キキ便り

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奨学金の願書を審査する

2009-01-24 02:13:14 | アメリカの大学で教える
先日、私が所属する学部の奨学金に応募してきた学生の願書を審査する仕事に携わった。送られてきた志願書、成績を見ながら、幾つかの項目に点数をつけるのが私の仕事。

1.学力。GPA(平均点)とSATのスコアによって大きく合否が判断される。GPAは大学新入生の場合は高校の成績、編入生の場合は高校と大学の成績。3.7以上あれば、かなり優秀とみなされる。ちなみにほとんどの学校では、Aは4点、Bは3点として計算される。

2.リーダーシップやボランティア活動の経験、学外での活動の経験。学校以外でいかに積極的にリーダーシップを発揮しながら貢献したかという項目。受験生の中で、リーダーシップの欄に苦しまぎれに、ボクは兄弟姉妹の中でいつもリーダーシップを発揮し、下の子供たちの世話をしています、というのがあったが、やはり「タイトル」(例、副委員長)を伴わないと説得力に乏しい。バイトで店長をしていました、というのが幾つかあったが、これはアメリカの高校生ならではの記述で、もし日本だったらまじめに勉強してこなかったと誤解される可能性あり。

3.コミュニケーション能力、志望動機ややる気、など。ここでは願書の文章力がまず評価される。誤字脱字や文法の間違いなどは減点の対象。驚いたのは、「I」(自分は)を小文字の「i」にして繰り返し書いてあった学生が2名。学生から来るメールで目立つこの「i」だが、フォーマルとインフォーマルを使い分ける能力のないのはやはり気になる。

志望動機がしっかりしていて、自分のやりたい将来の仕事に向かって、これまでどういうことをしてきたかとか、どういう人たちとコミュニケーションをとってきたかというようなことが書いてあれば、かなり力強い。「自分の目標は、この世の中をますます良くするために貢献したい」というような抽象的であいまいな記述は、大学に入ってからもふらふらしそうで、かなり損をすると感じる。
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