いよいよ、大阪府教育委員会は、子どもたちを徹底的に「分ける」教育を始めるようです。
フェイスブックにおける平井美津子さんの投稿をご本人の了解のもとに掲載させていただきます。おそらく大阪府教育委員会は有無を言わさぬよう市町村教育委員会に迫るでしょうが、「統一テスト」の実施は大阪の子どもを一元的な「数字」で分けることにつながっていくのではないでしょうか。
私は1952年大阪生まれですが、大阪市立阪南中学時代、「フケン」(当時行なわれていた大阪府統一テスト)で、中学が序列化され、越境入学している同級生がたくさんいました。現代では学校選択制ということになるのでしょうが、情報が進み。教育産業が市場に溢れる今、あの当時とは比べものにならないくらい競争は進み、子どもたちを分け隔つことになることは間違いありません。市民が、ストップをかけなければ大阪の子どもたちの未来は暗いもになるのではないでしょうか。
平井美津子さんのFBより
大阪府教育委員会で2014年1月の教育委員会会議で、中学校に「統一テスト」を実施することを決定し、2月27日、市町村教育委員会に説明会を行いました。来年1月の施行実施に向けて、今後市町村教育委員会に実施の意向調査を行う作業に入っています。
府教委の実施に関する主要点です。
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2016年春の大阪府公立高校入試から内申書に絶対評価を導入するのに際し、各中学校の公平性を担保するため、府内一斉の「統一テスト」を実施する。実施時期は2015年1月,対象学年は中学1年生、2年生。試験科目は中学1年生国・数・英、中学2年生国・数・社・理・英(各科目45分)、テスト範囲は各学校に周知徹底させる。
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2015年は試行実施で、2016年春の入試から本格実施を予定。試行実施では統一テストの生徒個人結果と研究指定校の1学期・2学期における生徒個人仮評定を比較分析、相関関係を詳細に分析した上で、相関がないと判断し...た学校には評定変更を求める。
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統一テストに参加するか否かの市町村教育委員会による意向調査を3月中に行う。テスト問題は府教委の責任で民間業者に外部発注して行う。問題用紙はテスト実施前日までに各学校に送付。採点は外部の民間業者が行う。各学校に業者から結果は直送。市町村教委には生徒個人名を伏せて結果送付。市町村教委の判断で学校別公表は可能。
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現行調査書に反映する学年成績は中学3年のみだが、中学1年生・2年生の評定を含めるか否かは高等学校課で現在検討中。8月に結論。調査諸形式を変更。
大阪教職員組合が整理した問題点です。
1.
大阪教職員組合が整理した問題点です。
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中学1年生、2年生のテスト結果を高校入試の内申書に反映させることで中1から高校入試が前倒しになり、中1から成績ばかりに目が行き、中学校生活がテスト中心、偏差値中心に変質させられてしまう。特に中学生時代は、思春期・第2反抗期の真っ只中にあり、これを豊かな生活や経験と結んで前向きに乗り越えていくことが大切であるのに、これを破壊してしまうことになる。中1から子どもたちを競争のストレスで追い詰める、子どもいじめのテストとなり、いじめや荒れ、不登校など教育困難をいっそう押し広げる。
2.
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小中連携の推進とは相反して、中1ギャップをいっそう押し広げる。中1から生徒を泣かせる高校入試になることで、中1ギャップの大きな原因である「中学に入ると、突然に受験体制に投げ込まれる」という状況をいっそう深刻化させる。
3.
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各中学校の「評定」に、府教委が直接介入して変更を求めるなど、各学校の教育課程編成権及び評価権、個々の教員の教育活動上の自主的権限を侵害するものになる。そして教育活動を画一化させ、自主的・創造的な教育を破壊し、教育をゆがめ、後退させることになる。
4.
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塾産業との癒着や、塾産業の関与を広げ、新たな父母負担増が懸念される。
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現場の教職員や市町村教育委員会、そして広く教育関係者による検討や協議などを全く行うことなく、一方的に、それも多くの教育関係社の反対を押し切って恐慌を狙うものであり、子どもや父母をはじめ、教育現場に計り知れない混乱と困難を広げる。
大阪府教育委員長陰山英男氏と市町村教育委員会教育長宛に「中学校統一テストの実施に反対し、撤回を求める要請」を行っていきたいと思います。
大阪府教育委員長陰山英男氏と市町村教育委員会教育長宛に「中学校統一テストの実施に反対し、撤回を求める要請」を行っていきたいと思います。