それが一番の問題

概要は後からついてくる

太陽がイッパイいっぱい 三羽 省吾

2011年01月25日 | 小説
太陽がイッパイいっぱい (文春文庫)
三羽 省吾
文藝春秋


主人公イズミのような人は多いと思う。
今、イズミに近い生活をしているフリーター。
これからイズミのようになる中高生。
イズミのようだったことがある30歳以上の人々。

アルバイトをしたことがある人なら、イズミが感じたことはわかるはず。
その感じが完全に抜けきることはない。
仕事とは自分に合わせて作られたものではないから。

年代がズレると通じない言葉もあるだろうが、僕には全て理解できた。
そのためか、自分のような輩のため/について書かれた作品のように思えて
親近感がわいた。

土方の言葉も関西弁も理解できた。
テンポが良いと感じた要因に関西弁というファクターも入ると思う。

結末に大賛成。

去年読んだ「厭世フレーバー」も良かった。

両方とも軽いタッチだが、本質を貫いていると思う。
僕が「本質」と捉えているだけのものかも知れないが。
例えそうでも、それについて書いている作家がいると知るのは嬉しい。

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