顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

ネジバナ(捩花)は、右巻き?左巻き?

2017年07月09日 | 季節の花

ラン科の一員でモジズリ(捩摺)、ネジリバナともいわれます。
ねじれ方は右巻きと左巻きの両方があり、その比率は大体同じで、中にはねじれないものもあるというのが定説です。写真左にあるのが下から見て右巻(時計回り)、右にあるのは左巻き、次の写真には右巻き、左巻きと、真ん中にはねじれない花もあります。

上越地方の中学生の研究発表によると、試料620本で、左巻き335本、右巻き259本、巻かないもの26本、そして平均巻数3.92回数という結果が出ています。なぜか左ねじれが多いのは、太陽の動きが左ねじれに合っているからと面白い推論をしています。

「みちのくのしのぶもぢずり たれゆゑに乱れそめにし われならなくに」  古今集 巻十四・恋四(七二四) 源 融

古今集の有名なこの句は、別名モジズリの名から、身をよじるほどの恋心にたとえたものであるとの解釈もありましたが、この場合は「信夫毛地摺」という信夫(福島市)で生産された草木染めの織物で、「信夫」に「忍ぶ」や「偲ぶ」をかけ、「信夫毛地摺の模様のように心が乱れるのはあなたのせいよ」と解釈するのが一般的なようです。

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