友との再会

　残っていた青春18切符を使って、大学の友達に会いに大阪まで行った。僕が岐阜の実家に戻ってから一回も会ってなかったから、半年ぶりの再会だった。梅田のＪＲ大阪駅で待ちあわせ。時間より少し遅れて彼はスーツ姿で現れた。卒業して半年、学生時代の彼の面影は無く、すっかり社会人になりきっていた。

　久しぶりに梅田に来たが、何度来ても梅田の街は苦手だ。もう何回も来てるけど、地理が得意なはずの僕でも未だに方向感覚がつかめず一人だと道に迷ってしまう。あと人の多さ。柄の悪い兄ちゃん、ホームレスの男性も多い。あの人ごみの中を歩いているだけで鬱な気分になってしまう。
　前に都会の生活のほうが僕には合っていると書いたが、ここまで大都会なのはストレスが溜まりそうで嫌だ。やはり、落ち着いた都会である京都が僕にとって最高だ。

　ホテル阪急インターナショナル一階のカフェで、京都時代の思い出、彼がモロッコ・イランへ行った卒業旅行の話、近況報告など３時間近くそこで語り合った。彼も僕と同じく京都大好き人間。東大阪の会社の寮に移った後も休日になると足繁く京都へ遊びに行っているという。
　京都に住んでいた頃は、お互いの家の距離が５０Ｍしか離れておらず、よく部屋で語り合い、時には仲間を呼んで六畳一間の狭い部屋で鍋パーティーをした。今は青春を共にした仲間も皆京都を離れ、それぞれの道を歩んでいる。一番の心残りは僕が急に実家に帰ることになって「深夜特急」鑑賞会の続きが実現出来なかったこと。でもいつかまた集まってやろうな！あの頃の俺らに戻って…。