コーヒーハンター―幻のブルボン・ポワントゥ復活 | |
クリエーター情報なし | |
平凡社 |
すごい人。テレビでコーヒー豆をワインボトルに入れて売っている場面を見た事があるが、この方だな。
歴史から消えていたコーヒーを復活させた話が後半にあり、本書の副題にもなっている。
会社やレユニオン島の人々を巻き込んだプロジェクト。
相当な重圧を感じたろうと思う。特に味を確かめるまでは。
やり遂げることができたのは、コーヒーに対する情熱が故であるように読めた。
ブルボン・ポワントゥの話には、夢があり、島興しにもつながっていて素晴らしいが、そこへ辿り着くまでの人生も同じくらい興味深い。
エルサルバドルに留学中は、当時世界トップクラスのコーヒー研究所(そうとは知らずにだが)へ通いつめ、教えを請い、内戦が激しくなって流れ弾に当たりかけ、LAへ疎開(LAも危険だと思うが)し、タコス屋でアルバイト、両親に勘当されたり、、、全ては自分の信じたことを続けるため。
プロ、だな。
コーヒー屋の息子という生まれも多少は関係していると思うが、それは土台で、後は自身の意志と情熱。
天職についた人、というところか。
苦労は絶えないだろうが、そこを見せないところがまたプロなのかな、と思う。