政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

「検察捜査の実態に関する集中審議」の開催を要求する!

2010-02-13 09:37:29 | 小沢一郎
党利・党略、個利・個略追求で自己否定に走る国会議員の醜さ・愚かさにはあきれるばかりである。
彼等には、国会の重さ、国会議員であることの重さへの自覚は皆無である。
口をそろえて、小沢幹事長辞任、石川議員の離党や議員辞職を要求している。

日本国憲法 第41条
国会は国権の最高機関であり、唯一の立法機関である。

小沢一郎は不起訴である。
特捜部が起訴したくて1年もかけて調べまくり、空前の規模の家宅捜査をやり、関係者を逮捕・監禁して取り調べ、小沢本人にも二度の聴取を行ってのその結論が不起訴なのである。
もし、検察をそれ程信用するのなら、その検察の不起訴という結論を素直に受け入れなさい。

石川議員についても同じである。
国権の最高機関たる国会の、選挙で正当に選ばれた議員の身分は重い。
行政の最高機関である内閣の指揮を受ける法務省の外局たる検察庁のそのまた末端の一組織である特捜部が勝手に貼り付けたレッテルを根拠にヤメさせることなど、国会そのものの権威を傷つける行為である。
石川議員はまだ起訴されただけである。
有罪判決が確定したわけではない。
それどころか裁判もまだ始まっていないのだ。

事件はまだ司法に手渡されただけであり、司法の実際の動きはまだ始まってもいないのである。
末端の行政機関にいいようにかき回されて、国会の権威が保たれるのか!

小沢幹事長や石川議員の離党や議員辞職を求めている連中の根拠の一つは、「国民の7割がそれを求めている」ということである。
世論が政治を決めるのなら、議員はいらない。
毎度世論調査をしてそれを国会の議決とすればいい。

これまではそうだった、と彼等はいう。
”検察に疑われたら有罪である。”
しかし、もはやこれまでとはちがうのだ。

検察は正しい。
新聞は正しい。
テレビは正しい。

そんなことを無邪気に信じていたのが国民の大多数であった1年前とはちがうのだ。

「眉唾」という言葉がある。
いまや、新聞もテレビも眉に唾をつけずに接することが出来なくなっている人々が激増している。
マスコミがどんなことを言おうとその信憑性を疑わずにはいられない人々が増えている。
彼等は、マスコミの報道に接する度に立ち止まる。
果たしてこれは真実か?

テレビをつければ、みのもんたが「小沢は……」と呼び捨てにして喚いている。
(もっとも気がついたのは一回だけだが)
しかし思わず出てしまったのだろう。
たぶん普段、「小沢の奴は……」と、仲間内で小沢の悪口を言い合っているのだろう。

わたしが、「小沢は……」「鳩山は……」と敬称抜きで書いているのとは違う。
わたしたちが普段の会話の中で、「長島さんは……」「王さんは……」、「朝青龍関は……」と言ったらかえっておかしかろう。
だが、みのもんたの場合は違う。
普段はしっかり「…さん」と呼んでいるのである。

わたしにとっては、長島さん、王さん、朝青龍関などという呼び方をすることこそが不遜な行為であるのだが。

衆議院予算委員会で「鳩山内閣の政治姿勢」をテーマとする集中審議というものが開かれた。
余りのひどさに愕然とした。
追求する連中は、「検察は正しい」、「マスコミは正しい」という前提に立って責め立てる。
使う言葉は感情的・情緒的なことばだけである。
質問者が替わっても中身は同じことの繰り返しである。
攻める材料はマスコミのリーク報道・虚偽報道そしてうわさ話程度しかないのであるからむりもないが。
受けて立つ鳩山は、「検察は公平・公正な捜査の結果……」と、どういうつもりなのか検察をかばうような言い方をしている。

多くの人たちが、検察の不当なやり方に声を挙げている。
それなのに、肝心の鳩山や小沢が、「公平・公正な検察の捜査……」などと言っていたのでは、降りる梯子をはずされたようなものではないか。

なぜ堂々と「検察の不当な捜査」と言えないのだ!
攻守双方、「検察は正しい」ということを前提にやり合っている。

「検察の不当な捜査・逮捕・起訴と違法なリーク、そしてそれを垂れ流しているだけのマスコミ報道にのみ依拠する質問ではなく、事実に基づいた質問をしていただきたい」と何故言えないのか!
週刊朝日を振り上げて、「あなたはこれを読んだか?」と何故言えないのか!
週刊朝日の記事を読み上げて、「あなたは産経新聞・朝日新聞と週刊朝日のどちらを信じるか?」と聞き返せないのか!
テレビ中継の入っているときに、しっかりこの記事を読み上げて、反論しろ。

「あなたはこの記事に信憑性があると思いますか」
「石川議員や小沢幹事長の参考人招致や証人喚問よりも、国民に対する明白な人権侵害について調査するのが先ではないですか」
「この記事の筆者の上杉隆氏やこの女性秘書を国会にお呼びしてお話をうかがうべきと思いませんか。もちろんご本人達のご了解が前提ですが」
「この記事にある民野という検事を参考人招致したい」

週刊朝日2月12日号 検察暴走! 子ども”人質“に女性秘書「恫喝」10時間
(抜粋)
1月26日(火)の昼ごろ、石川事務所に「タミノ」と名乗る男から電話があった。女性秘書に検察庁に来てほしいという。

女性秘書が「今日も押収品の返却ですか?」と確認すると、タミノは
「そうです、あと、ちょっと確認したいことがあるので」と返した。
よく聞き取れなかったので、もう一度確認すると、「返却です」と答えた。

女性秘書は、1月15日の石川逮捕以来2度(22日、25日)検察庁から呼び出しを受け「押収品」の返却に応じている。
今回も同様の案件だと信じた女性秘書は、ランチバッグ一つで検察庁に向かった。

霞が関から議員会館のある永田町からは一駅である。前日と同じように、コートも着ずに薄着で出かけた。ランチバッグの中には千円札と小銭、ティッシュとハンカチ、携帯電話だけである。
検察庁に着くと前回までとは違う部屋に案内される。
するとそこには民野健治という検事が待っており、いきなりこういい始めたのだ。

「被疑者として呼んだ。あなたには黙秘権があるので行使することができる。それから~」
事情を把握できずパニックになった女性秘書が、ほかの秘書か弁護士に連絡したい旨を告げると、
民野健治はそれを無視して、
逆に、携帯電話の電源を切るように命じ、目の前でスイッチをオフにさせたのだ。
それが昼の1時45分。だまし討ちの「監禁」はこうして始まった。

任意の事情聴取は、文字通り「任意」である。
よって、被疑者であろうが、参考人であろうが、当事者の同意が必要なのは言うまでもない。
仮に、拒否しても、その場を立ち去っても問題はない。
拒否も国民の当然の権利である。

ところが今回「聴取」というだまし討ち監禁は、そうした意向を問うこともなくスタートしている。

民野検事は、女性秘書に小沢と石川が共謀していたことを認めるよう迫り続けた。だが、彼女がそんなことを知る由もない。
女性秘書は石川が小沢の秘書をやっているときは、別の民主党議員事務所に勤めていたのだ。

しかも、当時は与野党に分かれており、自由党の石川秘書についてはその存在すら知らなかった。
そんな彼女が、小沢事務所の会計事務のことを知るすべはない。
その旨を正確に述べると、検事は次のような言葉を並べるのだった。

「いいんだよ、何でもいいから認めればいいんだよ」
「早く帰りたいなら、早く認めて楽になれよ」
「何で自分を守ろうとしないの。石川をかばってどうするの」
こうした言葉をさんざん浴びせられたが、知りようもない事柄を語れるはずもない。
そこで黙っていると民野検事はこう言い放った。
「あんた、何も言わないのは愚の骨頂だよ」
取り調べ室では時刻もわからない。もうずいぶん時間も経過したのだろう。
ふと見るとそれまでブラインドから差し込んでいた外の光が暗くなっている。
3歳と5歳の子供が待っている保育園に迎えに行かなければならない。
夫でも誰でもいいから迎えに行かなければ、幼い子供たちも心配するだろう。

取り調べ可視化 これじゃ無理だ。

女性秘書は検事に対して、繰り返しお迎えの許可だけを懇願する。
一時的でもいい、必ず戻ってくる。せめて電話を入れさせてほしいと哀願し続けたのだ。
そして、母親の子供を思う気持ちが昂ったその時、
検事の発した言葉が、先の
「何言っちゃってんの?そんなに人生、甘くないでしょ?」という台詞だったのだ。

その言葉を聞いて、母親はパニック状態に陥った。
手が震え出し、自然に涙がこぼれてくる。
ついには呼吸が荒くなり、過呼吸状態に陥った。

飲み物を所望する。ご希望をどうぞ、と言われたので、「お茶をください」と言った。すると民野検事は事務官を呼び、庁内にあるローソンに買いに行かせた。事務官が戻ってきてお茶を出すと同時に検事はこういったのだ。
「120円、払ってください」

一方、昼間に出かけた女性秘書の帰りがあまりに遅いため、石川事務所のスタッフたちもさすがに心配になってきた。
ちょうどそのころ、検察庁から一本の電話が入った。
「○○さん(女性秘書の名前)からの伝言です。
 今日は用事があるので事務所には帰らないとのことです」
と、男の声で名前も名乗らず、それだけ言うと一方的に切れたという。

日が暮れて数時間がたつ。
子供の迎えの時刻が迫ってからは
「せめて主人に電話をさせてほしい」「ダメだ」というやり取りの
繰り返しになる。

あの小沢一郎の事情聴取ですら、準備に準備を重ねて弁護士を連れ、自らのホテルの部屋という条件で行われたのだ。しかも4時間半である。

一方、女性秘書の「監禁」時間はすでにこの時点で5時間を超えている。

だんだん思考能力も低下してきた、と、のちに弁護士にも語っている

この母親が何百回、同じ「哀願」を繰り返したころだろう。
ようやく検事が
「じゃあ、旦那にだけは電話していい」と認めた。
検事の目の前で携帯のスイッチをオンにし、画面に夫の電話番号を表示し、それを見せながら発信ボタンを押した。
子供の迎えだけを頼んだ。
それから次に弁護士への通話をお願いし、しばらくして同じように許可された。

弁護士が健治と「聴取」の中断を交渉し、午後10時45分、事務所を出てから約10時間ぶりに女性秘書は「監禁」から開放されたのだった。

結局、「押収品」は一つも返してもらえなかった。

つまり、東京地検特捜部は、最初からこの若い母親をだまして「監禁」することが目的だったのだ!



どこの国の国会なのか。
攻める側は、検察から漏れ出たいかがわしい情報を増幅させた大手メディアに頼り切っている。
守る側は、その検察に対する批判すら口に出せないでいる。

もうこの記事はみなさんご承知だと思うが、敢えて転載させていただいた。
一人でも二人でも多くの人に読んでもらいたいと思うからである。
わたしの書くものなんか比べものにならない重みがある。
民主党は、答弁ででもいい、質問ででもいい、国会でこの記事を読み上げろ。

それだけの力と価値のある記事である。

「検察捜査の実態に関する集中審議」を開催することを要求する!

ここに上杉氏、石川議員、同議員の女性秘書、前福島県知事佐藤栄佐久氏、菅谷利和さん、江副浩正氏、鈴木宗男氏、三井環氏等検察捜査の被害者を呼んで、検察捜査の実態を明らかにすることを要求する。
もちろん一方の証言だけでは不公平であろうから、加害者側から、民野という検事、佐久間達哉特捜部長、谷川恒太東京地検次席検事等もお呼びせねばならない。
「取り調べ可視化法案」を早くだして、そこでやるのもいいだろう。
ことはこの国に住む人たちの人権にかかわることである。
一刻もゆるがせには出来ない問題なのである。





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