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それが一番の問題

概要は後からついてくる

69 sixty nine 村上龍

2011年06月21日 | 小説
69 sixty nine (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋


金、権力、名声、全ては女のために。
純粋とも言えるかも。
僕はそんなじゃなかったが。

頭が良く、大胆なヤツが一番アブないんだな。

著者の後書きにもあるが、とても楽しい小説。
1960年代の終わりの理解を多少ながら深めることもできる。

今まで読んだ村上龍の作品で一番まとも。
実体験に基づいているからかな。

、、、九州男児、やるなぁ。
負けちゃいけない。

町長選挙 奥田英朗

2011年06月03日 | 小説
町長選挙 (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋


ナベツネ的な人、若さが売りの女優、んで、すんごい島の町長選挙。

全部おもしろい。すばらしい。

伊良部一郎は、伊良部投手とイチロー選手からとってるのかな。
ググる気はない。3冊読んでようやく気がついた。

伊良部医師は、力をぬかせることにかけては超一流。
意図しているか否かは置いてといて。

[再読]フィンガーボウルの話のつづき

2011年05月08日 | 小説
フィンガーボウルの話のつづき
クリエーター情報なし
新潮社



ビートルズのホワイト・アルバムが出てくる話が16編。

淡々と、静かに、やさしく、ちょっとほほが緩んだり、なつかしくで胸がギュッとなったり。

言葉と装丁のセンスが抜群。
モノとしての存在が素敵。

いい感じ。つかれた午後に1人で読むとよい。

袋小路の男 絲山秋子

2011年04月19日 | 小説
袋小路の男 (講談社文庫)
クリエーター情報なし
講談社


多くの人に共感されているようだ。
みんなこの感じを持っているのか。
意外でもあり、当たり前にも思える。
僕はこの感じが好き。

女性がストーリー・テラーだが、男性の僕でも理解できるこの話。
この話の女の気持ちも、男の気持ちも、両方わかる。

どうしても好きな人、あわなくなってもずっと思う人、会える機会があれば最大限の努力をして会いたいひと。
みんなの中にそうゆう人がいるものだ。

そんな関係は壊してしまうべきかも知れないが、壊れない、薄れることもない、この感じ。

どこに持って行けば良いのか。

適度な距離を探り続けるのかな。

こうゆう人がいると、結婚しても、夫ではない自分を持ち続けることができると思う。
それはきっと良いことだ。

キルリアン 藤沢周

2011年04月16日 | 小説
キルリアン
クリエーター情報なし
新潮社


「箱崎ジャンクション」のような、現代社会から脱落して大人の男の苛立ちや焦りが書かれていることを期待した。

本作品にもそれが描かれていると思うが、使われいる言葉が僕には難し過ぎる。

話の進展を待てずに途中でやめた。

僕はまだ若過ぎるのか。

陽気なギャングが地球を回す 伊坂幸太郎

2011年03月20日 | 小説
陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)
クリエーター情報なし
祥伝社


文句なし。面白い。一度は読むべし。

個性的なキャラクターの冗談や屁理屈が欧米小説のようでシャレていると感じた。

ストーリーもよく練られている。

何度も書き直したとどこかで読んだ。
ページ数はさほど多くないが、大変な労力がつぎ込まれている。

永遠の0 ゼロ 百田 尚樹

2011年02月25日 | 小説
永遠の0 (講談社文庫)
百田 尚樹
講談社


勉強になった。
僕のような輩には、歴史書よりも小説なのだ。
これで年配の方々が戦争の話をしている時に少しは発言することができるってもんだ。

ずーーーーっと読みたかった太平洋戦争ものの小説。
私小説的ではなく、巧妙に練られたストーリー。
見事。

本作品が筆者のデビュー作だと知りながら読んでいた。
ずいぶん慣れた書き方をするもんだと思っていたら、構成作家をしていたと。
なるほど。
構成を考えたり、文章に落としたりはしていたわけだ。

長年暖めている企画がまだまだありそうな人。
もっと作品を楽しみたいと思う。

イン・ザ・プール 奥田 英朗

2011年02月01日 | 小説
イン・ザ・プール (文春文庫)
奥田 英朗
文藝春秋


表紙の写真を見て、長く暗い小説だと思い込んでいた。

大違い。

神経科の医師である伊良部一郎が全ての話に登場する短編集。
この伊良部一郎というキャラクターは、男が欲しいもの全てを持っている、端正な容姿以外は。
あまり欲しくないものも少なからず持っているが。

現代人は、思ったことをズケズケを言う伊良部の性格を羨ましがるだろう。
総合病院の息子であるという境遇も羨ましがるだろう。
愛車のポルシェも羨ましがるだろう。
そして、決定的に醜い外見であることに仲間意識を持つだろう。

だからこのキャラクターが愛されるのだと思う。
こんな友達がいればいいなと思う。

シリーズ第2弾の空中ブランコもぜひ読んでみたい。

俺俺 星野 智幸

2011年01月28日 | 小説
俺俺
星野 智幸
新潮社


ちょっと他の小説と違うなぁと思った。

著者の経歴をwikipediaで参照。
メキシコ留学の経験あり。

あー、そーか、神話にありそうな世界観だ。
ガルシア・マルケスの小説を読んだときの感触に近い。

文章も上手。当たり前だが。

僕が読んできた本のなかでユニークなポジション。

神話 in 現代日本。
著者は怒るかもしれんが、それが僕の率直な感想。

とても良いと思う。

太陽がイッパイいっぱい 三羽 省吾

2011年01月25日 | 小説
太陽がイッパイいっぱい (文春文庫)
三羽 省吾
文藝春秋


主人公イズミのような人は多いと思う。
今、イズミに近い生活をしているフリーター。
これからイズミのようになる中高生。
イズミのようだったことがある30歳以上の人々。

アルバイトをしたことがある人なら、イズミが感じたことはわかるはず。
その感じが完全に抜けきることはない。
仕事とは自分に合わせて作られたものではないから。

年代がズレると通じない言葉もあるだろうが、僕には全て理解できた。
そのためか、自分のような輩のため/について書かれた作品のように思えて
親近感がわいた。

土方の言葉も関西弁も理解できた。
テンポが良いと感じた要因に関西弁というファクターも入ると思う。

結末に大賛成。

去年読んだ「厭世フレーバー」も良かった。

両方とも軽いタッチだが、本質を貫いていると思う。
僕が「本質」と捉えているだけのものかも知れないが。
例えそうでも、それについて書いている作家がいると知るのは嬉しい。

この世の全部を敵に回して 白石 一文

2011年01月21日 | 小説
この世の全部を敵に回して
白石 一文
小学館


途中で止めた。
このネガティブさは、週末に一人で読むものじゃない。

鬱状態の人間の思考とは、こうゆうものなのかと思う。

若者の正論的印象を受けた。
言ってることに反論する気はない。
が、例え筋が通っていても、この類の思想は何も変えることができない。

人間などいなくても、いや、そもそも「私」という存在自体なくても構わないのだからそれで良いのだろうが。

こうゆう本を書く人がいて、それを出版すると決めた人は気合いが入っているとも言える。

5年前の僕なら多少は共鳴したかも知れない。
今の僕は読み進める気にならない。
それで良いと思う。

ほかならぬ人へ 白石 一文

2011年01月20日 | 小説
ほかならぬ人へ
白石 一文
祥伝社


夜中に目が覚めて、たまたま「積ん読」から手にとって朝が来る前に読み終えた。
直木賞を送られた作品。

本当にありそうな話ではあった。
ストーリーもかなり念密に練られていると思う。
「この人に間違いない証拠」が効いてる。

主人公の気持ちはわかる気もする。
昨今の日本人男子に見られる傾向なのか。

女の気持ちもわかる。
どうしようもない男女の関係ってあるわな。

ULTIMATE MYSTERY 究極のミステリー、ここにあり ミステリー傑作選

2010年12月05日 | 小説
ULTIMATE MYSTERY 究極のミステリー、ここにあり ミステリー傑作選 (講談社文庫)
クリエーター情報なし
講談社


推理小説はほとんど読んだことがない。
そんな僕には、本書のようなオムニバスはうってつけ。

エクステ効果、あなたに会いたくて、ホームシックシアター
の3作品が特に印象に残った。

たまには慣れない分野の本を読むべきだと薦めるひとが多い。
確かに、凝り固まった認識の仕方にバリエーションを与えることにつながる、
ような気はする。

あとは普段の生活にすこし余裕を持つことだ。
時間、精神、金銭的に。
長く続くはずはない。その必要もない。
Right timingに実行するだけ。