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一日一書 1667 海内存知己 天涯若比隣

2020-11-16 10:47:09 | 一日一書

 

王勃

 

「送杜少府之任蜀州」より

 

海内存知己

天涯若比隣

 

半切四分の一 × 2

 

 

初唐時代の王勃(おうぼつ)の五言律詩の一節で、

中国では非常に愛されている詩句のようです。

 

全文は以下のとおり。

 

  送杜少府之任蜀州

 

城闕輔三秦 風烟望五津

與君離別意 同是宦遊人

海内存知己 天涯若比隣

無為在岐路 兒女共沾巾

 

 

【書き下し文】

 

   杜少府(としょうふ)任に蜀州に之(ゆ)く

 

城闕(じょうけつ)三秦(さんしん)を輔(ほ)とし 風烟(ふうえん)五津(ごしん)を望む

君と離別の意 同じく是れ宦遊(かんゆう)の人

海内(かいだい)知己(ちき)存す。 天涯比隣の若(ごと)し。

岐路に在(あ)りて、兒女(じじょ)と共に巾(きん)を沾(うるほ)すを為す無(な)けん。

 

【口語訳】

君はこの長安城を去って、これより風烟はるかな蜀の地に赴任してゆかれる。

君と別れる悲しさも、互いに士官の身であれば、会うては離れるのもやむを得ぬさだめであろう。

四海の内に、君という知己があると思えば、たとえ身は各々天の一方に離れても、隣にいるも同然だ。

分かれ路に望んで、女子供のように、涙で巾をうるおすようなことはすまい。

 

《新釈漢文大系 唐詩選 目加田誠著》による

 

 

 

 

 

 


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