ロクイチが走るまで(下)

2015年06月21日 23時57分14秒 | 公開記事

いよいよロクイチ団臨が出発します。
ぜひ当日の盛り上がりを一緒にお楽しみください。

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・いよいよ出発~ハプニング発生!
 この企画に従事してくれたJR東日本の担当者たちと一緒に、ダンボールを抱えた車掌区乗務員・実行委員は品川駅臨時ホームに向かいます。受付場所となる8番線には続々と乗客が集まってきます。もちろん、この列車の運転を知った一般の鉄道ファンたちも大勢集まっています。受付を終了すると、「間もなく列車が入線します」との案内放送が!しばらくすると、ひとつライトの茶色い機関車が光り輝きながら入線してきました。それと同時に歓声とシャッター音が響き渡ります。
 「ん!?ヘッドマークが違うぞ!!」
 なんとEF6439に付く予定だったヘッドマークがEF5861に掲出されて入線してきてしまったのです。JRの担当者も焦っています。乗客や一般のファンたちは何も知らずに「H」の文字をモチーフにしたヘッドマークを掲げたロクイチを撮影しています。発車直前、実行委員はJR担当者の「どうにか手を打ってみます」との言葉を信じ、列車に乗り込みました。


凛々しい顔立ちのロクイチにまさかのHマーク 

 9時19分、定刻に品川を発車です。さっそく実行委員や各会会長の挨拶が車内放送で行われ、ちょうど新宿通過時に鏡開き。号車によっては宴会モード突入です。沿線に集まったたくさんのファンに見送られながら、列車は一路北?を目指します。

・多くのプレゼントに大満足
 車内では硬券つきの乗車手帳が配られるとコレクターは大興奮。乗客全員がもれなくもらえる鉄道グッズの抽選会ではみな大満足のようでした。今日の列車の絵が描かれた記念掛け紙のお弁当が配られれば、しばし昼食タイムです。高崎線岡部~本庄間に集まったファンのカメラの砲列をみた乗客は驚いた様子。展望車には一目ロクイチを見ようとたくさん乗客が集まってきます。


ロクイチを独占できるゆとりの展望車 

 高崎から信越線に入ると、「やっぱりな~」と話す乗客も。安中鉄橋など沿線に詰めかけた大勢のカメラマンに手を振りながら、碓氷峠鉄道文化むらの記念品であるパンフレットやクリアファイル、うちわ、ボールペン、DVDが配られると、列車はあっという間に、横川に到着です。

・碓氷峠鉄道文化むらにて
 列車を見送ってから、文化むらに移動、早速EF58172に旗を取り付けます。両OB会の会旗を掲げた誇らしげな機関車の前で、記念写真を6号車から順に行います。みなとても良い表情なので実行委員たちも思わずニッコリ。



 その後、乗客のみなさんは展示車両を見学したり、トロッコに乗って碓氷峠を体験したりと思い思いに楽しんでおられた様子でした、ちょうどその時、無事ヘッドマークが取り替えられたとの一報が入りました。JR担当者のご尽力に心から感謝し、復路に期待です。14時半頃には、実行委員の一人がEF6324を体験運転。多くのギャラリーに見守られる中、とても嬉しそうな表情でロクサンを運転していました。

・ラストスパート
 無事に法政大学の校章をあしらったヘッドマークを掲げたロクイチが、汽笛を鳴らして乗客が待つホームに入線。しばしの停車時間は撮影タイムです。


美しい編成美を魅せつけるEF5861+ゆとり 


Hマークを掲出したEF6439 

 復路はEF6439が先頭となり、15時33分に横川を定刻発車。子供たちは疲れて眠ってしまっています。大人たちも外をぼんやり眺めている様子。小金井キャンパス鉄道研究会会長も子供のように寝ています。
 大宮を発車してからはアンケートを実施。あとで集計してみると、乗客の62%は目的地が横川と知っていたようです。また、ほぼ90%が楽しかったと書いてくださいました。最後に今日の列車の運転士時刻表を配付、これで“法政車掌区”の業務もすべて終了です。
 尾久を過ぎ、最後に車内放送で「今日はご参加いただき、本当にありがとうございました。」と挨拶をさせていただくと、車掌室まで温かい拍手が聞こえてきて感極まってしまいました。先行の特急列車が遅れた影響で5分ほど遅れて上野13番線に到着。多くの興奮と感動をホームに残して、列車は尾久に引き上げていきました。

・感謝の気持ち
 最後になりますが、企画実行に係られたJR担当者様をはじめ多くの関係者方や碓氷峠鉄道文化むらのみなさま、そしてご参加いただきましたみなさま、そして列車運行を外から見守っていただいた多くのファンのみなさまには、この場を借りて心から厚く御礼申し上げます。おかげさまですばらしい1日を送ることができました。本当にありがとうございました。

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今となってはJT客車はJR西の「サロンカーなにわ」しか残存しておらず、機関車の淘汰も進んでいます。
蒸気機関車+12系では貸出しのハードルも高く、集客力の懸念も拭えません。
本当に最高のタイミングで実施できたことをうれしく思います。
最後に当該団臨の見積書を掲載して終わりにしたいと思います。