プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

プルトニウム拡散データ

2012-05-21 09:00:13 | 日記
 (某週刊誌によると)「イギリスの科学論文誌“Environmental Pollution”に掲載された」東大の研究チームの論文では、「猛毒であるプルとにオウム239の親核種である『ネプツニウム239』が」、数千キロレベル」という大量に検出された、また「少なくとも10種類以上の核種が発見」されたとのことです。

 同研究チームは、事故から「1ヵ月後の昨年4月10日に福島県に入り、原発周辺と、原発から35キロ離れた飯舘村の土、水、植物の種などを収集」分析しています。「ネプツニウム239は、2~3日でプルトニウム239に」なるそうで、プルトニウムは重いから飛ばないという「神話」が崩れたわけです。問題は、そのような御用学者の科学的な知見が「嘘偽り」だったということに留まらず、その猛毒と言われる放射性物質を、多くの方が吸い込んでいるという現実です。

 放射性プルームは、たった35キロしか移動したわけではありません。風向きに従って、100キロを超える範囲でこうした核種を運んでいたのです。この10種類を超える核種が何で、どれぐらいなのか、どのような影響を今後もたらすのか、正直分かりませんが、やはりこうした正確なデータが殆どない状況では、適切な「判断」などできるはずもないのです。また、こうしたデータの重要性は、原発そのものの行方にも関わるという意味でも、まっとうな調査がもっと必要であるということは言うまでもありません・・・

P.S. 今年の「3月上旬には、放射線医学総合研究所などが、『昨年4月に福島県浪江町と飯舘村で収集した落ち葉から、プルトニウム241が検出された』と同じくイギリスの科学誌上で発表」されたそうですが、同核種は、「東電や文部科学省の調査では未検出だった核種」だったそうで、これが検査能力不足によるものか、或いは意図的なものなのか定かではありませんが、私たちが知りえている現実は、まだまだほんの僅かな情報だということのようです・・・

P.S.2 滋賀県は、独自にシビア・アクシデント時の放射性物質の拡散シュミレーションを行いましたが、「当初は、国による放射性物質の拡散予測データの提供を」拒否されたそうです。また、SPEEDIのデータについて、(事故前に行ったシュミレーションが)「全国の原発についても同様のデータがあった」そうですが、「これらのデータは震災・原発事故を経てもなお秘密にされており、最近になってようやく各府県が公表を始めている」とのことです。ここでもやはり、私たちにはまたまだ多くの情報が隠されているようです・・・

P.S.3 細野さんと広域連合の首長さんとの会合で、橋下さんは開口一番、「需給問題で必要性があり(安全対策の確立に)時間がかかるなら、臨時に1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月という動かし方もある」と提言したしたそうです。私は、苦笑するしかありませんでした。(だからこそ検証し)需給に問題がないように、節電や融通など、対策を組もうとしているのです。安全対策の確立に時間が掛かるのは、最初から分かっていることです。その「臨時」の稼動を、世間では「再稼動」というのではないのでしょうか?再稼動は「認められない」とその後にのたまわったそうですが、それを論理矛盾というのです。それも分かった上で仰っているのでしょうが、自分の「人気取り」の発言で、本当は仲間に取り込みたい電力会社やその「再稼動」を阻止してしまっては、元も子もないと思い、そのように発言されたと思うのですが、真面目に取り組んでおられる古賀さんや飯田さんは、(後ろから鉄砲球が飛んできて)正直お困りではないかとお察しするのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年5月21日)