顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

ふゆいちご

2015年11月25日 | 季節の花
この時期になると山野でも庭でも色彩が乏しくなります。そんな中で目に付く鮮やかな赤、冬イチゴです。
関東以南の山野に分布、この辺でも筑波山、笠間周辺、奥久慈などいたる所で眼にしました。地上に這ったランナーで繁殖しますが、我が家でも花瓶に挿しておいて根が出たものを、庭に植えたら、日陰や湿度などの生育条件が良かったのか、元気に増えました。


バラ科キイチゴ属、常緑匍匐性の小低木、口に含むと酸味は強いがまさしくいちご味、トッピングなどにいいかもしれません。因みに、流通している苺はバラ科オランダイチゴ属の多年草です。

江戸時代中期に医師の寺島良安が編纂した百科辞典「和漢三才図絵」には、「果実は甘く、酸、五臓を安んじ精気を益し、志を強くし、力を倍す。久しく服すれば身を軽くし老いず」という記述があり、 滋養強壮、老化防止の薬効があるとされているそうです。今度山に入ったら、積極的に摘まんでみたいものです。

ひとり来て山の音聞く冬いちご 桑原視草
光あるうち光蓄めおけ冬苺   角川源義

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