プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

「停電テロリズム」

2012-05-17 14:24:34 | 日記
 朝のTV番組で、古賀さんが、政府と関電は強行稼働の「プランA」、そして電力制限令や停電を脅しとした「プランB」、そして今後、(故意にまでは起こさなくとも、)火力発電所では良く起こる(事故やトラブル等での)停止の際、意図的に稼働を遅らせたり、修理期間を引き延ばし等による、(冗談でしょうが、元経産省の役人が言われると現実味を帯びる)「プランC」、つまり「停電テロ」を起こしかねないと、言われていました。

 一方関電は、需給見通しを一昨日、-14.9%から-5%まで引き下げました。電力融通や節電を積み増して、あとは大飯原発を稼働すれば良いだけのところまで数字を合わせてきました。しかし、原発依存度が高く、これだけ「電力不足」を強調してきた割には、関電の供給力増加への努力は「不足」してきたようです。(同番組によると)その一つに、「緊急電源」の設置があるそうです。これは、(過日にも書きましたが)日立製作所や三菱重工、川崎重工などの小型のガスタービン発電機を設置することです。

 同発電機は、1台で3万kWの発電能力を持っています。この発電機を(当然の努力ですが)東電はこの1年間で221万kW分増加させていますが、関電は、厳しい電力不足を喧伝しながら、たったの2万kWしか増やしていません。この発電機は約10ヶ月から1年もあれば、納入できるそうで、東電並に増やしていれば、最早電力は足りていたということです。リースもできるそうですから、(やる気があるなら)今からでも遅くはありませんが。

 (昼の番組でも)飯田さんが、揚水発電でまだ230万kWは上げられるし、(熱中症死亡など出ない)賢い節電で500万kWは出せる、電力融通も西日本で900万kW、東電も(4、5%)余っていますから100万kW、合計1,000万kWの余力がある、また停止している2ヶ所の火力発電所の発電能力が200万kWあり、さらにピーク時間は、(各電力会社で)少しづつ微妙にずれるので、やはり数百万kWは余裕があるということです。そしてこの1年間で(体力のある)企業は、自家発電機器を設置しており、それが全国で1,000万kWにも上るそうで、これでは、逆に大幅に需要が下がり、節電した分売り上げが落ちて電力会社は損をするのではないかと、「心配」になるほどです。兎に角、電力は不足するどころか、(勿論節電は必要ですが)余るようになる見通しのようです・・・

P.S. 大阪市の「エネルギー戦略会議」の主要メンバーである飯田さんによると、関電は「来週には、電力が足りるデータを出してくる」そうです。「停電も起こさない」と約束したとか。まあ、余りにも実態とかけ離れた嘘のデータだけ出していると、本当に信用されなくなりますから、尻を叩かれながらでも、きちんとした「需給データ」を出しておいた方が、関電の為になるのではないかとご忠告申し上げたいと思うのです・・・

P.S.2 電力業界は、「ピーク時に必要な電力が、10年度からの10年間は毎年0.2~1.5%のペースで伸びるという見通し」(引用は『朝日新聞』)のもと、需給の計算をしているようです。しかし、昨年事故が起き、需給への関心や節電の意識や努力も高まった今、ピーク時の電力需要はかなり減るのではないかと思います。原発稼働しないなら、停電しても良いとまで考えておられる方が7割近いとか。節電も当然協力されるでしょうし、電力会社のその「見通し」は、大きく外れる可能性が高いように思うのです・・・

P.S.3 復帰40年の記念式典での、野田首相と仲井真知事のお互い斜(はす)を向いての、(暑い沖縄での)寒々しい映像に、さすがに背筋に冷たいものが走りました。口を尖らせた野田さんの胸の内には、沖縄への差別の意識と痛みがあるようには思えませんでした。よくまあ、式典に出られたなあ、という感想です。それにしても、またまた沖縄へ「単身」乗り込まれた鳩山さんには、(正直、思わず身震いしてしまいましたが、相手側の)人々の心はどうでも良いと思っておられるのでしょうか?鳩山さん自身の(様々な)無念の気持ちは良く伝わってくるのですが、米軍基地に、そして本土に踏みつけられ続けてきた沖縄の人々の「無念」というものを、(沖縄を訪れること自体、)どうも分かっておられないように感じるのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年5月17日)