前略、いろいろやってます

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祖父と花

2012-05-20 09:42:39 | 考えもの
いつもこの花を見るたびに亡くなった祖父を思い出す。この花は白丁花というそうだ。祖父の家の入口に植えられていて、園芸好きだった祖父は、小さな庭に様々な植物を植えていた。祖父の家に行くたびに祖父が玄関口のこの花によく水をやっていた印象が強く残っているので、この花を見るたびに玄関口にたたずむ祖父の姿を思い出す。祖父は1901年生まれで、そう言うと西暦のわからない祖父は「何のことだ?」という顔をした。もう亡くなって十数年経っているけど、歳をとって隠居しても毎日庭の手入れを日課としていたように思う。だからこの花は祖父の花だと思っている。小さくて派手ではないけど、白くてきれいな花をつけるのも、建設現場で地道に働いていた祖父の姿と重なるような気がする。口数が少なく、いつも穏やかに笑っていた人だった。図鑑で調べると、この花は沖縄から台湾に分布する樹木なのだそうだ。そういえば祖父は台湾には何回か仕事の仲間と旅行をしたことがあった。台湾に旅行するとカラフルな小物などをおみやげに買って来てくれた。バスに乗り込む時に現地の人たちがたくさん売りつけて来たのだと言いながら。もしかしたら、旅行の楽しい想い出をこの花に重ねていたのかも知れない・・そんなことをふと図鑑を眺めながら思った。

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