自 遊 想

ジャンルを特定しないで、その日その日に思ったことを徒然なるままに記しています。

文化とか文明とかではなく、呆然と・・・

2010年09月27日 | Weblog
 僕らは生まれてこの方「おまえは人間だ、おまえは人間だ」と暗黙の内に言われ続けてきた。そういう教育も受け、自発的に人間としての文化・文明を得ようともしてきた。
 思うに、時にはそういう文化・文明から自らを解放してみては如何であろうか。そういう文化・文明は僕ら人間にとっての好都合な作業であり、その成果である。しかし蛙やドジョウやメダカやその他、無数の野生の(野生の、というのも人間から見てのことである)動植物にとっては有害でさえある。
 ところが、そういう無数の動植物が心地よく生活してくれていないと、巡り巡って、僕ら人間の生活も疲弊する。だから(という訳ではないが)、身近の動植物になったつもりで、人間の文化・文明の本性を想像してみる事が大切なのではないだろうか。そんな想像はできないと言われるかもしれない。
 僕は時たま、例えば倒木に座って、木々の間を過ぎ行く風の音を聴く。その風がどんな経験をして、今ここを通り過ぎていったのかを想像してみる。大阪上空で汚染されて、生駒山で濾過されて、・・・もし風に感情が備わっていたら、喜怒哀楽を経験するのではないだろうか。
 僕ら人間は、時には文化とか文明とかに距離を置いてみるべきだと思う。という事は、時には人間を止めてみるべきだ。文化・文明によって飼育されている秩序を離れて、ただ単に呆然と空とか山とか海とかを眺めてみる事を経験してみては如何であろうか。