顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

水戸八景 巌船夕照(いわふねのせきしょう・ゆうしょう)

2016年09月08日 | 歴史散歩
那須三斗小屋に源を発する那珂川が、太平洋に注ぐ直前に涸沼川と合流する崖上にこの碑が立っています。常陸太田産の寒水石(大理石)ですが、形は土の中から出てきたような自然石の感じです。隷書体の文字は、古典文字や装飾文字のようで、風格が感じられます。
碑からの眺望は素晴らしく、右手に那珂川、左手前に涸沼川、そしてこの地方の米どころの水田が続きます。南方には遠く筑波山、まさしく夕焼けに照らされた姿は絶景で、斉昭の時代には今よりくっきりと見えたことでしょう。

筑波山あなたはくれて岩船に日陰ぞ残る岸のもみぢ葉  徳川斉昭

なお、水戸八景すべてについては、拙ブログ「水戸八景…斉昭公選定の水戸藩内景勝めぐり 2020.8.18」に載せさせていただきました。

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