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顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

弘道館の桜紅葉

2017年11月17日 | 水戸の観光
弘道館の前庭にある左近の桜などが紅葉を迎えています。

秋に桜の葉が紅葉するさまは、桜紅葉(さくらもみじ)と呼ばれ、秋の季語にもなっています。
なほ残る桜紅葉は血のいろに  原 裕
英霊の秋寂びて桜紅葉しぬ  渡邊水巴
  (寂びる=古くなって、色があせる、さびれる)
Mさんが広報パンフレットに載せた写真のアングルをまた拝借して撮りました。式台の欅の年輪が学び舎から藩内抗争、そして維新後の茨城県庁舎と…、ここの目まぐるしい歴史を物語っているようです。

この日は一日中、正庁の正席の間を中心にテレビ局のロケが行われていました。織田信長のドラマらしく、その雰囲気の役者が見えます。ということは、弘道館の持つ歴史上の建物を撮っているのではなく、ただ単に昔の建物をセットとして利用しているに過ぎません。驚いたことに藩主の座る正席の間には、弘道館記の拓本の前に小道具の脇息が置かれ床の間には壺や刀が置かれています。
いまフィルムコミッションとかで県内にロケハンを誘致することを積極的に進めていますが、重要文化財で水戸のシンボルのような遺産をその意味を考えずに使うことに違和感を覚えました。

大手橋手前のムクロジもすっかり黄葉しています。特徴のある形をした実は既に落ちてしまいましたが。