フミンスカヤの日日是好日

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待ってました!の俊寛 <壽初春大歌舞伎>

2007-01-27 00:15:23 | 音楽・お芝居そして落語
今月も1泊2日で出張。
早めの飛行機で東京入りして、歌舞伎座でお芝居観てきました。

出し物はお正月っぽい舞踏物が目立ったかな。

演目・配役・みどころはこちら↓
歌舞伎美人 壽初春大歌舞伎


初春の歌舞伎座は、繭玉が飾り付けてあってお正月モード全開でした。
そして劇場内では「めでたい焼き」という鯛焼きが売られていました。
普通の鯛焼きのおなかの中に、餡だけでなく白とピンクのお団子が入ってるの。
まるで繭玉が入っているみたいで、おやつもお正月モードでした♪


さてさてお芝居の話。
今回のお目当ては、なんと言っても吉右衛門さんの『俊寛』

歌舞伎の面白みのひとつは、演じ手によって受ける印象がまったく違うところ。

『俊寛』は10年以上前に猿之助さん、段四郎さん、勘九郎さんで拝見した事があるのですが
それぞれ、全然違う感想を持ったもの。

猿之助さんの俊寛は妙に哲学っぽくて、ちょっと近寄りがたい感じ。
それに比べて段四郎さんは人間臭くて共感できるな~って思ったり。

勘九郎さん(現:勘三郎さん)はまだまだ若い頃だったので
「いや~、この人は無人島に残されても、たくましく生きていくやろ」と
全然哀しみが伝わってこなかったしね。


そしてその頃から「いつか吉右衛門さんで俊寛を観てみたい」と思っていたのです。

んがしかし
その後、歌舞伎から10年ほど遠ざかってて…
(その間に、実は博多座でも吉右衛門さんの俊寛がかかったらしいのだけど)
結局、今回やっと念願の吉右衛門さん俊寛を拝見する事が出来ました。


そしてその感想は…
凄いです!

吉右衛門さんの俊寛は
人間臭く、そして大きな漢(おとこ)でした。
最後には腹を括った感じが伝わってきて
一人、無人島に残された後、自分を残して都へ帰っていく船に向かって
「おぉ~い…おぉ~い…」と手をふるシーンで幕が降りるのですが
「ああ、この人はこの後、自決するんだろうな~」って
幕が降りた後の事まで感じてしまう、そんなお芝居でした。

吉右衛門さんの芝居に大いに涙し
そして震えました。


今年も春からいいお芝居を観る事が出来ました。
やっぱ、歌舞伎はいいや~ねぇ。
つうことで、これから出張の時は出来るだけ歌舞伎座に足を運ぼうと
決意を新たにした私でございます。


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