朝4時、いつものようにアンに起こされる。なぜだか時間に正確なアンは、どんなに寒い朝でも4時前後に起き出し、僕の耳元でミャアミャア鳴き始める。目を開けると、顔のすぐ前にアンが座っていて、僕の顔をぺろりと舐める。仕方がないので布団からゴソゴソと抜け出し、アンに餌をあげる。
もう一回布団に戻ろうかとも思ったが、昨日から描き続けている墨絵の続きをやることにして、顔を洗うとコーヒーを淹れる。
今回挑戦するのは、イタリア映画「木靴の樹」に出てきたミネク少年である。少年と言っても学校に上がったばかりの男の子で、この映画のクライマックスは、この子が学校に通い始めたことから起こる事件を扱っている。
ちなみにエルマンノ・オルミ監督によるこの映画は、1978年のカンヌ映画祭で審査員の満票一致で最高賞を得る。カンヌ映画祭始まって以来の快挙であった。
登場人物はすべて本物の農民であり、演技に関してはズブの素人である。照明はすべて自然光による撮影だったため、ロウソクやランプで照らされた夜のシーンなどは見づらいが、ドキュメンタリー映画さながらのリアリティーを生んでいる。描かれた農民の過酷な運命は、ミレーやゴッホの絵画で表れているものと同じである。
お日様が高くなり、ようやく部屋の中がポカポカしてくると、アンが日向にやって来て、自分のベッドでまん丸くなっていた。アンがオス猫だったら、名前はミネクでも良かったかな、なんてことを考えながら描き続けた。
もう一回布団に戻ろうかとも思ったが、昨日から描き続けている墨絵の続きをやることにして、顔を洗うとコーヒーを淹れる。
今回挑戦するのは、イタリア映画「木靴の樹」に出てきたミネク少年である。少年と言っても学校に上がったばかりの男の子で、この映画のクライマックスは、この子が学校に通い始めたことから起こる事件を扱っている。
ちなみにエルマンノ・オルミ監督によるこの映画は、1978年のカンヌ映画祭で審査員の満票一致で最高賞を得る。カンヌ映画祭始まって以来の快挙であった。
登場人物はすべて本物の農民であり、演技に関してはズブの素人である。照明はすべて自然光による撮影だったため、ロウソクやランプで照らされた夜のシーンなどは見づらいが、ドキュメンタリー映画さながらのリアリティーを生んでいる。描かれた農民の過酷な運命は、ミレーやゴッホの絵画で表れているものと同じである。
お日様が高くなり、ようやく部屋の中がポカポカしてくると、アンが日向にやって来て、自分のベッドでまん丸くなっていた。アンがオス猫だったら、名前はミネクでも良かったかな、なんてことを考えながら描き続けた。