たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

米国中間選挙、民主党上下を制す

2006-11-10 10:42:25 | Weblog
 共和党が敗れた。ブッシュ大統領のイラク政策に対しアメリカ国民は強い不支持を表明した。
 9.11テロ以降、ブッシュ政権は国際テロ組織アルカイダを根絶するため、アフガンを爆撃し、さらにイラクが大量破壊兵器を開発所有しているとして時のフセイン政政権を倒すためイラクを攻撃した。フセイン政権は倒れたが、イラク全土の治安は乱れ、自爆テロが頻発し、2千人を超えるアメリカ兵が犠牲になり、それをはるかに上回るイラク市民も犠牲になっている。武力による宗派闘争ははますますエスカレートし情勢は悪化したままだ。フセイン政権を倒せばイラクが民主国家に変わるという発想はやはり幻想であったのか。話合いよりも武力が優先する現状では民主的な解決は望めない。
 ここでアメリカがイラクから手を引いた場合どうなるか。民族自決の精神で話合いの機運が一気に盛り上がるのか、それともこの機とばかりに内紛が激化し、内戦の結果勝った側が政権を取り負けた側を強権で抑え込む旧フセイン同様の政治が再来するのか。アメリカのイラク政策の転換はやり方を間違うと重大な結果をもたらすこととなる。
 北朝鮮に対する政策も柔軟な姿勢に変わることになるのか。北朝鮮は核保有を既成の事実としてこれを手放す話には乗ってこないだろう。核を開発している段階は国際的に厳しい圧力がかかるが、持ってしまえば勝ちというのが今までの国際的通例となってしまっている。六カ国協議も有名無実になり、米中北で動くことになる可能性が高い。