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リストラから教えられる人生 その15

2010-09-09 14:35:58 | リストラから教えられる人生
まだ夫の採用の結果は、わからない。

昨日から、分刻みでメールをチェックし、落ち着きなく過ごす。

夫の仕事は昨日で終了し、書類にサインし、オフィスの鍵を返還する。

その後キャンパスを歩いていたら、自分を解雇したボスと偶然にすれちがったそうだ。

「今までこの大学で貢献してくださって、本当にありがとう」

夫は、なんと答えたのか覚えていないらしいが、彼女の眼の表情は非常にナーバスだったと語る。

彼女はこの大学に赴任し、夫のことも、仕事の内容も全く知ろうとするどころか、最初の一対一のミーティングが解雇通告書だった。赴任して1週間目の出来事だった。

どうして、そういう言葉が出るのだろう。

夫の同僚の話によると、それぞれの部局の長のオフィスを自分の近くに移動させ、会計は全て彼女の許可が必要になったらしい。マイクロマネジャーというぴったりだが、日本語では何になるのだろう。

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採用の結果がまだ分からず、今日から無職になってしまった夫の姿をみるのは、非常に辛い。気分的には、ここ3ヶ月間、拷問にあってきて、もうこれだけ苦しんだから、楽にさせて欲しいというのが本音だ。

去年はフルブライトの奨学金をもらったり、所属学会を通して全米の各大学の人たちと共同でリーダーシップを発揮したりなど、仕事が順調に進んでいた最中だったので余計ショックも大きい。

しかし、解雇されたからこそ分かる人の痛みや自分のプライドの高さなどを痛いほど知らされるので、私たちには必要な経験だったのかもしれない。

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