思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

今年最後の仕事は、同業他誌ではできない内容の? 狩猟系ムック『獲物山』

2016-12-31 23:59:59 | 出版・言葉・校正

今月末および今年最後のネタは、たまには仕事面について。
今週の26日(月)に笠倉出版社から発売の、服部文祥氏が主役のムック『獲物山』の校正を担当しました。

僕は2年半前から読者をやっている隔月刊誌『Fielder』の別冊扱いのムックであるこれは、2年前から本誌の表紙や特集記事で頻出の服部氏のサバイバル登山の模様をまとめたもので、まあ既出の記事の流用部分が多いのだが今回の出版のための書き下ろしページもあり、それに流用のところも全面的に見直して修正しているので(正直、これまでの雑誌掲載分には誤植が結構ありました……)、自分で言うのもなんだが僕が主役と編集部の間に入ったことによってきちんと1冊の「本」に仕上がったと思う。

仕事の話は今月の上旬に主役からいきなり来て、中旬に僕の担当分は実働5日間だったが集中的にこなして、下旬にはもう出版、というなかなか迅速な流れであった。
服部氏の出版物の仕事は14年の『サバイバル登山入門』(DECO、現在5刷)と15年の『ツンドラ・サバイバル』(みすず書房、現在4刷)に続いて3年連続となったが、過去の2冊とは内容的にはほぼ同じでもう見慣れたものだが、仕事のやり方に関してはムックといってもほぼ雑誌のようなものなのでこれまでの2冊の単行本とは異なる感覚で取り組んでいた。
以前に別会社の仕事で、今秋に石原さとみ主演で話題のドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』第9話で悦子たちがファッション誌『Lassy』の校正を臨時で手伝ったような感じで月刊誌の一部分に携わったことは多少あるにはあるが、今回のようにムックを1冊まるごと担当するというのは初めてだったので、まあその責任感も含めて良い経験になった。

発売前に献本をいただき、確認すると印刷も製本も予想以上に良い仕上がりで(ただ、進行の都合もあって結果的に僕が見逃した誤植が3か所あり、内容に悪影響はなさそうな箇所ではあるがそこは反省したい……)、師走に急な話ではあったがほかの仕事がない時期にタイミング良くかかわることができた。先月は別の仕事で追い詰められていたので、もしそのときにこの仕事の話があったら断っていたところだが、ホントに今月で良かったよ。

そういえば、この仕事に取りかかるさいに『Fielder』編集長は、同業他誌では(狩猟や獲物系の表現は商業誌ではタブー視されがちで)できないことをあえて積極的にやりたい、という希望というか野望があることも聞き、まあそのへんの雰囲気は最近の本誌記事でも全面に押し出しているのでそちらを読めばわかるが、この良い意味で尖った? 姿勢も面白いなと感じていたので、今回の出版の手伝いができたことは幸いと思っている。

さて、そんな挑戦的な? このムック、実際にはどのくらい売れるのかねえ。一応、最近の出版の指標のひとつとしてわかりやすいamazon.co.jpのランキングhontoのランキングも連日チェックしているけれども。

来年も年明けから毎日、この売れ行きは行きつけの東京都内の書店も含めて注視したい。毎度のことだが、やはり自分がかかわった出版物の行方はもちろん気になりますわ。

引き続き、良い仕事ができるといいなあ。
ではまた来年。


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