おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

雪の日の吟行

2021-01-31 09:29:37 | 12音詩

 雪のせいで餌を探しにくくなっているのか、我が家の給餌台が連日にぎわっている。スズメはもとより、ヤマガラ、シジュウカラ、シメのほかに、今年は珍しくメジロやカワラヒワもやって来る。

 シメはでかく人相も悪いが、その行動は愛嬌がある。

 そんな野鳥たちを、アンは一日中飽かずに眺めている。こんなんじゃあ、アンを外に出すようにしたら、たちまち野鳥たちは餌食になってしまうか、我が家に寄り付かなくなってしまうだろう。「アンは家の中で飼うしかないかな」と、その背中を見ながら考えるのであった。

 連日、朝になると地面が白くなっている。雪が降っているというよりも、強風で吹き飛ばされた雪が、この辺りまで来ているようだ。その証拠に、積もった雪で雪玉を作ろうにも、パサパサに乾燥していて、まったく丸めることができない。

 今朝も朝起きてみると、あたりは白く雪化粧していた。積雪は3センチというところだろう。近頃は日中の温度が高いので、お昼頃にはすっかり溶けてあたりはぬかるみ状態になる。

 ぽっかりと凍る雪の月

 ケンくんが待つ小学校跡地のグラウンドまで歩いて行く。この奥の墓地になっている原っぱが遊び場だ。

 しばらくケンくんと追いかけっこをして遊ぶテオ。その間、僕は句をひねくり出す。

 雪の下 お墓も眠る

 ケンくんと別れた後も、1時間ほど散歩を続ける。雪の積もった日は、例年はあちこちでウサギの足跡を見かけるのだが、この冬はどうしたわけかいまだにひとつの足跡も見ていない。数年前には我が家の玄関先にまでたくさんの足跡が残っていたくらいだから、この冬ウサギはどこへ消えてしまったのか、不思議で仕方がない。その代わり今朝は、リスらしき足跡が点々と続いているのを発見した。

 リス跳ねる雪の原っぱ

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吹雪の中で

2021-01-30 11:34:40 | 12音詩

 昨夜から吹き荒れていた風に、明け方には雪が混じった。朝の散歩で家を出る頃には道路の積雪は1、2センチほどになっている。土曜日の朝はボール投げをしているケンくんと一緒に遊ぶことになってはいるが、雨降りの日には別コースを取り、サッサと帰って来ることにしている。今日は横殴りの雪が舞っているが、こんな天気の日にケンくんは来ているのだろうか。

 ケンくんちの前を通りかかると、後ろにケンくん専用のケージを載せた軽トラックの姿はない。すでにいつもの場所へ出かけているようだ。小学校跡地まで来ると、テオのリードを外す。テオは糸の切れた凧のように、風に乗って一目散に走って行く。その先にはボールを追いかけるケンくんの姿が見える。

 空き地には新雪が積もっているから、ボールがその辺に転がっていてもわからない。ケンくんがボールをくわえて戻って来てポトリと放しても、すぐにどこにあるかわからなくなってしまうのだ。

 犬たちにとっては楽しい雪の原っぱは、飼い主にとっては身を隠す場所もなく、苦行以外のなにものでもない。冷たい雪混じりの横殴りの風の中で、フードをすっぽり頭からかぶって我慢しているしかない。

 ボール遊びに飽きた2匹は、雪の中で追いかけっこを始める。「おい、そろそろ帰るぞ」とケンくんの飼い主が声をかけても、2匹ともまだまだ余力たっぷりで尻尾を振っているのだ。

 犬たちが遊ぶ間、足踏みをしながら一句ひねってみる。

 雪が横から下から
 頭に雪乗せお地蔵

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春を連れて来る風

2021-01-29 11:09:02 | 12音詩

 昨夜から降り出した雪は、朝になっても降り続けていた。それでも気温が高いのか、車の屋根や花壇はうっすらと雪化粧したものの、道路の雪はすっかり溶けている。

 天気予報では大荒れの一日と言っていたが、朝の散歩の時にはまだ風は暴風というほどではなかった。朝の散歩を心配していたが、テオにレインコートを着せることも、僕たちも傘をさすこともなく歩いてくることができた。道路をシャーベット状の氷が覆っているので慎重に歩く。

 歩きながらメモ帳を取り出し、書きつける。

 ただ聞こえるは風の音
 沈んで行く雪の山里

 カフェの準備を始める頃になると、外では横殴りの雪が舞っている。時々灰色の空に青空の断片が見える。風が強いので、上空が晴れていても、まとまった雪が吹き飛ばされて来るのだ。積もるでもなく、ただ寒いだけの冬は九州の冬を思い出させる。

 パッと光が差し込むと、吹雪はキラキラと輝き、見た目には春の雪のようだ。暦の上ではまだ大寒で、一年で一番寒い時期にあたっている。が、次はもう立春で、雨水、啓蟄、春分と続く。温暖化の影響で、昔ならとっくに立春の時期に入っているのかもしれない。立春から春分の間に吹く南寄りの風のことを春一番というが、体感的には春は年々早くやって来ている。

 もともと東北には、春一番は吹かないことになっている。というのは、春分を過ぎても大雪になったりするからで、「春」という文字を使うのがはばかられるのだろうが、近年の福島は、北関東くらいの気候にはなっているから、春一番が吹いてもおかしくはないのである。

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くっついたり離れたり

2021-01-28 12:01:48 | 日記

 新型コロナウイルス予防に、ソーシャルディスタンスを守れと言う。食事をしながら喋るなと言う。 用もないのに他人に会うなと言う。東日本大震災直後は、やたらに「絆」という言葉がもてはやされ、とにかく他人と繋がることが尊いことだったことを思うと、くっついたり離れたり、価値観なんて簡単にコロッとひっくり返るものだと呆れる。

 僕らが子供の頃というのは、とにかく近所の子供たちがゾロゾロ集まり、いつだって集団で遊んでいた。家にいたって自分の部屋があるわけではないから、友達を呼んで遊ぶということもほとんどなかった。大体の家の中で遊んでいると、「外へいけ」と怒られたものだ。

 だからだろうか、とにかく自分のスペースというものに憧れた。自分の部屋や誰にも邪魔されずに好きなことができる場所が欲しかった。早く家を出て、自由になることに憧れた。

 今の子供たちは、小さい頃から自分の部屋を持ち、遊ぶ時でも少人数で遊ぶ。普段から他人に煩わされるということが少ないから、自由への憧れというのは小さいように感じる。近頃は成人しても親と同居していることを煩わしいと思っていないようで、僕の若い時のようにひとりになることへ憧れ、孤独への渇望みたいなものはないようだ。

 ところが、大きくなったら何になりたいかという質問を子供にすると、僕が子供だった頃のように、学者やパイロットを挙げる子供は少なく、サッカー選手やユーチューバーなどが人気だ。これは裏を返せば、注目を浴びたい、他人と繋がりたいという欲求が大きいということなのかもしれない。

 その他大勢の中でワーワー生きていた時代は、誰からも離れていたいという欲求が強く、小さい頃から自分のスペースを与えられて生きている今の子供は、人とつながりを持ちたいという欲求が強いとも言える。くっついたり離れたり、人間という生き物はなかなか難しい。

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不要なものって

2021-01-27 11:37:19 | 12音詩

 散歩をしていたら、近くの愛護センターで働いている人が愛犬と散歩しているのに出くわした。「最近、ゴールデンが入って来た」と口火を切ったのは、我が家のゴールデンレトリバーのドリが死んだことを知っているからだ。「まだ若い犬で、センターでは、トリミングした上に去勢手術も受けさせたよ。こんなことは初めてじゃないかな」と言う。

 テオ1匹だけなら、引き取ってもいいのかもしれないが、アンが避妊手術を受けたばかりで、この上ゴールデンも飼うとなると、かなりの覚悟がいる。

 それにしても、ゴールデンレトリバーが愛護センターに来るなんてどういう事情なのかと尋ねてみると、どうやら飼い主のジイさんが飼えなくなって愛護センターに連れて来たらしい。で、こういう犬を愛護センターでは、不要犬と呼び、ネットでの飼い主の募集はしないらしい。

 まだ若い犬だというから、ジイさんはどういう事情で飼い始めたのだろう。高齢で飼えなくなったというなら、飼う前からわかっていたはずである。おまけに、愛護センターでは、その犬を「不要犬」と呼ぶのだから、その犬が可哀想で仕方がない。物じゃないのだから、不要だの必要だのレッテルを貼る意味がわからない。

 近頃は、ペットはペットショップのショーウインドウでお金を出して買う。魚や肉にしても加工してあるか調理してあるものを目にするので、自分が何を口にしているのかを、はっきり自覚している人も減っているのではないだろうか。そうでなければ、「さすがA5ランクの肉。口に入れたら溶ろけました」などと残酷な言葉を口にはできないはずである。命に関して、鈍感になっているとしか思えない。

 新型コロナウイルスで大騒ぎしているが、すべてが人間中心でしか物事を考えられなくなった世の中というのは、僕にとってはすごく居心地が悪い世界なのである。

 そういうことを思いながら、今日も句をひねってみるアベさんなのである。

 犬も猫も人の都合で
 今日もまた命をいただく
 冬が終わる 耳を澄ます

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籠のネコ

2021-01-26 10:54:43 | イラスト

 避妊手術を受けたアンは、当日の夜はさすがに痛んだのか、じっとしていることができずにウロウロしていた。翌日もお腹に巻いたガーゼを口でずらしては、傷口を舐めようとしていた。ガーゼがお腹のあたりでクルクルとなって役目を果たしていなかったので、夜には外してやった。傷口を見るとふた針か三針ほど縫ってある。糸がチョロっと伸びているので、アンは口で引っ張ろうとする。「そんなことをすると、パックリと開いちゃうぞ」。

 3日目になると痛みも引いたのか、昼間は今まで通りぐっすり寝ている。1週間後に抜糸ということになっているので、もう一度動物病院には連れて行かなければならない。成長期だから、傷口も治るのはきっと早いだろう。

 ところで、猫というのは犬と違い、とにかく狭いところに入りたがる。スーパーのビニール袋がその辺に転がってればすっぽりと入り込み、段ボール箱があれば潜り込む。それに入れるのか、とツッコミたくなる場所にも、グイグイ入っていこうとする。

 部屋の隅っこに、籐で編んだ紙屑入れがある。ある日、その紙屑入れの後ろにあるものを取ろうと動かそうとすると、空っぽのはずがずっしりと重い。何が入っているんだと蓋を取ってみると、そこにはアンが潜り込んでいた。

 紙屑入れの蓋は本体にくっついているタイプのものではなく、持ち上げて開けるタイプだから、アンは蓋が落ちないようにずらして入り、その後きっちりと中から蓋をしたことになる。それを考えると、潜り込むところを見ることができなかったのが残念だ。

 ということで、その姿が面白かったので、絵にしてみることにした。

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腹を据えて

2021-01-25 11:53:40 | 12音詩

 ここ二、三日、続けざまにメジロが我が家を訪れている。冬から春にかけて見かけるメジロは、今でこそ野鳥を捕ることが禁じられているが、僕が子供の頃はメジロを飼っている人は多かった。メジロの名の通り、目の周りに白い隈取りがある。それがちょうど大きな白眼の中に黒目があるみたいで、おばけのQ太郎(古い)みたいなのだ。

 お店にお客さんが来ていたので、「運が良ければメジロを見ることができますよ」と話していたら、すぐ目の前にやって来て、大興奮だった。

 最近はメジロばかりでなく、カワラヒワの群れも我が家で羽を休める。

 ヤマガラやシジュウカラは、毎朝給餌台にやって来ては餌をねだってさえずる。

 今日はカフェが休みなので、午前中はランニングに出た。風は冷たいが、青空が広がり気持ちがいい小春日和だ。世間はコロナウイルスで沈みがちだが、この騒ぎは1、2年で収束すると考えないほうがいいのではないか。オリンピックの開催がどうのこうの行っている場合ではない。腹を据えて、4、5年先までこの騒動は収束しないという覚悟でいたほうがいいように思う。

 そんなことを考えながら、阿武隈川の土手を2時間近く走って来た。最近は走りながら一句ひねるのが習慣になり、気がつけば結構な距離を走っていたりする。そんな中での一句。

 不穏な雲の下を走る
 激しい風よ 吹くなら吹け

 ついでなので、夕方の散歩と朝の散歩の時に考えた句も、ここに書きつけておく

 空から淋しい遠吠え
 漆黒のフクロウの声
 モクレンの蕾わくわく

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アン、避妊手術を受ける

2021-01-24 11:36:43 | 福島

 お正月の三が日が終わった頃から、アンが初めての発情を迎えたようで、夜になると落ち着かなくなり家の中をうろつき回る。それだけなら放っておいて好きにさせるのだが、ミャアミャアと鳴き続けるのでおちおち寝ているどころではない。

 しょうがないので、オモチャで相手をして気を紛らせてやるが、止めると再びミャアミャアと家の中をうろつき始める。発情期を迎える前には避妊手術をしておきたかったが、まだまだ先だろうとタカをくくっているうちに、しっかり成長していた。

 調べて見ると、猫の発情期は生後5ヶ月から1年の間に来るらしい。アンは猫の中でもかなりの早熟だ。獣医さんから、今年の春くらいに避妊手術をしましょうと言われていた。が、発情期が来てしまった以上のんびりしてはいられない。早速で動物病院に電話をして事情を説明する。

 で、昨日は午後から手術ということになり、朝のうちにタミちゃんとふたりでアンを連れていく。避妊手術のついでに、テオにも入れてもらったマイクロチップを体に入れてもらうことにした。これは保健所や愛護センターや動物病院に保護された時に、マイクロチップをスキャンする機械があるので、それで飼い主がわかる仕組みになっているという。保護した先から連絡してくれるという話ではあるが、こちらから問い合わせない限り、案外調べないのではないかという一抹の不安もある。僕はお役所というところをあまり信用していない。

 午後5時過ぎに引き取りに来てくださいと言われていたので、タミちゃんに迎えに行ってもらう。僕はその時間には、店じまいをしテオを散歩に連れていかなければならない。

 タミちゃんの話では、アンの子宮はすでに大きくなり子供の産める体になっていたそうだ。麻酔が切れていたので、車の中ではカゴの中でミャアミャアとうるさかったらしい。獣医さんからも、元気な猫ですねと言われたそうだ。

 アンはお腹にガーゼを巻かれていた。テープを貼ってあるが、自分の口でガーゼを引っ張り、縫ったところが露出している。これではガーゼの意味はないが、外してしまうのは怖いのでそのままにしておいたら、ずり下がってオムツをしているようになっていた。

 アンは帰って来るなり、高いところから飛び降りたり、テオと追いかけっこをしたりと、いつ傷口が開いてもおかしくないくらいの暴れようだ。もしかしたら避妊手術で性格が変わったんじゃないか、とタミちゃんは言う。

 2、3日すれば傷口もふさがり、アンも落ち着いてくれるのではないかと期待している。来週は抜糸があるというが、今の様子を見ていると、自分の口で糸を抜いてしまいそうな雰囲気だ。

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指を折る

2021-01-23 11:13:21 | 12音詩

 天気予報では、甲信越地方で積雪と言っていたが、あの辺りで積もるということは、この辺ではかなりの確率で積もるかもしれない。明日は雪景色の写真が撮れるだろうか。

 今朝はあいにくの天気で、カメラを持って出たものの、なかなか明るくならない。テオをケンくんと遊ばせても、投げたボールがどこに行ったのかすぐに見失ってしまう。

 暗いせいでカメラのシャッタースピードが遅くなっているのに加え、犬たちが走り回るからピンボケの写真しか取れない。

 ボールを咥えて全力疾走するテオの姿も、何が何やらよくわからない。

 写真がうまく撮れないとなると、次にやることはこの光景を句にすることだろうと、せっせと指を折って12音になるように言葉をいじくり回す。そして一句。

 犬よ走れ 風になって

 ついでに前日の夕方の散歩の時にも、せっせと指を折って一句ひねったので書いておくことにする。

 オレンジと青の夕暮れ

 全力で追いかけっこをして遊んだ後は、ケンくんの飼い主さんからオヤツがもらえる。テオはこれが楽しみで遊びに来ているようなもので、その喜びようは僕たち飼い主の前でも見せたことがないようなテンションなのだ。

 家に帰ると、毎日やってくるヤマガラが、モッコウバラの枝に止まり、ピクリともせずにいる。普段は餌を食べる時でも、せわしくなく枝の間を飛び回りちっともじっとしていないだけに、もしかしたら凍って固まっているんじゃないかと心配になったほどだ。

 5分ほど席を外し戻って来ても、やはり同じ体勢で固まっている。何やら凝視しているように見えるし、集中して考え事をしているようにも見える。

 裏の空き地は今日も野鳥たちで大にぎわいで、ヤマガラ、シジュウカラはいつものようにやって来ているし、めったに来ないカワラヒワやメジロの姿も目撃することができた。

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冬の野鳥

2021-01-22 11:16:09 | 12音詩

 暦の上では、今の時期は二十四節気の大寒にあたる。今年は1月20日からということになっていて、節気は二十四あるから、約2週間ほどの期間だ。大寒は文字通り1年で一番寒い時期ということになっている。昨日の朝はマイナス7度まで下がったから、大寒に相応しい寒さだった。

 が、猛烈な寒波も抜けたようで、今日は朝からポツポツと雨が降っている。この時期の雨というのは珍しい。ここ2、3年は雪が降っても、ほとんどその日のうちに溶けてしまう。

 10年前に福島に来たときには、膝くらいまで雪が積もり、さすがに東北だと感動した。車の入っていけない道路も多く、田畑は雪の下に埋もれてしまっているため、犬の散歩はどこまでも真っ直ぐ歩いたものだった。滑り止めに靴の裏には、取り外しできるスパイクのバンドを装着し、雪山登山のようにラッセルして回ったが、近年はスパイクを装着するまでもなくなっている。

 冬の散歩は寒いけれども、数多くの野鳥を目撃できるということでは楽しい。まず、木々が葉っぱを落として裸になるので、邪魔ものがなく野鳥の姿を見つけやすい。また、冬には餌を求めて多くの渡鳥や、山の上から降りてくる野鳥も多い。

 この辺で冬になると頻繁に見かけるのは、ツグミやジョウビタキ、モズ、白鳥と言ったところだろうか。ヤマガラやホオジロ、キセキレイも冬のほうが見つけやすい。滅多に見ないが、ベニマシコやシメやメジロもこの時節に見かける野鳥だ。

 年中いるカラスやヒヨドリだって、夏に見るよりも、寒空を飛んでいたり、柿の木に止まり熟した実を啄ばんでいる姿は風情がある。ということもあって、家でヌクヌクしている以上に、出歩いた方が楽しい、というのが冬という季節だ。

 ということで、今日の一句 「ヒヨドリ 柿の二つ三つ」

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