5年前まで神戸・灘区に住んでいました。
元お関取りの前夫と共に、ちゃんこ鍋屋を営んでいました。
前夫はもう天に召されていて、今はお店も有りません。
縁有って舞鶴に越してきたけれど、
あの怖さは忘れる事はできません。
長田区・・・・。私のおじいちゃんの家は、
阪神淡路大震災で、全焼しました。
おじいちゃんの家だけじゃなく、町がみんな焼けました。

阪神淡路大震災よりもっと前。
昔、若い頃お付き合いしていた恋人は、
自宅の火災で、その時の火の恐怖で記憶を無くしました。
私の事が誰だか解からなくて、恋が終わりました。
「こんな事、ドラマの世界ちゃうの?何で私達に・・・・。」
その時から火事がとてつもなく憎く、怖く、大嫌いになりました。
なのに、阪神淡路大震災は、私の父の実家を、
私が良く遊びに行った“神戸のおじいちゃん”の家を町を、
奪ってしまいました。
灘区・・・・。私が営んでいた、ちゃんこ鍋清王洋(せいおうなだ)と、
自宅の最寄り駅だったJR六甲道駅は、線路が崩れ落ちていました。
駅がつぶれていました。ぺしゃんこでした。
構内にいらっしゃった方が、亡くなられたと聞きました。
六甲道駅から、数百メートル南に歩いた所に有る
阪神電鉄・新在家駅も、線路が崩れ落ちていました。
六甲道の近辺、私の住む町は、私の自宅や店を含め、
壊れたり、焼けてしまったりした建物でいっぱいでした。
でも、ありがたいことに、私は命だけは助かりました。
あれから13年。
今朝は、穏やかに目が覚めました。
あぁ、私、生きてる・・・・。
安心感でいっぱいでした。
外は薄っすらと雪でした。
すやすやと横で眠ってる娘・むすびちゃん(仮名)に
『お~い!学校やでぇ。起きるでぇ。』と声をかけ、私は1階へ。
朝ごはん一緒に食べて、学校へ送り出し、
リビングでゆっくりとコーヒーを飲みながら、
昨日のブログに書いた、『起きとく?』と娘・むすびちゃん(仮名)が
言った言葉を思い出して・・・・。
思い出し笑いして、また元気が出ました。
産んで良かった・・・・。と、幸せな気持ちをかみしめ、
生まれてきてくれた、娘・むすびちゃん(仮名)に感謝です。
12年前、店の確定申告の準備で忙しい時に、風邪気味で発熱。
店が終わってから、深夜に申告の書類を仕上げるためには、
しんどい・・・・と、寝てしまうわけにはいきません。
3日間風邪薬を飲みました。妊娠に気づかずに・・・・。
『奇形、ダウン症、その他に“障害を持った子供”と言うのは、
原因が判るもの判らないものも含め、
今の日本の社会では100人に1人は生まれるのです。
あなた達妊婦さんが思っているよりも、多い割合だと思います。
妊娠初期の、この大切な時期に飲まれたのですから、
奇形児の生まれる可能性は、無いとは言えません。
しかし、風邪薬が原因とハッキリ言い切れる障害児は、
私の医師生活の中で、見た事は有りません。
中絶するのか、産むのか。
この子をどうするかはあなた次第です。』
あの時の先生の名前、顔、声、看護師さんの顔、
とても鮮明に蘇ってきます。
いったん家に帰って、悩んで悩んで泣いて泣いて、
産もう・・・・。と決めました。
産んで良かった・・・・。生まれてきてくれてありがとうといつも思います。
どんなに辛い事が有っても頑張ってこれたのは、
娘・むすびちゃん(仮名)が居てくれたから。
そして、娘・むすびちゃん(仮名)が居たから
「わしには子供が居ないから、子供の居る人と再婚したい。」
そう考えていた、夫・星君(仮名)と出会えた。
夫と、私の結びの神。娘・むすびちゃん(仮名)ありがとう。
娘にも私にもとても優しい夫・星君(仮名)ありがとう。
この世に夫・星君(仮名)を産んでくれて、
子連れの私との再婚を喜んでくれて、
娘・むすびちゃん(仮名)をすごく可愛がってくれるお義母さんありがとう。