麦畑

太陽と大地と海は調和するミックスナッツの袋のなかで

ものわかり

2018-07-07 00:14:27 | 短歌

 

ものわかりわるき男を諌めてはわれはにわかに苦味を帯びる

男たちぶらりぶらりと垂れ下がりたばこを吸いにパーゴラへゆく

ふらふらのからだとなりて帰りゆく午後五時五十五分の男

むこうずねの痛みたしかに感じつつわれはなんにも覚えていない

近づけば怯ゆる犬をこころ根のふかきところでわが笑いおり

揚げ物の中身何だかわからないけれどわたしはソースをかける

喧騒をふところ深くのみ込んでわたしの池は蓮をはぐくむ

ブロッコリースプラウトって言うときの声はじけてる春のRADIO

眠たいと思ったときに眠りたい午後のひかりはきな粉のごとし

黄桃はきみのまぶたのやわらかさ生クリームを添えていただく


_/_/_/ 未来7月号掲載歌 _/_/_/
_/_/_/ ニューアトランティス欄 _/_/_/

 

 

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