まず次の二つの記事を読んでもらいたい。
「小沢辞めろ」コールはマスコミの怠慢
(抜粋)
週明けの新聞各紙の世論調査で、民主党の小沢一郎代表は辞めるべきだ、という意見が半数を超えていた。
さらに、小沢氏の記者会見の説明が、「納得できない」という意見が8割前後にのぼっていた。
これを受けて、民主党の党内までが揺れ始めたという。
曰く「小沢氏の秘書が起訴されたら、辞任は避けられないだろう」などなど…。
小沢氏の肩を持つわけではないが、日本人はもっと冷静になったほうがいい。
一般ピープルならまだしも、いやしくも立法府の構成員である国会議員までが、「起訴されたら……」とは、この人たちは刑事罰の仕組みや刑事訴訟法の精神を理解していないのだろうか。
「捜査ミス」を「政治とカネ」にすり替えるな!
(抜粋)
今回の事件を「政治とカネ」の問題と捉えたなら、それこそ検察の思うツボです。検察は、自らの捜査ミスを糊塗するため、問題を「政治とカネ」にすり替えようと、たくさんの情報をリークし続けてきたのです。
そのため、いまだに今回の政治資金規正法違反を「大疑獄事件」ととらえている人が少なくないようです。実際、検察批判を続ける週刊朝日の編集部には「これほど大きな疑獄事件が起きているのに、なぜ検察の悪口を書くのか」といった電話が来ることもあり(そういう人は広告だけで、たいてい記事を読んでいない)、検察の世論誘導能力には、あらためて目を見張る思いです。
いずれも週刊朝日編集長山口一臣氏が、THE JOURNALに寄せた記事の抜粋である。
今頃、何を!、と思われるかも知れないが、じつはこれ、どちらも昨年3月のものなのだ。
昨年3月3日、小沢一郎議員の秘書・大久保隆則氏が逮捕された事件についての記事なのである。
前の記事は2009年3月9日、後の記事は同じく3月29日のものである。
それからほぼ1年が過ぎようとしている。
今回の小沢元・現秘書3人の逮捕事件に関する記事としてもそのまま当てはまる。
まったく昨年と同じことを繰り返しているのだ。
検察もマスコミも国民も民主党議員たちもみんな同じことをそのまま繰り返している。
だれも何も学ばなかったのか?
小沢幹事長「辞任を」74%、内閣不支持47% (YOMIURI ONLINE 2010年2月7日)
元秘書の石川知裕衆院議員らが起訴されたことを受け、小沢氏は幹事長を辞任すべきだと思う人は74%に達した。小沢氏続投を容認した民主党と国民の意識の乖離(かいり)が鮮明になった。
小沢に関する質問項目(数字は%のようだ)
Q 民主党の小沢一郎幹事長の元秘書、石川知裕衆議院議員らが、小沢氏の資金管理団
体による土地購入代金を、政治資金収支報告書に記載しなかった罪で起訴され、小
沢氏は不起訴となりました。
あなたは、この事件の責任を取って、小沢氏は、幹事長を辞任すべきだと思います
か、その必要はないと思いますか。
答 1.辞任すべきだ 74 2.その必要はない 20 3.DK.NA 5
SQ【前問の答えが(1)の人だけ】
小沢氏は、衆議院議員を辞職すべきだと思いますか、その必要はないと思います
か。
答 1.辞職すべきだ 66 2.その必要はない 29 3.DK.NA 5
Q 小沢氏は、東京地検の事情聴取を受けたあとの記者会見で、土地購入の資金は「個
人的な資金である」とし、収支報告書については「関与したことはない」などと説
明しました。小沢氏の説明に、納得できますか、納得できませんか。
答 1.納得できる 9 2.納得できない 86 3.DK.NA 5
Q 小沢氏を起訴しなかった東京地検の判断は、適切だったと思いますか、そうは思い
ませんか。
答 1.適切だった 31 2.そうは思わない 51 3.DK.NA 18
Q 民主党は、今回の事件について、小沢氏本人にさらに詳細な説明を求めたり、政治
的責任を問うたりするなど、自浄能力を発揮したと思いますか、そうは思いません
か。
答 1.発揮した 5 2.そうは思わない 88 3.答えない 7
Q 起訴された石川知裕衆議院議員は、議員を辞職すべきだと思いますか、その必要は
ないと思いますか。
答 1.辞職すべきだ 64 2.その必要はない 26 3.DK.NA 10
Q 鳩山首相は、偽装献金など自らの「政治とカネ」の問題について、国民に説明責任
を果たしていると思いますか、そうは思いませんか。
答 1.果たしている 16 2.そうは思わない 79 3.DK.NA 5
昨年の世論調査でも今年の世論調査でも小沢辞任に賛成するのが7割超えである。
国民は何も学ばなかったのか?
それにしても、世論調査というものは便利なものである。
結果など何とでもなる。
たとえば次の質問である。
Q 小沢氏は、東京地検の事情聴取を受けたあとの記者会見で、土地購入の資金は「個
人的な資金である」とし、収支報告書については「関与したことはない」などと説
明しました。小沢氏の説明に、納得できますか、納得できませんか。
答 1.納得できる 9 2.納得できない 86 3.DK.NA 5
小沢の記者会見を見た人はほとんどいないだろう。
多くて国民の2割から3割程度であろうか。
記者会見を見ていない人に、会見の内容を都合良く要約する。
土地購入の資金は「個人的な資金である」とし、収支報告書については「関与したことはない」などと説明しました。
記者会見を見ていなければ、この読売の説明に「納得できない 86」という数字は当然であろう。
記者会見を見た人にだけ質問すれば、結果はまったく異なったものになるはずである。
これは当然そうすべき質問内容ではないか。
Q あなたは小沢幹事長の記者会見をご覧になりましたか?
Q 会見をご覧になった人にだけお尋ねします。
あなたは小沢幹事長の説明に納得しましたか?
もう一つ、次の質問。
Q 民主党は、今回の事件について、小沢氏本人にさらに詳細な説明を求めたり、政治
的責任を問うたりするなど、自浄能力を発揮したと思いますか、そうは思いません
か。
答 1.発揮した 5 2.そうは思わない 88 3.答えない 7
「小沢氏本人にさらに詳細な説明を求めたり、政治的責任を問うたりする」することが何故「自浄能力」なのか?
はじめから小沢が不正を働いた、罪を犯したという前提の質問ではないか。
はじめから小沢に対する悪意に満ちた世論調査である。
しかも、結果の数字さえ信用できない。
大手マスコミはそれほど国民の信用を失っている。
国民の大多数は去年のままかも知れない。
しかし、この一年間で多くのことを学んだ国民も確実に増えている。
検察の正視できないほどの劣化にも気がついた。
検察は、もともとひどかったと考える人も増えている。
マスコミのリーク報道にも気がついた。
世論調査に対する不信も大きくなっている。
マスコミが、既得権益擁護の急先鋒であることにも気がついた。
検察やマスコミが気づかないうちに、そんな人たちが増えている。
大手メディアの外側で、まともなジャーナリズムが現れつつある。
今、検察に対して、マスコミに対して戦いを挑むことは、小沢一郎を守ることではなく、この国の民主主義を守ることだと考える人たちが増えている。
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「小沢辞めろ」コールはマスコミの怠慢
(抜粋)
週明けの新聞各紙の世論調査で、民主党の小沢一郎代表は辞めるべきだ、という意見が半数を超えていた。
さらに、小沢氏の記者会見の説明が、「納得できない」という意見が8割前後にのぼっていた。
これを受けて、民主党の党内までが揺れ始めたという。
曰く「小沢氏の秘書が起訴されたら、辞任は避けられないだろう」などなど…。
小沢氏の肩を持つわけではないが、日本人はもっと冷静になったほうがいい。
一般ピープルならまだしも、いやしくも立法府の構成員である国会議員までが、「起訴されたら……」とは、この人たちは刑事罰の仕組みや刑事訴訟法の精神を理解していないのだろうか。
「捜査ミス」を「政治とカネ」にすり替えるな!
(抜粋)
今回の事件を「政治とカネ」の問題と捉えたなら、それこそ検察の思うツボです。検察は、自らの捜査ミスを糊塗するため、問題を「政治とカネ」にすり替えようと、たくさんの情報をリークし続けてきたのです。
そのため、いまだに今回の政治資金規正法違反を「大疑獄事件」ととらえている人が少なくないようです。実際、検察批判を続ける週刊朝日の編集部には「これほど大きな疑獄事件が起きているのに、なぜ検察の悪口を書くのか」といった電話が来ることもあり(そういう人は広告だけで、たいてい記事を読んでいない)、検察の世論誘導能力には、あらためて目を見張る思いです。
いずれも週刊朝日編集長山口一臣氏が、THE JOURNALに寄せた記事の抜粋である。
今頃、何を!、と思われるかも知れないが、じつはこれ、どちらも昨年3月のものなのだ。
昨年3月3日、小沢一郎議員の秘書・大久保隆則氏が逮捕された事件についての記事なのである。
前の記事は2009年3月9日、後の記事は同じく3月29日のものである。
それからほぼ1年が過ぎようとしている。
今回の小沢元・現秘書3人の逮捕事件に関する記事としてもそのまま当てはまる。
まったく昨年と同じことを繰り返しているのだ。
検察もマスコミも国民も民主党議員たちもみんな同じことをそのまま繰り返している。
だれも何も学ばなかったのか?
小沢幹事長「辞任を」74%、内閣不支持47% (YOMIURI ONLINE 2010年2月7日)
元秘書の石川知裕衆院議員らが起訴されたことを受け、小沢氏は幹事長を辞任すべきだと思う人は74%に達した。小沢氏続投を容認した民主党と国民の意識の乖離(かいり)が鮮明になった。
小沢に関する質問項目(数字は%のようだ)
Q 民主党の小沢一郎幹事長の元秘書、石川知裕衆議院議員らが、小沢氏の資金管理団
体による土地購入代金を、政治資金収支報告書に記載しなかった罪で起訴され、小
沢氏は不起訴となりました。
あなたは、この事件の責任を取って、小沢氏は、幹事長を辞任すべきだと思います
か、その必要はないと思いますか。
答 1.辞任すべきだ 74 2.その必要はない 20 3.DK.NA 5
SQ【前問の答えが(1)の人だけ】
小沢氏は、衆議院議員を辞職すべきだと思いますか、その必要はないと思います
か。
答 1.辞職すべきだ 66 2.その必要はない 29 3.DK.NA 5
Q 小沢氏は、東京地検の事情聴取を受けたあとの記者会見で、土地購入の資金は「個
人的な資金である」とし、収支報告書については「関与したことはない」などと説
明しました。小沢氏の説明に、納得できますか、納得できませんか。
答 1.納得できる 9 2.納得できない 86 3.DK.NA 5
Q 小沢氏を起訴しなかった東京地検の判断は、適切だったと思いますか、そうは思い
ませんか。
答 1.適切だった 31 2.そうは思わない 51 3.DK.NA 18
Q 民主党は、今回の事件について、小沢氏本人にさらに詳細な説明を求めたり、政治
的責任を問うたりするなど、自浄能力を発揮したと思いますか、そうは思いません
か。
答 1.発揮した 5 2.そうは思わない 88 3.答えない 7
Q 起訴された石川知裕衆議院議員は、議員を辞職すべきだと思いますか、その必要は
ないと思いますか。
答 1.辞職すべきだ 64 2.その必要はない 26 3.DK.NA 10
Q 鳩山首相は、偽装献金など自らの「政治とカネ」の問題について、国民に説明責任
を果たしていると思いますか、そうは思いませんか。
答 1.果たしている 16 2.そうは思わない 79 3.DK.NA 5
昨年の世論調査でも今年の世論調査でも小沢辞任に賛成するのが7割超えである。
国民は何も学ばなかったのか?
それにしても、世論調査というものは便利なものである。
結果など何とでもなる。
たとえば次の質問である。
Q 小沢氏は、東京地検の事情聴取を受けたあとの記者会見で、土地購入の資金は「個
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明しました。小沢氏の説明に、納得できますか、納得できませんか。
答 1.納得できる 9 2.納得できない 86 3.DK.NA 5
小沢の記者会見を見た人はほとんどいないだろう。
多くて国民の2割から3割程度であろうか。
記者会見を見ていない人に、会見の内容を都合良く要約する。
土地購入の資金は「個人的な資金である」とし、収支報告書については「関与したことはない」などと説明しました。
記者会見を見ていなければ、この読売の説明に「納得できない 86」という数字は当然であろう。
記者会見を見た人にだけ質問すれば、結果はまったく異なったものになるはずである。
これは当然そうすべき質問内容ではないか。
Q あなたは小沢幹事長の記者会見をご覧になりましたか?
Q 会見をご覧になった人にだけお尋ねします。
あなたは小沢幹事長の説明に納得しましたか?
もう一つ、次の質問。
Q 民主党は、今回の事件について、小沢氏本人にさらに詳細な説明を求めたり、政治
的責任を問うたりするなど、自浄能力を発揮したと思いますか、そうは思いません
か。
答 1.発揮した 5 2.そうは思わない 88 3.答えない 7
「小沢氏本人にさらに詳細な説明を求めたり、政治的責任を問うたりする」することが何故「自浄能力」なのか?
はじめから小沢が不正を働いた、罪を犯したという前提の質問ではないか。
はじめから小沢に対する悪意に満ちた世論調査である。
しかも、結果の数字さえ信用できない。
大手マスコミはそれほど国民の信用を失っている。
国民の大多数は去年のままかも知れない。
しかし、この一年間で多くのことを学んだ国民も確実に増えている。
検察の正視できないほどの劣化にも気がついた。
検察は、もともとひどかったと考える人も増えている。
マスコミのリーク報道にも気がついた。
世論調査に対する不信も大きくなっている。
マスコミが、既得権益擁護の急先鋒であることにも気がついた。
検察やマスコミが気づかないうちに、そんな人たちが増えている。
大手メディアの外側で、まともなジャーナリズムが現れつつある。
今、検察に対して、マスコミに対して戦いを挑むことは、小沢一郎を守ることではなく、この国の民主主義を守ることだと考える人たちが増えている。
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