我ら Willow Wind Orchestra !

長野県千曲市周辺で活動する吹奏楽団 ウィローウインドオーケストラです。団員が交替で更新していきます♪

合奏は人と人とが共鳴し合い世界を織りなすこと

2023-10-30 22:31:51 | Weblog

2023年10月29日(日)の活動ブログ

オーボエの板本(いたもと)です。

私は今、通信制大学院で哲学などを学んでいて、来年の修士論文の研究計画を練っているところです。
ウィローの合奏で学んでいることと重なることが多くあり、そのことについて書きたいと思います。

22日の合奏で、コンマスの七澤さんが、「音をぶつけあって共鳴させる」という話をされました。
これはパーソン(person)として人をとらえるということなんです。
パーソンの語源として、ラテン語のペルソノー(persono)という動詞に由来するという解釈があり、これは「声を出す、反響させる」の意味です。
合奏は、人と人とが楽器の音を出して共鳴し合い、作曲者の描いた世界を織りなしているんですね。

29日は粟生田監督による、定演に向けた合奏指導でした。29日は定演前の初めての指導ということもあって触れられなかったかもしれませんが、粟生田監督は「アンテナを張る」ということをよく言われます。
これは、視野、聴野を広げるということだと思います。
練習での集中は大切ですが、指揮などの一点に集中しようとする状態を続けると、硬直化してしまったり、周囲が見えなくなってしまいがちです。
ではどうやって、「アンテナを張る」のか。
まずは普段の練習で自分の音、音楽を知る、聴くということなのかなと思います。
オーボエ奏者の宮村和宏さんは、「手元の音ではなく、離れた場所でどう響いているかが大事です。広いところで吹いてみて、それをよく耳で追いましょう」と言われています。
詳しくは→https://www.tkwo.jp/qa/oboe/oboe023.html
オーボエ奏者の庄司知史さんは、自身の動画で、「聞き手に向かって訴えるように吹くんじゃない、自分の内側に向かって心の奥に語りかけるんだ」という言葉を紹介されています(動画の3分2秒~3分32秒)→https://www.youtube.com/watch?v=Dek2NtHioeY
内面に意識を向けることで、自らの思考や感情を紡ぎ出します。
自らの足りなさを自覚しながら、謙虚に周りの人を観察したり、聴こうとすること、こうすることでアンテナが張られていくし、先ほど書いたように、人と人とが共鳴し合って世界を織りなしていくのかなと思います。

イギリスの哲学者、ジョン・ロックによれば、感覚は外界に向かう経験であるのに対して,反省は心的状態に向かう経験、内観の方法です。
合奏については反省点が多々あり、考えるだけでなく、指の反復練習など、感覚、体で覚える必要性も痛感しているところです。

29日の合奏では、『リュートのための古風な舞曲とアリア』のシチリアーノ、出だしの有名な弦のメロディーは、この吹奏楽アレンジではオーボエのソロになっています。
弦のアップボーイングを意識していたつもりだったのですが、監督から「ダウンのようにならないようにお願いします」、なかなかイメージ通りにはいかないもの。
いや、イメージがそもそもできていなかったかもしれません。

監督は『パリのアメリカ人』で、カラオケ、楽譜を見ながら参考音源を聴くことを薦められていました。
実はこの日の朝、私は、千葉のホテルにいました。
練習まで楽器を吹く時間がなかったので、リードだけの練習と、とりわけ曲を覚えられていない『パリのアメリカ人』を、フェネル指揮の東京佼成ウインドオーケストラの演奏を聴いて譜読みをしました。
吹奏楽アレンジ譜はオーケストラ譜と異なることでの戸惑いもあったのですが、フェネルはさすが、作曲者のガーシュインと同じアメリカの指揮者だけあります。作曲者の意図をよくくみ取っていて、自分の吹いてるところが、この曲でどういう立ち位置にあるかも感じ、考えることができました。

*** ウィローウインドオーケストラよりお知らせ ***
[次回の練習]
 2023年11月12日(日)
 18:00~22:00
 長野市芸術館 リハーサル室

[第15回千曲音楽祭]
 2023年11月11日(土) 13:00開演
 上山田文化会館大ホール

[第15回定期演奏会]
 2024年2月18日(日) 13:30開演
 千曲市更埴文化会館あんずホール

[入団者随時募集中]
 詳しくは→https://www4.hp-ez.com/hp/willow/page8


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする