和太鼓と相撲甚句が大好き!家族太鼓山本家(かぞくだいこやまもとや)です。楽しむ事が上手くなる初め~の第1歩♪

神戸で【元関取が作る本物の味】な、ちゃんこ鍋屋を営んでおりました。私はお関取じゃ有りませんよ(笑)“オカミサン”でした。

城屋の揚松明 ~京都府無形民俗文化財~

2008年08月13日 | 日々大切に生きたい。
いよいよ明日は、【城屋の揚松明】です
毎年8月14日に城屋の雨引神社で行われる、
大蛇退治の伝説による祭礼です。

これが終わらないと、城屋の嫁は落ち着きません
夕方からぼちぼちと親戚や友達が集まり、
皆で晩ご飯を食べて、ゆっくり寛ぎ、
それから夜祭に向かいます。

昔は、本当に真夜中の祭りで、
24時に点火されていたそうですが、
今は、22時くらいの点火になっています。
それでも、普通の夏祭りより、始まりは遅く、
それをゆっくり、しっかり迎えるために、
家族みんなが早朝から、まずはお墓にお参りし、
それが終わると、嫁達は、
掃除や料理に忙しく駆け回り、
男衆は、大松明作りに汗を流します。

わずか、100戸ほどの小さな村。
そこに、450年以上続く、夜の火まつり。
【城屋の揚松明】
勇壮です。美しいです。

約50戸づつに分けられていて、
隔年で、大松明を作る当番が周って来ます。
結婚後、初めて当番が周ってきた時、
夫・星君(仮名)は、泊り明け勤務でした。
朝から始まる大松明作りと、
大松明を支える為の、綱を結う時間に
間に合いません。
これも経験と、『お手伝いさせて下さい』と、
参加させていただきました。

各家で、稲刈り後の藁を保存しています。
それを3束づつ結って、1本の綱にしていきます。
それを3本同時に作って行くのですが、
3方から藁を渡し、順番に結って行きます。
相撲好きの私は、どうしても、横綱の綱結いを思い出し、
『この祭りは、女でも綱に触れられるんだぁ』と、
妙な感動を覚えました。

そして感動したのが、大松明作り。
建築関係でもなんでも無い、ズブの素人。
村の男衆が、昔からの代々伝わる方法を、
若い時から体で覚え、大松明を作り上げます。
素人集団が、こんなにも立派な大松明を、
作ってしまうなんて、ものすごい事です。
驚きでした。感動でした。

やがて夜になり、川で身を清めた男衆は、
小松明に火を灯します。


皆に見守られながら、
大松明の麓に円描くように、集まります。
いよいよクライマックスに向かって
ドラマは走り出しました。

16メートルもある大松明のテッペン目掛け、
氏子である青年団の男衆が、小松明を投げます。
なかなか届くものでは有りませんが、
何度も何度も男衆は挑戦します。

真夏の真っ暗な夜空に、
火が灯いた小松明の灯りが、宙を舞います。
青年団の男衆が投げるいくつもの小松明が
夜空に乱舞するのです。
1つ・2つ・・・・小松明が大松明のテッペンに
届くと、大松明がだんだん燃え始めます。
男衆が投げる小松明の灯りが乱舞する夜空に、
今度は、燃え始めた大松明の、その火の粉が舞い始めます。
何と表現すれば良いのか、言葉が見つからないほどの、
力強く勇壮で、そしてかつ幻想的にも見える空間となり、
村人を、そして観に来た人々を魅了します。



何度見ても、感動します。毎年、燃え方が違います。
でも、いつの年も、大松明が、燃え崩れ落ちる瞬間は、
『お~!!!』と、そこここからどよめきが聞こえ、
夜中の火まつり、『城屋の揚松明』は、クライマックスを
迎えるのです。

昼間に見る雨引神社は、勇壮な夜祭からは、
想像もつかないほど、ひっそりしています。
そして、決して広くない場所です。
たぶん、夜祭を先に知った人は、
昼間の雨引神社を見て、狭い!と驚くでしょう。
だから、一度にたくさんの人が見物する事も出来ません。
『あれは、城屋に親戚や知り合いがないと見れんわ。
見れる人は幸せや。』と、
口にする人も、たくさん居ます。
そんな、貴重なお祭りだから、地の人も、
ものすごく大切にするのでしょう。
そして、こんなに素敵な夜祭を、
少しでも外の人にも見てほしいと、
親戚や友達を順番に呼んで、来てもらうのでしょう。

この習慣を大切にしたいから、
我が家も明日、20人で集まり、
祭りを楽しみます。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ステキッ (カーラー)
2008-08-14 13:19:07
意味もよくわからずに見に行ってました。城屋の人はたいへんなんですね。
でもすごく綺麗ですてきなお祭りですよね。がんばって下さい。
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伝統行事が身近にあって素晴らしい。 (明石の伸介)
2008-08-14 21:18:29
世話役は大変やろうけど、地元に伝統的な行事が残っているって素晴らしいですね。(盛岡にて)
返信する
訪問有難うございます。 (カーラーさま。)
2008-08-15 21:00:12
私も、大蛇伝説、
何回聞いても全部は覚えられなくて(^_^;)
人がいっぱい来て、大変ですが、
でも、楽しい集りです。
頑張りました(笑)
また、記事をアップしますね。
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素敵なお祭りでした。 (明石の伸介様。)
2008-08-15 21:02:17
こんなに身近に、伝統行事がある素晴しさ。
都会から田舎に越してきて、
戸惑う事もたくさん有りましたが、
楽しさもいっぱいです。
ぜひ、ご夫婦で、一度いらして下さいね。
(*^_^*)
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