遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

緑 陰

2019-06-25 16:29:07 | 日記
令和元年6月25日(火)
 
緑 陰 : 翠 陰、青葉の陰


夏の緑の木陰、
夏の日差しに若葉の陰が揺れる明るい木陰や
木の下に椅子等を持ち出し、涼しい樹下に
憩う様が想像できる。

中国・北宋の政治家で文人の王安石の詩に、
「緑樹幽草花時に勝る」とある。
この詩は初夏を詠んだ詩であるが、木陰は
初夏とは限らない、、、、。
亦、「木下闇」という季語があるが、これとは
違い、「緑陰」は語感も明るく日差しの中で、
青葉、若葉が大地に作る陰まで青く感じられ、
テーブルや椅子を用意し、ゆっくりと安らぎを
得る、、、そういった場所が思われてくる。

緑陰は、明治の頃の俳書には見当たらず、、、
大正(13年)の「纂修歳時記」に出て居り、
大正の頃に現れた季語と思われる。


この時期には、吟行に出かけると有難いのは
木陰である。
日差しの中を少し歩いても汗が滲み、、、、
ツイツイ緑陰を求め、見つける度に立ち寄り、

時に「茶店」等を見つければ、暫し休憩、、
先ずは一服、暑さを忘れ、句作りを忘れ、、
茶を啜り乍ら、歓談が続く、、、、、。
安らぎの一刻である。



今日の1句

緑陰の風やはらかき長床几     ヤギ爺


※床几 : しょうぎ、長方形の腰掛けの一種で
      茶店等で緋毛氈を敷き茶等を振る舞う。