなり前から、一番奥の親知らずが根っこだけ残っているのはわかっていたが、そこから歯周病になりかけていたのだ。レントゲンに映った影は、歯がかけたわけではなく、横倒しになったまま歯茎の中に埋もれているのがわかった。

 歯茎を切り歯を抜くと、縫い合わせてもらい手術終了。その間は大したことはなかったが、それから再び歯科の待合室で説明を受けるまで待たされ、その後2階の会計に行って再び待たされた。結局4時間近く病院の中を行ったり来たりしていたわけだが、椅子に座って待っている間に、だんだん鼻水の量が半端なくなって来ていた。マスクをしているから気づかれないものの、昔の子供のように次から次に鼻水が垂れてどうしようもないのだ。そのうち自分の鼻水で、プールで溺れたときのように鼻が痛くなって来てしまった。

 帰りは病院から少し離れた立体駐車場まで雨の中を歩き、ようやく家についた頃には完全に風邪を引いている状態になってしまった。夜、体温を測るとしっかり熱があるではないか。これはもしかしたら新型コロナウイルスかも知れない。といって、どっちみち家で静養しろいうことになっているので、温かくして寝ているしかない。

 今朝は安静にしていたこともあってひと晩で熱は引いたが、朝飯を食べると風邪のせいなのか抜歯の時の麻酔のせいなのか、まったく味が感じられない。タミちゃんに、塩が薄いよと言うと、しっかりついていると言うではないか。これでは料理も作れない。

 というようなことで、鼻水ドゥビドゥバーの人間がマスクをして接待するカフェは嫌だろうから、今日も臨時休業とさせていただく。

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白鳥を見に行く

2020-02-25 09:43:38 | 福島

 本日2月25日は、私用が重なったため「アトリエ・カフェ 青い犬」は臨時休業いたします。青い犬のブログには前もって予告はしておいてるが、そんなものは見ないよという人のほうが大半なので、ここでも書いておきます。

 ところで、昨日の祝日は月曜日ということでタミちゃんと僕の休みが重なった。滅多にないことなので小旅行でも考えていたが、あいにくの天気だったのでそれはやめてテオをドッグランに連れて行くことにした。が、前日の夜、風呂に入っている間にテオが僕のメガネをいたずらし、メガネをフレームを引きちぎった上、レンズまで粉々に噛み砕いてしまったので、すっかりテンションが下がってしまった。

 というのも、ひと月前にメガネをクシャクシャに噛み、買い換えたばかりだったのだ。仕方がないのでメガネ屋がオープンするのを待って再び買いに行く。とりあえず1年未満の損傷なら、半額で新しいのが手に入ることになっている。と言っても、無用の大金が財布から出て行くことには変わりはない。

 そんなこともありテンションが低い上に、朝から雨が降り続き、ドッグランも取りやめることにして、買い物をして帰る。お昼にたこ焼きでも焼いて、ビールを飲んで昼寝でもしようと計画を変更したが、今度はタミちゃんが風邪っぽいから寝ると言い出し、結局お昼のたこ焼きも夜に回すことにした。

 夕方、やることもないので雨が止んだのを機に早目にテオの散歩に出る。いつものコースじゃ面白くないので白鳥でも見に行くことにした。

 台風19号で氾濫した阿武隈川の整備のため、重機が河原に入って軒並み樹木を撤去している。そういうこともあって、落ち着いて生活できない白鳥たちは近くの田んぼに避難して来ているのである。

 グァーグァーと大声で鳴く白鳥は、テオにとっては得体の知れない怪物にでも見えているのだろうか。じっと固まり、吠えるでもなく白鳥たちを眺めている。

 近寄ってみたいが、僕たちの歩く速度に合わせて白鳥たちは移動する。向こうへ行けばこっち、こっちに来れば向こうへと、のんびりした鬼ごっこが続く。

 はい、わかりました。これ以上は邪魔をしませんので、ごゆっくり休憩していてください。と、帰路につくおっさんひとりと犬いっぴきであった。

 

 

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長めの散歩

2020-02-24 12:20:18 | 福島

 なんだか天気予報がちっとも当たらない。この三連休は小雨模様から月曜日には天候が回復すると言っていたが、日曜日は1日中吹雪いていたし、今朝もやっぱり霧雨が降るあいにくの天気だ。

 それでも休日の朝は長い散歩に出たいものだ。雨の心配をしながらも、いつもより遅い時間に家を出ると、普段は朝早く散歩に行くサクちゃんも、今日だけは遅い散歩らしく留守にしていた。早朝からひと騒動を繰り広げる相手がいなくては、テオも拍子抜けだ。仕方がないので先を急ぐ。

 ただ、時間を遅らせた分、ケンくんが散歩に出ている可能性が高い。小学校の跡地までやって来ると、ケンくんを乗せて来た軽トラックが止まっている。早速テオはケンくんの姿を探す。

 と、墓地の裏からケンくんを連れた飼い主さんが現れた。山の中を駆け回り、いつまでも帰ってこないので探しに行って来たところだと言う。ケンくんのほうは十分すぎるほど体を動かして来たので、テオが遊ぼうと誘っても、乗り気になれないらしい。テオはなんとかその気にさせようと、ケンくんの顔をペロペロ攻撃だ。

 ケンくんと別れ、普段は歩かない場所まで足を延ばすと、向こうから3本足のジョンくんが歩いて来た。

 ジョンくんのことも大好きなテオは、早速ペロペロ攻撃を仕掛けるが、テオの馴れ馴れしさが鬱陶しいジョンくんは、いつもひと声吠えてテオを威嚇する。

 その後、ミニチュアダックス2匹と遭遇したが、泥んこ道だったので飼い主さんたちに抱えられたままで、一緒に遊ぶことはできなかった。

 帰り道、田んぼの脇にカラスがいると思ったら、キジがじっと佇んでいた。

 目が覚めたばかりなのか、微動だにしない。テオは不思議そうに初めて見る生き物を凝視していた。

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かわいい訪問者

2020-02-23 11:12:17 | 福島

 昨日から大荒れの天気が続いている。今朝の散歩では小降りだった雨は、その後ミゾレに変わり窓に斑点を作っている。

 こんな天気なので出歩く人も少ないだろうと思っていたら、珍しいお客さんが我が家にやって来た。それは散歩中には時々目にするヤマガラで、久しぶりに我が家の庭木に止まっているのを目撃した。

 庭に給餌台を設置して、スズメの次に顧客になったのがヤマガラだった。当時はカップルが頻繁に顔を出し、多い時には4羽ほどが給餌台からヤマガラのために置いてあったヒマワリの種をひっきりなしに持ち去って行った。そんなことが数年続き、毎年冬になるとヤマガラがやって来るのが当然のことのようになっていたのだが、ある年からぱったり我が家の庭に顔を出さなくなってしまった。その頃、隣の庭の松の木が枯れたので、松ぼっくりを目当てにしていたヤマガラが別の場所に移動して行ったのかもしれない。

 そんなわけで昨日は久しぶりに家の中からヤマガラの姿を見たのだが、ヤマガラという鳥は元来人懐っこく物覚えもいいので、ちょっと前までは神社のおみくじを引いて来る芸をする鳥として目にすることもあった。いつの頃からかそんな姿を見なくなったが、野鳥の保護のために飼育できなくなったせいかもしれない。何はともあれ、これをきっかけに再び我が家をしばしば訪問してくれるようになると嬉しいのだが。

 そんなこともあって、昨日は時間があれば庭を訪れる野鳥を観察していた。

 と、キツツキの仲間でもあるコゲラがやって来ていた。こいつは街中に住み、意外と目にする機会は多い。

 ジージーと虫のような声で鳴き、その姿は少しだけセミに似ている。

 シジュウカラは毎日のように顔を出してくれる。以前はヤマガラのためにヒマワリの種を用意していたが、近頃は給餌台がからになっていると、さかんにさえずって催促するようになった。

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歌を作る

2020-02-22 11:18:12 | 福島

 時々、YouTubeで古い日本のフォークソングを聞いている。

 どんな分野でもそうだが、ジャンルとして定着するまでは試行錯誤が行われ、ある時にはとんでもないようなものまで飛び出す。そうこうしているうちに次第に洗練され、商業化されて行く。テクニックは向上し、洗練され、一流と呼ばれる人たちが出現し、人間国宝とまで呼ばれるようになる。能でも生け花でも陶芸でも、おそらく最初は生活の必要から生まれ、普段の生活に密着したものだったに違いない。

 音楽もフォークソングにしろロックにしろ、最初は素人の音楽でしかなかった。それが商売になるとわかると、ジャンルが確立し、プロになるための道が敷かれる。昔は不良のやるものと言われたロックだって、今では音楽大学にロック科というものがちゃんと存在しているのである。

 ただ、一流のものはハズレがないだけに面白味に欠けるところもある。素人がなんとか自分を表現しようとしてひねくり出すものの中に、微笑ましいものや笑ってしまうようなもの、なんとも言えないエネルギーを感じることができる。昔のフォークソングを聞いていると、まだマーケットが成熟していない世界で、なんとかしようともがいている姿が垣間見れて面白い。歌は自分を表現しようとするために、ほとんど日記と化して行く。

 そういうものを聞くうちに、自分でも作りたくなったので、お正月に2曲作ってみた。ひとつは「テオの歌」、もうひとつは「折りたたみの自転車」。歌詞は「今度我が家にやって来た臆病な子犬 春まだ早い寒い日にもらわれた子犬」とか、「折りたたみ自転車を買って来た 店頭に並んだセール品」といった我が家の人間でなければわからない歌だ。それにコードを足して、毎日練習している。首にハーモニカをぶら下げて、前奏や間奏も練習している。

 歌が上手ならYouTubeにアップもできるのだろうが、どこまでいってもちっともうまく歌えないので、いつか歌の上手な人が歌ってくれたらアップするかもしれない。

 

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二枚目な俳優

2020-02-21 11:19:37 | 日記

 図書館から借りて来た「私の愛した渥美清」(秋野太作著)を読んだ。ある人物を取り上げた評伝としては、久しぶりに面白い本だった。ごく親しい人が書いたものだと、客観的な人物像が見えてこないし、研究者が書いたものはその人物の仕事や業績を中心にしたものになるので、的外れなこともある。

 その点、秋野太作さんの書いたものは、適度な距離を持って書いているのに加え、演劇やテレビ業界については、ここまで書いて役者人生大丈夫かと心配になるくらいおもねることなく筆を進め、読後感は一本の良質な映画を見終わった時のような爽やかな感動があった。

 若い頃は「男はつらいよ」のどこが面白いか全然わからなかった。今でも正直ゲラゲラ笑って観るということはないのだが、渥美清という人物に対する興味は尽きない。秋野さんが役者の目から見た渥美清のお芝居について書いているが、渥美さんの演技はどこまで行っても一人芝居なのだという。普通の役者が、共演する人との掛け合いの中で演技するのとは別次元にあり、相手が大根役者だろうが名優だろうが関係なく、自分ひとりの芝居をするだけだという。おそらく、その辺のところが「男をつらいよ」を観ても、興味が渥美さんにしか行かないところなのだろう。

 「男はつらいよ」は連作の予定がまったくないところから始まっているため、すぐにスタッフも役者もマンネリ化してしまったという。だから、「男はつらいよ」が映画として元気なのは5、6作目くらいまでだという。秋野さんは5作目を山田監督が一番力を発揮した作品ではないかと書いている。渥美さんに関しては「寅さん」のイメージを大切にするために、歳を重ねると他の作品にも出演しなくなったが、渥美清が演じた作品では、「拝啓天皇陛下様」が最高の作品らしい。

 というので、早速2本とも観てみた。「男はつらいよ」はともかく、「拝啓天皇陛下様」は日本映画にこんなものがあったんだと新鮮な発見があった。タイトルからすると反戦映画かと思ったが、そうではなかった。カタカナしか書けない無学な男が、兵隊さんなら三食に困らないし、赤線も半額で行けると、戦争が終わってもなんとか兵隊として残してもらえないかと考えている。この主人公のような人間にとっては、社会で暮らすよりも兵隊さんのほうがよほど生きやすいのである。スタインベックを原作とした外国映画「二十日鼠と人間」と流れるテーマは同じものがあるが、弱者を描いた映画としては、僕はほかに知らない。

 渥美さんは自分の経歴をほとんど誰にも語らなかったそうである。そのためヤクザだったとか、大学出だとか様々な噂が絶えないが、本人は人生においても一人芝居を演じていたかのようだ。共演者としてもっとも身近な場所で渥美清を見ていた秋野さんは、渥美さんほどの二枚目はいないと感じていた。そして、チャップリン同様、二枚目だからこそ三枚目の役を演じて面白いという。

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自分の大きさ

2020-02-20 11:46:07 | 日記

 ランニングシューズを新調したりすると、走っている最中につま先を地面に引っ掛けたりする。家の中を歩いていて、タンスの角に足の小指をぶつけたりする。ドアをくぐろうとして肩を激しくぶつけたりする。歳のせいかなと思う。もしかしたら、若い頃から同じようなことを繰り返していたのかもしれないが、歳のせいと言っておけばなんとなく納得できる。こういうのを老人力と言うのだろうか。

 以前、実験で人はなぜ足の小指をぶつけるかと言うのを実験していた。それによると、個人差はあるものの、足を前に出す時に目隠しをした状態だと数センチ外側にブレるらしい。これがぶつける要因となる。実験するまでもない、僕らは自分の体の大きさをきっちりと寸分たがわず把握しているわけではないということだろう。

 ただ、自分の大きさを知らないということで言えば、目に見えない精神に関しては、もっと狂いは大きいはずだ。自分の精神がどういう形をしているのか、どのくらいの大きさなのかをはっきり知る手段はない。仕方がないので肩書きだの資産だの、才能だの、いろんなものに頼らなければならない。それでなんとなく自分という人間の姿を思い描くことができるが、昨日までの自分が今日の自分とは限らないから問題は厄介だ。

 昨日まで健康だったのが、今日は病気になる。昨日までお金があったのに、今日は借金を抱えている。昨日できていたことが、今日はできなくなっている。

 体の大きさはシークレットブーツや整形などで変えられるとは言え、手間がかかる。その点器の大きさを変えることは簡単だ。自分で自分に嘘をつけばいい。時々、「今のままでも満足してます」と口にする人がいる。が、その本心はうまく自分をだましているかもしれないが、他人には本当のところが見えている。何事かをあきらめたことを「満足」という言葉に置き換えているに過ぎないということを。「うまく行ってる」と言いながら、口を開けばグチばかりでは、誰も信用しないだろう。体をあちこちにぶつけるのと同様に、きっと精神も思わぬところでぶつけている。精神だってケガをする。

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テオくん、あそぼ

2020-02-19 11:30:34 | 福島

 昨日は朝から雪が舞い、あっという間にあたりが白くなった。

 このまま行けば積もるんじゃないかと思ったが、気温が高いせいだろう、降っても降ってもすぐに溶けてしまって、夕方まで降り続いたにも関わらず雪は溶けてしまった。これではとても二月の東北とは思えない。地球温暖化の影響で、今や福島でさえ九州の冬みたいなものである。

 強い風が吹いているものの、今日は朝から晴れ間も覗いている。

 今年はコロナウイルスの流行のせいで、各地の観光地に閑古鳥が鳴いているという。雪も少ないし、こういう時こそ出歩くのもいいかなと思うが、どのみちテオがいるので人ごみに出かけて行くことはない。どこか良さそうなところを探し、梅や桜の花を満喫しに行こうと思う。

 朝食後、掃除機をかけていたらテオが何やら吠えまくっている。どうしたのかと見にいくと、庭先に何かいるようだ。

 そっとテオの吠える先を見てみると、そこには吠えられても動じず、こちらの様子を伺っている猫がいた。この猫は最近近所の人が飼うようになった野良猫だ。飼うようになったというより、飼うしかなかったというのが正しいだろう。その家には愛護センターから引き取った3本足のジョンくんがいるのだが、散歩の時にその後をくっついてくるようになり、終いには家まで来てジョンくんと一緒に寝るようになったというのだ。これでは飼わないわけにはいかない。

 ある時散歩の途中ではぐれたと言い、飼い主さんが心配していた。後日顔を合わせた時にどうなったか尋ねると、ちゃんと戻って来たと嬉しそうに話していた。

 そういう猫なので、犬に対しても恐怖感は抱かないらしい。かえってテオの方がビビっている始末である。近所を散策中、庭でウロウロするテオを見かけてやって来たのだろう。きっと、「テオくん、あそぼ」と誘いに来たのだろう。

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