庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

足利学校 西階の不断梅を訪ねる 落ちない梅の実

2017年03月03日 | 野草を訪ねて
足利学校の学校門1703030004足利学校の学校門1703030004 posted by (C)雑草
足利学校の創建は奈良時代、平安時代、鎌倉時代など諸説があります。
学校門の奥の正面には孔子廟の杏壇門が見えます。
孔子廟の杏壇門1703030013孔子廟の杏壇門1703030013 posted by (C)雑草
杏壇門を入ると孔子廟です。この西側(左側)に西階の不断梅があります。
西階の不断梅1703030014西階の不断梅1703030014 posted by (C)雑草
足利学校は実家から遠くないのですが、不断梅の存在を知ったのは、偕楽園に通うようになってからで、梅の苗木屋さんから教えていただき、いつかは行って見たいと思っていました。

西階とは孔子廟の西側の階段という意味です。さいかいのふだんばい というそうです。
孔子廟は南向きの建物です。孔子廟の前で孔子廟に向かって左側、つまり西側の階段という意味だそうです。逆に東側は東階というそうです。
不断梅とは実がなり続けているためです。花が散って実がなり、一般の梅の実が黄色く熟して落ちるころになっても青いままで木になっているという、とても気になる梅です。
7月中頃には黄色く熟すそうですが実は落ちずに秋冷のころ寒さのために黒ずんでくるそうです。そして冬の北方からの強風によって落ちてしまうそうです。花の時期には実がついていませんでした。冬の強風が無ければ実が残っている可能性はありそうだと思いました。

西階の不断梅の根元1703030018西階の不断梅の根元1703030018 posted by (C)雑草
根もとがちょっと変です。じつは枯れてしまったので、今年になってから同じDNAの苗木を作っておいたものを植えたそうです。

西階の不断梅と他の梅1703030024西階の不断梅と他の梅1703030024 posted by (C)雑草
西階がわに3本の梅の木がありました。みな似た花です。
西階の不断梅1703030026西階の不断梅1703030026 posted by (C)雑草
花兄さんが2016年11月10日に撮影された不断梅とは枝振りがまるでちがいます。
下の不断梅は花兄さんの画像です。



17030300151703030015 posted by (C)雑草
西階の不断梅の花は終盤に近づいて今した。
金剛寺の青梅のほうが若干小型に見えたようです。
その原因は金剛寺の青梅のほうが老化して樹勢が無いためかもしれませんが、品種の違いがあるようにも思われます。
17030300171703030017 posted by (C)雑草
17030300201703030020 posted by (C)雑草
17030300231703030023 posted by (C)雑草
17030300271703030027 posted by (C)雑草
今年になってから移植されたばかりだそうで、根づいて元気な木になるには3~5年はかかると思われました。地面よりも深く植えこんでいるのが気になりました。地面より高めに土を盛って植えた方がよいが、特別施設なので現状を変更したくないという意図があるようです。でも100年200年を生きてもらいたい梅の木のためには梅の木にとって最善な処置が望まれるところです。
梅の実が熟すころまた訪ねたいと申し出たところ、そのころになったら連絡してくださるということでした。
学問を好む木で学問に励むと梅が咲き、怠ると花を開かないといわれ好文木ともいわれ、その実がいつまでも落ちないとなると、受験生がこの梅にあやかりたいとおもうにちがいありません。
でもへそ曲がりな雑草の解釈は反対です。いつまでも実が熟さず落ちないで、次の花の時期まで残っている。
・・・次の受験の時まで残っているなんて、それは困ったことですね。
コメント (2)
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金剛寺の青梅を訪ねる 青梅市の名前になった梅

2017年03月03日 | 野草を訪ねて
1702280093金剛寺の梅
1702280093金剛寺の梅 posted by (C)雑草
青梅駅から宮ノ平駅方向に向かってそう遠くない地に承平年間(931〜938)の創建と伝わる青梅山無量寿院金剛寺があります。

1702280092金剛寺の梅
1702280092金剛寺の梅 posted by (C)雑草
寺の庭には梅の木が十数本あって、満開をやや過ぎたものや、見頃な花が咲きそろっていました。

1702280031金剛寺の青梅
1702280031金剛寺の青梅 posted by (C)雑草
目的の梅はこの将門誓いの梅という老木です。
木は大きくはないがかなりの老木です。
新梢が少ないようですが、ちゃんと枝先のほうには出ているようです。
1702280032金剛寺の青梅
1702280032金剛寺の青梅 posted by (C)雑草
向きを変えてみてみます。幹が2本あります。
1702280034金剛寺の青梅幹
1702280034金剛寺の青梅幹 posted by (C)雑草
幹の肌はかなり老木らしいです。ねじれ方向は野梅と同じ方向です。
1702280035金剛寺の青梅幹
1702280035金剛寺の青梅幹 posted by (C)雑草

ひこばえや徒長枝が少ないようです。
このため、老化が進んだ枝の先にしか新梢がみられない。
幹からの徒長枝の成長を促すようなことが必要なのかなと素人ながら考えました。
1702280036金剛寺の青梅花
1702280036金剛寺の青梅花 posted by (C)雑草
花は小型です。花糸が曲がっていて、雄しべは雌しべを隠すがごとくです。開いていません。
1702280037金剛寺の青梅花
1702280037金剛寺の青梅花 posted by (C)雑草
新しい花です。雌しべが見えずらいです。
雄しべが先熟なのか。それとも他花受粉をしたくない?・・・それゆえ実が熟しにくい?
撮影しながらいろいろと考えさせられます。
1702280040金剛寺の青梅花
1702280040金剛寺の青梅花 posted by (C)雑草
この梅は平将門伝説の古木です。将門がこの地で、「我願成就あらば栄ふべし」と、梅の一枝を挿し、その枝が根づき、この梅の木になったので、「将門誓いの梅」といわれています。夏が過ぎても梅の実が熟さず青い実のままであることから「あおうめ」と名付けられ、これが青梅市の地名になったということです。
1702280041金剛寺の青梅花
1702280041金剛寺の青梅花 posted by (C)雑草
吉野梅郷のもとの梅はこの「誓いの梅」といわれています。残念ながら吉野梅郷の梅の木はウィルス感染のためにすべて伐採処分されてしまいました。
1702280043金剛寺の青梅花
1702280043金剛寺の青梅花 posted by (C)雑草
ようやく雌しべがはっきりわかる花を探しあてました。
1702280046金剛寺の青梅花
1702280046金剛寺の青梅花 posted by (C)雑草
雄しべ先熟、雌しべ後熟なのでしょうか。
緑の梅の実が夏を過ぎてもなっているのは、稚態保留(ちたいほりゅう)という現象ということです。梅にはまれにあるようです。
ネットの説明では品種は白加賀であるというのもあります。でも現在の実梅の白加賀とは違うように思われました。

1702280047金剛寺の青梅花
1702280047金剛寺の青梅花 posted by (C)雑草
稚態保留の梅としては足利学校の不断梅というものがあります。他の方のブログには実が冬になっても落ちないで木になっている様子の写真がありました。花が咲くころまで残っていることがあるそうです。
足利学校の不断梅をもぜひ見たいものと考えています。
1702280048金剛寺の青梅と同品種かも
1702280048金剛寺の青梅と同品種かも posted by (C)雑草
金剛寺には似た梅の木がもう一本ありました。天然記念物の梅の木とよく似ています。もしかしたら同じ品種かもしれません。もとの木の実からの実生?挿し木?接木?なのでしょうか。
1702280050金剛寺の青梅と同品種かも
1702280050金剛寺の青梅と同品種かも posted by (C)雑草
お近くの方が梅を見にいらっしゃいました。吉野梅郷に近いので、もうこの寺にも梅の木が無いものと思われたようで花が咲いているのに驚き、今年も花を見られたことを喜んでおられました。私が水戸からこの梅を見に来たこと、この梅の実は夏になっても青いままであるということなどをお話しましたら、梅の実が熟すころに、この梅の実がどうなっているかお知らせしてくださることになりました。うれしい限りです。
次は足利の不断梅を見に行きます。
コメント (6)
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