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一日一書 1140 春日即事 2

2017-04-03 19:33:09 | 一日一書

 

姚合「春日即事」より

 
春来眠不得
 
誰復念生涯
 
 
32×10cm
 
 
 
「春日即事」は五言律詩。
 
全文は以下の通り。
 
 
 
春来眠不得  春来たりてより 眠るを得ず
 
誰復念生涯  誰か復た生涯を念(おも)わん
 
夜聴四隣楽  夜は聴く 四隣の楽(がく)
 
朝尋九陌花  朝は尋ぬ 九陌(はく)の花

軽煙浮草色  軽煙 草色 浮かび

微雨濯年華  微雨 年華を濯(あら)う

乞暇非関病  暇(いとま)を乞いしは 病(やまい)に関するに非ず

朝衣在酒家  朝衣 酒家に在り

 

【口語訳】(一海知義)

 

春になってから、どうにも眠れない。

といって、いまさらわが生涯のことに思いをめぐらしているわけでもない。

夜は夜で四方からきこえてくる楽の音に耳を傾け、

朝は朝で九陌(都大路)の花をたずねて歩く。

うすもやの中にくっきり浮かぶ草の色。

小雨に洗われた、季節の花々。

役所づとめに休暇をとったのは、病気になったからではない。

通勤用の制服を、飲み屋の「かた」にとられたからだ。

 

 

春の日の「即興」の詩ということで

要するに、飲み過ぎて、会社休むぜ、ということ。

いつの時代も、呑兵衛は変わらないなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 

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