上海で日本語を話している中国の若者達

中国人に囲まれて日本語で通していく日常の出来事を書き綴っています。

徒弟制度

2007年05月18日 | 仕事
今の社会人の殆どの方、特に同業者の方達は、徒弟制で学んだ経験がほぼゼロなのではないでしょうか。
当然、一人っ子政策で小皇帝育ちのウチの社員達にはアリエナイ経験です。

しかし私自身は経験上、徒弟制度的な教育は必要だと思っています。

私の経験した徒弟制度とは、師匠・先達といった、絶対上位者による容赦ない罵声や、
愛の鞭ならぬ拳の実力行使による教育。失敗は許されない緊張感に満ちた時間でした。
当然失敗すれば淘汰される生存競争です。
(毎日が各自磨いた技を競って、オンリーワンを目指す為の競争の無限ループ。)

でも、それはかけがえの無い、美しく素晴らしい逸品を創る為に必要な事なのだと、皆が知っています。

また、感電・火災・落下事故・交通事故等の常に発生する生命の危険からの回避と、
生涯収入に匹敵するほど高価な機器を大切に、そして最大限に使う為に必要な、
極限までの注意力を備える事が、弟子としての最低条件として要求されます。

これは限られた時間の中で作業し、最適な一瞬を掴む為の技術を身につけるには不可避な事なのです。

この体験と考えの影響が、ウチのエンジニア教育に多少出ているかもしれませんね。


昨日のブログにコメントをくれたのは、20年前に3年間、そんな特殊な環境で一緒に学んだ仲間です。