自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

うたたね( 再掲 )

2015年04月02日 | Weblog

 明の高啓は僕の好きな詩人。以前にも引いたことがあるかもしれないが、好きな詩なので再度引く。

 偶 睡

竹間門掩似僧居   竹間 門は掩(とざ)されて僧居に似たり
白荳花開片雨余   白荳(はくとう)花開き 片雨の余(よ)
一楊茶煙成偶睡   一楊(とう)の茶煙 偶睡を成し
覚来猶把読残書   覚め来たれば猶お把(と)る読残の書

(竹林の中に、ひっそりと門のとざされている家のたたずまいは、まるで僧の住いのようだ。
 通り雨のあと、白い豆の花が咲く。
 茶を煎る煙をみているうちに、長椅子でついうたたねをした。
 目がさめてみると、読みさしの本をまだ手に持っていた。)

 ごく普通の田舎家。穀雨の頃、竹林の豆の花を舞台にしている。悠々自適の生活の一コマ。こんな暮らしをしたいと思うのは、まだまだ早いのかもしれないが、いつかこんな生活ができるのであろうか。ただ、うたたねはお薦めです。