里帰りした折に、勝間和代さんの「インディペンデントな生き方実践ガイド」を購入する。
勝間さんの本を購入したのは、2度目。きっかけは、いろいろな人のブログを読んでいるうちにAudio bookを使って自己啓発している日本人の方がいらっしゃることを知り、名前を検索したら、数多くのベストセラーの本を書いていらっしゃるまさに時の人。
こういう私のオットはAudio bookの大ファンで、随分前から通勤時間やジムで運動する時には、Audibleでダウンロードしたテープを聴きながら、有意義に時間を過ごすことをモットーとしている。ただ勝間氏と違うのは、自己啓発や経済関係の本というより、古典文学作品や哲学や思想、宗教、国際関係などの本が好き。
今回のこのインディペンデントについての本は、おもしろかったが、いろいろと考えさせられる。たとえば、この本に出てくるような経済的にも意識的にも自立した女性=インディをパートナーや妻としたいと考える男性は、かなり割合的に少ないのではと推測する。
大学院の子育ての授業で学んだことで、このようなことを記憶している。
- 伝統的性役割観(男性は外で仕事、女性は家で子育てと家事)と考える男性は、そう考える女性と結婚すると夫婦の満足度が高い。
- 平等的性役割観(男性も女性も平等に仕事や子育て、家事をこなすべき)と考える男性は、そう考える女性と結婚すると夫婦の満足度が高い。
- 一人が伝統的性役割観を持ち、もう一人が平等的性役割観を持つ場合には、夫婦の満足度が低い。
アメリカといえども、表向きは平等的性役割観を唱えている男性でも、いざ結婚した後には、妻に家事と子育てを多いにやって欲しいと望む人は多い。私の個人的な経験だが、意外とエリート男性たちの多くは、そのように考えている。私の周りをみても、女友達らは仕事と家庭の両立でかなり疲れきっている。
うまく二人とも同意の上共働きになったとしても、子どもをどこに預け、その費用をどのようにまかなうかという問題が出てくる。たとえば、アメリカでは保育園に乳児を預けようと思うなら、月10万円ほど保育費がかかる。最近のアメリカの記事をみると、高い保育料を払うよりは家で子どもを育てる方が家計を切り盛りできるという実例が紹介されている。しかも、ミドルクラスの人たちがそうしているらしい。
もう一つひっかかったのは、この「年収600万円以上を稼げること」、という条件が挙げられている。これは、仕事の分野や社会の構造によってずいぶん事情が異なるので、一概に言えないのではないだろうか。たとえばアメリカの大学では、学部によってAssistant Professorというタイトルで職を得る場合でも、年収1000万円以上の人もいれば、400万円の人もいる。大学に限らなくとも、コンピューターやエンジニア、マーケティングの専門職の人の初任給と、教育や福祉関係の人の初任給は、かなり違う。
しかし、勝間氏の本には、「すべてをゼロイチで考えない」「がんばり過ぎない」「愚痴を言わない」など、即実践できるようなアドバイスが豊富に掲載されていて、手元に置いて、時々読み直してみたくなる。このような本が流行りになる日本の人たちの意識の変化(特に女性)、研究のテーマにしてみたくなる。
女性にとって学ぶことが多い本ですね。
今朝、臨床心理士の信田さよ子著「母親が重くてたまらない」というショッキングな題名の本がベストセラーになっていることを知りました。
早速、図書館に予約しました。4人目の予約でした。
キキさんの研究テーマ「女性の意識の変化」の参考になるかもしれませんね。