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顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

霞ヶ浦サイクリング

2016年05月04日 | サイクリング
連休中の霞ヶ浦湖畔は、ウエアもびっちり決めたサイクリストでいっぱい、調べたら彼らが乗っているロードバイクの場合は、ローディストで、仙人のような自転車の場合は、クロスバイカーというとか…、名前はどうでもとにかく圧倒されます。


湖畔に洪水の碑なるものを発見、昭和13年に周辺の河川洪水の流入により、この一帯も洪水になったとの記述があります。やはり天災は忘れた頃に…でなく、常に警鐘を鳴らしておくためには、このように後世に伝える必要があると思いました。


湖畔で多い若者のスタイル、もう一方の旗頭はルアー釣りのアングラー、これもスタイルが決まっています。虹の塔から吊るした鯉のぼりに見られながらのキャスティング、釣果はイマイチのようですが、太陽の下で健康そのもの、どちらも嬉しくなる光景です。

霞ヶ浦の白鳥

2016年01月10日 | サイクリング
暖かい今年の冬、冬はいつも仕舞ってある自転車を積み込んで霞ヶ浦ふれあいランドへ、真冬とは思えない穏やかな左岸を天王崎方面に乗り出しました。
しばらく走ると、湖に白鳥が二羽、周りには他の白鳥はいないので番いでしょうか、近付くと寄ってきます。思わず持っていた煎餅のかけらを2.3片、本当は餌付けはいけないのでしょうが、その間に写真を撮らせてもらいました。


帰ってから調べてみると、霞ヶ浦には定住している「コブハクチョウ」と、冬の間だけ訪れる「オオハクチョウ」「コハクチョウ」がいるようです。
くちばしがオレンジで、黒いコブがあるので、定住の「コブハクチョウ」と分かります。本来外来種ですが、各地の公園で羽を切って飼育されたものの育った子供は空を飛べるために、他へ移動して住みつき、ほぼ1年中観察できる鳥になりました。ここの「コブハクチョウ」も北海道ウトナイ湖で繁殖したものが長距離移動してきたという説があります。一方、渡り鳥の「オオハクチョウ」「コハクチョウ」はくちばしが黒く、付け根が黄色で、のどくびもコブハクチョウより少し短いです。

バレーや童話にも出てくる優雅で気品のある鳥ですが、ここ霞ヶ浦ではレンコンや在来植生を食害することが問題になりつつあるようです。
なお、白鳥は冬の季語です。

白鳥のつがひ運河の晴れ渡る   小澤克己
恋白鳥つらら垂る胸反らしけり   鷲谷七菜子

涸沼  冬に入る

2015年12月12日 | サイクリング
秋の鯊シーズンもとっくに終わり、いま涸沼の広浦周辺は人影が見当たりません。今年のハゼ釣りも秋の始めは良かったようですが、その後は不漁となり自転車止めて話を聞いても、半日で2,3匹だと淋しい釣果を報告されるばかりでした。


そういえば、11月のはじめ、ボラの子どもの群れがこの場所に大量に押し寄せて水面が盛り上がっていたのが上の写真です。去年も下流の涸沼川沿いに何十万匹と言われる大群が押し寄せて、大地震の前触れとか言う話まで出たことがありますが、科学的には解明されてはいないようです。


家族連れなどで賑わうこのあたりも閑散として、シャッターを押す仙人の影が冬の陽に長く伸びています。シジミも今の時期は端境期にあたるのか、物産店にもあまり出てなく、あっても一人1パックの制限付き販売だと聞きました。これからしばらくは、静かに水鳥の楽園となる涸沼です。

なお、鯊も鯔も秋の季語です。

夕暮は何度も描く鰡の波紋   ミル
冬ざれや鯊を眠らせ沼眠る   顎鬚仙人

涸沼のハゼ

2015年10月18日 | サイクリング


涸沼は海に近く、海水の混ざる汽水湖で、シジミとハゼで有名です。ハゼは、以前は職場の釣り大会などでたくさん釣れたのを覚えていますが、年々魚影が薄くなり、特に震災後はさっぱり、ただ一昨年は当たり年で、従弟たちと乗った釣り船で各人100匹くらい釣りました。釣れていた頃のハゼの数え方、1束(そく)=100匹の再来です。
しかし、去年はだめ、今年も自転車を止めて釣り人に確認するのですが、可哀想な釣果です。この写真は、10月6日、現在釣り船はほとんど見かけません。岸からのハゼ釣りの他に、アングラー、無線器を竿に取り付けたハイテク鯉ハンター、へら仕掛けの太公望が小数見られるだけです。

曇りしがそのまま日暮鯊の潟   橋本 風車
釣り船の連なり戻り秋驟雨    顎鬚仙人



今年5月、ラムサール条約に登録された涸沼は野鳥の宝庫、沼が涸沼川に変わる辺りには葦原が残されており、カメラマンの絶好のポイントのようです。カメラを手にした何組かの中に、山の仲間だったSさん夫婦に出会いました。装備、服装など野戦の兵士のように決まっており、500㎜+テレコン200㎜の超望遠レンズにもびっくり、遠くの飛行機を撮って見せてくれましたが、すばらしい解像度でした。
同じ「とる(獲る)」でも、こちらの「とる(撮る)」は、まったく自然にやさしい行為です。

霞ヶ浦のアサザ

2015年10月04日 | サイクリング
秋晴れの中、霞ヶ浦サイクリングロード高須崎から天王崎まで、片道約20キロとみてましたが、走行メーターでは15.5キロ、往復でも31キロということで、いささかトーンダウンしてしまいました。平日なので、走行はあまりなく、釣り客もまばら、鮒、鯉狙い仕掛けの私の同年代太公望と、若いアングラーの姿が見られました。



湖の水面に黄色い花、8月頃の花で夏の季語のアサザが咲いていました。
アサザはミツガシワ科の水草で、霞ヶ浦を代表する植物ですが、絶滅が心配される希少種でもあります。花びらは午前中に開きますが、午後には閉じてしまい、神秘的な植物で、満開時は遠くから見ると黄色い島が出来たように、鮮やかな彩りで湖畔を賑わすとされていました。



ただ護岸工事などにより、ほぼ全滅のように姿を消しましたが、「アサザ基金」などの活動により、現在は、人工的に砂浜を造ったり、消波ブロックを設置し保護しているそうです。その影響で、ここ数年浅瀬に植物が戻って、一部大きくなったアサザ群も、見られるようになってきたようです。

舞ひ落つる蝶ありあさざかしげ咲き     星野 立子
       (星野 立子は、昭和期の俳人。高浜虚子の次女)

水面に拡げ浅沙の丸座布団     顎鬚仙人