登呂博物館がやっとリニューアルしたというので、見に行った。そうしたら・・・地元の町内会が登呂まつりやってて、駐車場が満車!!ということで、昼食を食べて買い物をしてから、夕方行くことにした。
15時頃行くと、まだ駐車場前に長い列。少しずつは進んでいるらしいので、並んで待つことにした。待つこと30分。ようやく駐車場に入る。リニューアルと連休とまつりが重なったら、普通駐車場が足りなくなることなんか分かりきっているのだから、なぜ臨時駐車場を用意しないのかな?と思った。それに、一回400円の駐車場なので、一日中置いても400円。だから、まつりに露店を出していると思われる業者の車も置かれていた。こういうことすると、一般客が入る数が減ってしまうので、どこか別の場所に業者用の駐車場を作るべきだよな。それか、業者の車はどうせあまり動かないのだから、奥につめてしまって、一般客の車を前に置いてしまうようにするとか。それに大型バスの駐車場をつぶして普通車を置いているところなんか、スカスカに停めてあって、もっと詰めて置けばたくさん入るのになと思う。とにかく、駐車場の職員(シルバー人材かな?)はもっと頭使え!と言いたかった。しかもハザードランプつけっぱなしの車が停めてあっても、とくに放送で連絡するなんてこともしていないらしい。博物館にいる可能性が高いのだから、連絡してあげれば良いのだけど、そういう様子もない・・なんか意識が社会主義国並みだな、どうせいろいろサービスしたって給料は変わらないと思ってるんだろって感じがした。
そして、博物館に入る。入口が駐車場からの通路側に出来ていたが、目立たなくて通り過ぎてしまった。以前の入口の位置を知っていたから、なんかまだその印象が強かったのかな。1階はミュージアムショップと体験展示室だった。閉館時間があるので、こちらは時間があったら見ることにして、先に二階から見ることにした。リニューアルオープンの企画展は「青谷上寺地遺跡展」。入口でいきなり係員から「チケットありますか?」と聞かれる。そんなのどこに売っているんだ!?と思ったら、階段脇にチケット販売機が。有料なら入口でチケット販売しろ!と言いたかった。しかも階段上がったところあたりに「ここから先はチケットをお求めください」とか書いておけば良いのに。とにかくいろいろと案内表示が少なくて分かりにくい。以前の建物の方が分かりやすかったな。
常設展示は・・と見ると、建物は白を基調としてきれいなんだけど、あまり真新しいものが見られなかった。以前の展示内容と大差なし。映像展示が加わったことと、木製品が少し増えたかな?あとは八幡一郎の「アイスクリーム6本」の領収書が笑えた・・ヤバくないのか?こんなの展示して。
個人的には、もっと展示そのものが新しい成果を入れて変わってくれることを期待していただけに、少し期待はずれだったような感じがした。初めて見る人だったら、あれでもまあまあかも知れないけど。登呂博物館なのだから、登呂遺跡をメインでやらなければならないのはわかる。一般の人を対象に分かりやすくしなければならないのも分かる、でも最新成果をもっと盛り込まなくては・・・学問的にはどうなのだろう?
私が展示をやるとしたら、まず展示ストーリーを立てるところから。導入部分で弥生時代・・入口付近に金印や銅鐸などを置いてあるのはわかるけど、一見、何が何だかわからなかった。もっと弥生時代を説明しなければ。そういえば全体として弥生時代を説明するものが無いような気がする。
そして、登呂以前・・弥生中期の有東遺跡を持って来る。そして登呂遺跡に人が住み始めたのもこの頃であると紹介する。登呂遺跡は弥生後期って思われがちだけど、複合遺跡なのだから。
次に登呂の最盛期。これは弥生時代後期を持ってくれば良い。住居跡や倉庫群などはこの時代のものを復原してあるのだから。土器や道具類の発達などを紹介する。他地域の土器や木器(桶)なども出ていることなども言及すべき。
そしてゆるやかな洪水により水没、そして再び人が戻って来る登呂遺跡。発掘の初期に検出されている古墳時代初頭と考えられる礎板や建物の痕跡、調査された古墳時代の水田域の遺構を取り上げるべき。登呂遺跡の初期の調査は「弥生後期の集落と水田」と言われていたけど、そろそろ「集落は弥生後期~古墳前期、水田域は古墳前期の調査だった」とハッキリ言った方が良い。集落域より標高の高い水田って時代が違うでしょ?・・だから教科書から登呂遺跡の記述がなくなったのだということを。そして再調査により明らかになった登呂遺跡の時代幅を。付近にある小黒遺跡などとの関係なども言及すべきだし。あとは墓域や環濠の有無なども、同時代の遺跡のあり方を考えると、どうなのかな?と問題提起しても良いと思う。
これによって、より登呂遺跡の存在が明確になるのではないかと思う。静岡市はもっと遺物を持っているのだから、博物館リニューアルに合わせて一緒に展示するのかと思っていたよ。それができない何かがあるのかな?と変に思ってしまうのだけど・・やはり、そうなのかな。
一階は体験展示室で、こどもたちが楽しそうにしていた。この分野はもともとの売りなので良いと思う。又鍬の刃を組み合わせ鋤みたいにしているのは、相変わらず勘弁して欲しいものだけど。この部分を無料にしたのは良いと思う。係員はいたけれど、もっと積極的にやって欲しいってところかな。
そしてミュージアムショップ。運営は委託に出しているらしい。ユニークなグッズが売っていた。イチオシは家型の茶飴かな。あれは他県に持って行くとウケること間違いなしだ。食べ物類は面白いのでOKだね。グッズ類は玉石混交。なぜ縄文グッズまで売っているのかな?ってなもので。考古学グッズ全般みたいなものだから、まぁいいけどね。昔の写真の絵はがきはシブかった・・これはマニアックだ。とここで、16時30分となりタイムアップ・・閉館わりと早いんだね。
ということで、全体的にちょっとアレなわけ。まあ、老朽化した建物を建て直すことに予算の大半が割かれてしまうので、仕方ないのだけど、展示全体の見直しももう少しやれたらなぁって気がした。
外はお祭り騒ぎで、大勢の人が何やら歌い踊っている。それが博物館の仲間でガンガン響いて・・・今日は日が悪かったな。人ごみを抜け、屋外展示を見る。茂っていた木をだいぶ伐ったので、すっきりした印象になった。前は何か暗かったんだけどね。生活を維持するためには、多少の森林は必要だけど、集落の直近にはあんなに木はないだろ?と思っていたので、景観が良くなったと思う。まだ水田部分は工事中だった。
最後に木製品について。舞錐の発火器はそろそろやめにしよう!! 舞錐式の発火器は弥生時代には存在していないと思う。だいたい舞錐式の発火器がが同時代の遺跡で出土していない・・火きり臼が出ている以上、紐錐式などは考えても良さそうだが。登呂遺跡で発火器としている穴の開いている棒はもしかしたら、紡織具ではないのかな?と思う。紡いだ糸を巻き取る道具の疑いを感じた。舞錐式発火器にするには、棒が細くて、体重かけると折れてしまうのではないかと思われる点、材質が力を受けるにしては固い樹木ではない点などを考えると、糸を巻き取るための回転するモノではなかったかという疑念が湧いて来る。これは類例を探さなければならないので、まだハッキリとは言えないが。いずれにせよ、舞錐式の発火器は回転するしくみが楽しいので、全国で火おこし体験としてよく行われているけど、「弥生後期からある」というのはやめた方が良いと思う。
あとは「鳥形木製品」はやはり同じように類例が他になく、一般的に見られる十字形の鳥形とはあまりに形状がかけ離れているので、不明木製品とすべきだろう。
おまけ 写真はゆるキャラ「トロベー」まつり会場に出現し、子どもたちに大人気だった。
おまけ 帰り道で見つけた看板。これってよく見ると凄くない?
15時頃行くと、まだ駐車場前に長い列。少しずつは進んでいるらしいので、並んで待つことにした。待つこと30分。ようやく駐車場に入る。リニューアルと連休とまつりが重なったら、普通駐車場が足りなくなることなんか分かりきっているのだから、なぜ臨時駐車場を用意しないのかな?と思った。それに、一回400円の駐車場なので、一日中置いても400円。だから、まつりに露店を出していると思われる業者の車も置かれていた。こういうことすると、一般客が入る数が減ってしまうので、どこか別の場所に業者用の駐車場を作るべきだよな。それか、業者の車はどうせあまり動かないのだから、奥につめてしまって、一般客の車を前に置いてしまうようにするとか。それに大型バスの駐車場をつぶして普通車を置いているところなんか、スカスカに停めてあって、もっと詰めて置けばたくさん入るのになと思う。とにかく、駐車場の職員(シルバー人材かな?)はもっと頭使え!と言いたかった。しかもハザードランプつけっぱなしの車が停めてあっても、とくに放送で連絡するなんてこともしていないらしい。博物館にいる可能性が高いのだから、連絡してあげれば良いのだけど、そういう様子もない・・なんか意識が社会主義国並みだな、どうせいろいろサービスしたって給料は変わらないと思ってるんだろって感じがした。
そして、博物館に入る。入口が駐車場からの通路側に出来ていたが、目立たなくて通り過ぎてしまった。以前の入口の位置を知っていたから、なんかまだその印象が強かったのかな。1階はミュージアムショップと体験展示室だった。閉館時間があるので、こちらは時間があったら見ることにして、先に二階から見ることにした。リニューアルオープンの企画展は「青谷上寺地遺跡展」。入口でいきなり係員から「チケットありますか?」と聞かれる。そんなのどこに売っているんだ!?と思ったら、階段脇にチケット販売機が。有料なら入口でチケット販売しろ!と言いたかった。しかも階段上がったところあたりに「ここから先はチケットをお求めください」とか書いておけば良いのに。とにかくいろいろと案内表示が少なくて分かりにくい。以前の建物の方が分かりやすかったな。
常設展示は・・と見ると、建物は白を基調としてきれいなんだけど、あまり真新しいものが見られなかった。以前の展示内容と大差なし。映像展示が加わったことと、木製品が少し増えたかな?あとは八幡一郎の「アイスクリーム6本」の領収書が笑えた・・ヤバくないのか?こんなの展示して。
個人的には、もっと展示そのものが新しい成果を入れて変わってくれることを期待していただけに、少し期待はずれだったような感じがした。初めて見る人だったら、あれでもまあまあかも知れないけど。登呂博物館なのだから、登呂遺跡をメインでやらなければならないのはわかる。一般の人を対象に分かりやすくしなければならないのも分かる、でも最新成果をもっと盛り込まなくては・・・学問的にはどうなのだろう?
私が展示をやるとしたら、まず展示ストーリーを立てるところから。導入部分で弥生時代・・入口付近に金印や銅鐸などを置いてあるのはわかるけど、一見、何が何だかわからなかった。もっと弥生時代を説明しなければ。そういえば全体として弥生時代を説明するものが無いような気がする。
そして、登呂以前・・弥生中期の有東遺跡を持って来る。そして登呂遺跡に人が住み始めたのもこの頃であると紹介する。登呂遺跡は弥生後期って思われがちだけど、複合遺跡なのだから。
次に登呂の最盛期。これは弥生時代後期を持ってくれば良い。住居跡や倉庫群などはこの時代のものを復原してあるのだから。土器や道具類の発達などを紹介する。他地域の土器や木器(桶)なども出ていることなども言及すべき。
そしてゆるやかな洪水により水没、そして再び人が戻って来る登呂遺跡。発掘の初期に検出されている古墳時代初頭と考えられる礎板や建物の痕跡、調査された古墳時代の水田域の遺構を取り上げるべき。登呂遺跡の初期の調査は「弥生後期の集落と水田」と言われていたけど、そろそろ「集落は弥生後期~古墳前期、水田域は古墳前期の調査だった」とハッキリ言った方が良い。集落域より標高の高い水田って時代が違うでしょ?・・だから教科書から登呂遺跡の記述がなくなったのだということを。そして再調査により明らかになった登呂遺跡の時代幅を。付近にある小黒遺跡などとの関係なども言及すべきだし。あとは墓域や環濠の有無なども、同時代の遺跡のあり方を考えると、どうなのかな?と問題提起しても良いと思う。
これによって、より登呂遺跡の存在が明確になるのではないかと思う。静岡市はもっと遺物を持っているのだから、博物館リニューアルに合わせて一緒に展示するのかと思っていたよ。それができない何かがあるのかな?と変に思ってしまうのだけど・・やはり、そうなのかな。
一階は体験展示室で、こどもたちが楽しそうにしていた。この分野はもともとの売りなので良いと思う。又鍬の刃を組み合わせ鋤みたいにしているのは、相変わらず勘弁して欲しいものだけど。この部分を無料にしたのは良いと思う。係員はいたけれど、もっと積極的にやって欲しいってところかな。
そしてミュージアムショップ。運営は委託に出しているらしい。ユニークなグッズが売っていた。イチオシは家型の茶飴かな。あれは他県に持って行くとウケること間違いなしだ。食べ物類は面白いのでOKだね。グッズ類は玉石混交。なぜ縄文グッズまで売っているのかな?ってなもので。考古学グッズ全般みたいなものだから、まぁいいけどね。昔の写真の絵はがきはシブかった・・これはマニアックだ。とここで、16時30分となりタイムアップ・・閉館わりと早いんだね。
ということで、全体的にちょっとアレなわけ。まあ、老朽化した建物を建て直すことに予算の大半が割かれてしまうので、仕方ないのだけど、展示全体の見直しももう少しやれたらなぁって気がした。
外はお祭り騒ぎで、大勢の人が何やら歌い踊っている。それが博物館の仲間でガンガン響いて・・・今日は日が悪かったな。人ごみを抜け、屋外展示を見る。茂っていた木をだいぶ伐ったので、すっきりした印象になった。前は何か暗かったんだけどね。生活を維持するためには、多少の森林は必要だけど、集落の直近にはあんなに木はないだろ?と思っていたので、景観が良くなったと思う。まだ水田部分は工事中だった。
最後に木製品について。舞錐の発火器はそろそろやめにしよう!! 舞錐式の発火器は弥生時代には存在していないと思う。だいたい舞錐式の発火器がが同時代の遺跡で出土していない・・火きり臼が出ている以上、紐錐式などは考えても良さそうだが。登呂遺跡で発火器としている穴の開いている棒はもしかしたら、紡織具ではないのかな?と思う。紡いだ糸を巻き取る道具の疑いを感じた。舞錐式発火器にするには、棒が細くて、体重かけると折れてしまうのではないかと思われる点、材質が力を受けるにしては固い樹木ではない点などを考えると、糸を巻き取るための回転するモノではなかったかという疑念が湧いて来る。これは類例を探さなければならないので、まだハッキリとは言えないが。いずれにせよ、舞錐式の発火器は回転するしくみが楽しいので、全国で火おこし体験としてよく行われているけど、「弥生後期からある」というのはやめた方が良いと思う。
あとは「鳥形木製品」はやはり同じように類例が他になく、一般的に見られる十字形の鳥形とはあまりに形状がかけ離れているので、不明木製品とすべきだろう。
おまけ 写真はゆるキャラ「トロベー」まつり会場に出現し、子どもたちに大人気だった。
おまけ 帰り道で見つけた看板。これってよく見ると凄くない?
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