たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

タウンミーティング

2006-11-24 12:34:54 | Weblog
 政府主催の教育改革タウンミーティングで「やらせ質問」があったとその会議のやり方が問題になっている。
 本来タウンミーティングは不特定多数の市民に集まってもらい、参加者からテーマについて自由に意見を述べていただき、そうした声を政策に反映させていくのがその目的だ。しかしこの種の集会は極めて難しい問題が内在している。会場の設定は狭すぎて参加者が入りきれないようでは困るし、そうかといって空席が目立つようでは雰囲気が盛り上がらない。どの程度の参加者があるか予測し難い面がある。会議の進行においても、参加者からの意見が噴出し、議論が逸れたりしてなかなか収拾がつかない状態に落ち込んだり、逆に意見がなかなか出なく司会者が困惑する場合もある。
 そんなことから一般的には予め参加者数を確定し、一定の時間内に終結できるよう議事進行のシナリオを綿密に立て、発言内容がテーマから外れたりして議論が混乱に落ち入らないようにし、発言者の出る気配のないときには口火を切って発言してもらう人を用意しておくなどの事前準備がなされるのが通例のようだ。
 こうしたことから、これらの事前準備はあながち会議を形骸化させるものとは言い切れない面がある。ただテーマについて主催者側に都合のいい内容を発言してもらうよう依頼したり、参加者に多くのサクラを動員したりすることは会議自体を無意味化し許されない。しかし議論が不規則発言を含めて紛糾し、議事進行が困難なになる状況が活発な意見交換だとは決して言えないし、かといって言いっ放し聴きっぱなしで終わるのではこれまた形式化の最たるものだ。タウンミーティングは難しい。