淋しくなるばかりの木々に、
微風に揺れたていた青葉が懐かしい。
この辺でも葉が色づき始め、
今年は暖冬なのかそれとも寒いのか、
向こう1か月間の天気が気になる。
晴れて穏やかな日が続けばと思っている。
晴れた清々しい朝を迎えれば、まだ身軽な服装で外出できる。しかし、これから少しずつ忙しい日が増え、少しずつ厚着になり、時間がいくらあっても足りなくなる。少しでも時間が出来れば、きらめく海でも見に行ってくる。
暑そうなターコイズブルーの海に向かって走っていく皆、マスクのような無表情な顔で自分を誇示する彼女、僕が僕自身のなかに幽閉していることを理解している。
ターコイズブルーの海はきらめき、暑い入道雲がその海に覆いかぶさっている。
「先犬を連れていた少年が、ヤシの木のレストランバーにいる」、と微笑みながら彼女がいう。僕は驚きながら、その方向を見ると少年が店に入っていく。
「きっとあの店の子供なのだろう」、というとわけの分からないやきもちを焼いたのを思い出した。
夏の一日の陽ざしは長い、きらめくターコイズブルーの海でひと泳ぎしたらあの少年の店に行く。