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思考の7割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々

一般的には遊び(趣味)と見下されがちな「旅」も、人生のなかでやるべき「仕事」である、という気概で旅する旅人の主張と報告。

とうとうハンドトラックの軍門にくだる

2011-05-31 23:59:55 | その他趣味
普段の生活で今月後半はPHS不通とかいろいろ手違いとか問題が重なって告知し忘れていたが、実は22日(日)に東京都・光が丘公園のフリーマーケットに3か月前と同様に出店してきた。主催はよくお世話になっているNPO法人フリーマーケット主催団体協議会。3か月前のリベンジという体でしたな。

本ブログ2011年2月28日(月)の投稿でその3か月前の出店について触れたさい、荷物の運び方でその日おろしたばかりのキャリーバッグの車輪が脱落して1日で使い物にならなくなっちゃった事件を起こしてしまったが、その後いろいろ考えた結果、とうとうハンドトラックを導入することにした。

出店にもやや関係あることだが、2月に幸いにも、家から自転車で30分弱の近所に大型ホームセンターのビバホームが新規開店して、ハンドトラックもそこで思ったよりも安く販売されていた。先の事件から荷物の運び方についてキャリーバッグの買い換えや店で単品販売もしているバッグ底面の車輪を自分で取り替えて改造しようかなどといろいろ考えていたところに渡りに船的な発見だったので、新たに購入してみた。折りたたみ式なので使わないときもあまり場所を取らないし、そのほうがいろいろ手を加えなくてラクに解決しそうだったし。

実はここ4年、古本市やフリマの出店では出店場所までは公共交通を利用しながらザックに荷物を入れて背負って運ぶことに少しこだわっていて、ほかの出店者によく見るダンボールなどをコードを巻いて直付けできるハンドトラックはしゃらくさい、男は黙って背嚢で運んで行商すべし、みたいな固定観念があった(これは今も港町に近いローカル線あたりでたまに見かける大荷物の行商のおばちゃんに敬意を表して。そしてハンドトラックに頼ってフリマやコミケに行く若者たちはおばちゃんたちに比べたら軟弱だ、彼ら彼女らと同類になりたくない! みたいな差別意識もややあったが)。
が、いざ導入すると車輪がキャリーバッグよりも大きいから進みやすくて重い荷物も随分運びやすくなり、足腰への負担も随分軽くなった。これはスバラシイではないか、3980円の出費でここまでラクになるとは、と遅まきながら目からウロコが落ちる(何を今更)。なぜ今までこれを頑なに使ってこなかったんだろう、と1回使っただけでその実力を思い知った。

ちなみに蛇足だが、ビバホームはその出店関連とともに最近のこれまた普段の悩みごとのひとつの家の荷物の片付けに使えそうな箱類や、被災地での手伝いにも使えるモノが充実していて(先月に宮城県亘理町で活動したさいに履いていた安全靴タイプの長靴もここで買った)、最近はしょっちゅうその店に通って物色している。早急に整えるべきモノはゴム手袋と防塵マスクか。まあ元々ホームセンター巡りが趣味のひとつで大好きな空間なので、その店頭で何も買わなくてもいろいろ妄想することは多い。

上の写真にもあるが、今回はひとまずそのハンドトラックに、3か月前におろしたばかりの(今となっては)車輪なしキャリーバッグをただの荷物入れにして、それを手近にあった自転車の荷台用のゴムロープでくくりつけて運んだ。荷物の重量は20kg強か。この状態で家と出店場所の往復歩行距離7kmを移動した。アルミ製なので強度にはやや不安はあったが、3か月前よりももうちょい多めの荷物の量を運んでも特に問題なく、身体的な負担は半分くらい減った感覚。取扱説明書には使用推奨限度荷重は50kgとあるが、今後もそこまで重いモノを運ぶことはないかもだが、でもそのくらいの余裕はあったほうがよいか。軽くてかさばるモノは引き続きザックで運べばよいし。
これまでハンドトラックとそれを使っている人々を散々バカにしてきて、ごめんなさい。

なお、22日は午後に確実に雨が降る天気予報だったために10時~15時の出店時間すべては居られないかもなあと覚悟していたが、その予想どおりに13時前からどんどん雲行きが怪しくなって撤収し始める人が徐々に増えて、僕も13時30分すぎに撤収した。それで14時すぎからホントに30分近く大雨になり、荷物はなんとか濡らさずに済んで間一髪であった。荷物運びで傘を差す余裕のない身体はずぶ濡れだったけど。朝は写真のように撮影にも出店にも散歩にもスポーツにもデートにも最適な清々しい晴れ空で、午前中はやや日焼けもするくらいだったのにねえ。

だから、出店時間は実質3時間30分で、残りの1時間30分を続けられなかったのは残念だが、中止にしなかっただけ幸い。今回は主催者も開催するか否かの判断が難しかったと思う。
でも売り上げは短時間ながらも2500円で元は取れて、しかもまだまだ販売し続けている拙著『沖縄人力紀行』(彩図社)も僕と同世代くらいの女性に1冊売れたので、結果的には短縮営業で濡れてもしまったが出かけて良かった、としておこう。

僕のこのような出店は本ブログではひとまず趣味扱いにしているが、実質は金欠ゆえに冗談抜きで生活が懸かっていて「商売」のつもり。これで荷物の運び方が大幅に改善できたので、今後もガンガン売っていかないと。特に拙著を。

平穏な1週間

2011-05-26 21:05:21 | 普段の生活(日常)
この1週間はこまごまとした仕事で糊口をしのぎながら、諸事情によりPHSが使えなくなってツイッターも中毒的に覗けなくなったのだが、それによって良くも悪くも数多く入ってくる情報が減ったのを機に、いろいろ考える時間ができた。震災関連の報道と今後の被災地支援のこと、それと自分の旅との兼ね合い、今後の仕事面での身の振り方、などなど。現状ではそのみっつが3等分に頭の中身を占めている感じ。

でも旅に関しては自分のことよりも、最近は同世代の活躍がすんごい気になるよなあ。荻田泰永×角幡唯介コンビの北極徒歩行でジョアヘブン到達、石川直樹のここ10年でのエヴェレスト南北両面登頂、花谷泰広×大木信介×谷口けいトリオのデナリ(マッキンリー)のヴァリエーションルート、とかとか。

まあそれはそれとして、個人的には来週始めには本ブログも含めてもろもろ復旧して、仕事面でも新展開を迎える兆しもあり、6月以降はいろいろ良い方向に向かって生活リズムもちょっこし変わるかもしれない。ついでに金運も上がるといいなあ。
まあ引き続き自分にできることを、身の丈に合ったことを粛々とこなしていこうかね。

最近の山とか旅とかの小ネタ集(追記あり)

2011-05-13 23:00:25 | 他人の旅話
●映画『岳 -ガク-』は公開前の宣伝の多さには参ったが、予想以上に良かった(ネタバレを少々含む)

7日(土)に公開された今年の山・旅関連の映画で特に注目? の『岳 -ガク-』、事前に応募したいくつかの試写会がすべてハズレたり中止になったりしたので、前売券を買っておいて今週ふつうに観た。昨年の撮影前から僕の周りでも話題にしていたし、そして1年以上心待ちにしていたからなあ。

本ブログでも再三触れているようにビッグコミックオリジナル連載の原作はかねてから読み続けていて(現在で累計380万部だという14冊の単行本もすべて初版を持っている)、でも映像化となるとかなりの部分でいじられて原作に思い入れの深い読者はやはり幻滅するのかな、と半信半疑だった。
が、たしかに結構、特に主人公・三歩と救助隊長・野田を先輩後輩の間柄にしたり(原作では高校山岳部からの同級生・同志)、後半の新人隊員・久美の父親の話を新たに作っていたり、といじっているところはあるが過度ではなく、脚本上は原作どおりの山においての人の生き死にを避けずにきちんと描きつつまとまっていて、予想以上に良かった。

画的には飛騨山脈の穂高・白馬・立山周辺の撮影を基本に、でも雪崩や吹雪の場面はさすがにVFXで、終盤には過去の山岳映画で例えるところの『バーティカル・リミット』のようなぶっ飛んだ描写もあったが、最初と最後の穂高周辺の空撮は良く(一瞬、日本の山だと忘れるくらい)、ほかの夕景なども部分的には木村大作氏の画を超えたか? という映像美もあったように思う。それなりにお金かけているようだし。

まあ宣伝の度合いは公開前の、主演の小栗旬と長澤まさみのテレビ・新聞(主に毎日新聞)・雑誌(主に小学館)への映画宣伝のための露出の多さでもわかる。そんなに宣伝するものなのかー、と数あるマンガ原作の映像作品のなかでも特に思い入れの深くなるマンガなだけに予想以上の盛り上げ方に少々面食らったりもしたが。でもまあふたりとも登る、走る、掴む、切る、背負う、搬送する、表層雪崩に流される、などとスタントなしで「良く頑張った」から、本気度は評価しておこう。
劇中では「山で捨ててはいけないのはゴミと命」というセリフも頻出したが、「命は、命でしか救えない。」という宣伝のキャッチコピーも含めて最近の日本の震災後の状況と安易に照らし合わせるのはどうなんだ? とやや訝しく思いつつも、でもメッセージ性では奇しくもタイミングが合い、生きることを再考するきっかけになる作品だと思う。

ちなみに僕が観た普段よく行く近所のシネコンでも映画のメイキング映像から抜いた写真パネルを展示したり、客から今月末まで期間限定で登山の写真を募って併せてパネル展示したりもしていて、“小栗三歩”が右拳を突き上げている決めポーズ? の大型パネルも含めて宣伝に力が入っていた。原作にどっぷりはまっている者としてはやはりそういう露出ぶりもこそばゆい感覚は多少あるが、せっかく創ったのだからより多くの人に観てもらいたい。

ほかに個人的には、登山の装備について触れる場面がアップも含めて多かったのは道具好きとしてはよだれもので良かった。僕も実際に使っているモノもちょいちょい出ていたし。今回も小道具というか装備面ではICI石井スポーツが大活躍だったわね。
その点も含めてこれからの夏山シーズン、登山業界全体が山ガールとは別の側面からより活気付くといいね。(後半の谷村山荘の場面で平山ユージ氏とともに1シーン出演していた)作者の石塚真一氏はより忙しくなるかもしれないけど。まあとにかく、好機ですよ。


●日本人が例年以上に多く取り付いている今春のエヴェレスト南面

今春の世界最高峰・エヴェレストの登山ではなぜか日本人の属する公募隊が多くなり、しかも北面のチベット側が3年前から中国のチベット弾圧の影響による規制強化に伴って入山許可が出ないためにすべて南面のネパール側(サガルマータ)からの入山に集中していて(登山費用は比較的高価になる)、その様子を3月下旬の出国→高度馴化の段階から注目している。登山業界のなかでも著名なところでは以下のような登山家? や山岳ガイドが入山している。これだけ出揃うのも珍しい。

石川直樹
平岡竜石
野口健平賀淳
近藤謙司+平出和也
倉岡裕之
・村口徳行

名前順はだいたい、今回の登山の動向を自身のブログやウェブサイトで比較的多く出している、そして登山の行程が進んでいる順。それぞれ別の隊で行動していて、天候の兼ね合いで早い隊は9日(月)あたりから登頂を目指していてうまくいけば今週末にも登頂の報が出る、かもしれない。それを逃がすと、モンスーン(雨季)前の天候の良いうちに登頂を狙える好機は例年の傾向を考えると今月中にあと2回あるかどうかだろうね。次は23日(月)前後だとか。
また、今回は撮影目的で入っている人もいて、すでにエヴェレストに5回登頂して(日本人最多)、最近それ関連の本『エベレスト登頂請負い業』(山と溪谷社)も出版されて経験豊富な村口氏はNHKBS『グレートサミッツ』の撮影クルーとして、ほかにもTBS『THE 世界遺産』の撮影隊も入っている。さらに国内の公募隊主催の先駆的な会社「アドベンチャーガイズ」を率いる近藤氏の動向をWOWOWが密着取材中で、(標高5300m? の)ベースキャンプより上で登山経験の乏しい者には困難な高所での動きを(今年2月の服部文祥氏の催しでも会った)その専門家である平出氏が撮るために同行するそうで。WOWOWは普段観られないからよくわからんのだが、今後何か観る機会はあるかなあ。それもぜひ観たい。みっつとも年内に放送するだろうね。
だから今春は、彼ら(★印は隊を率いている人たち)のほかにも公募隊のお客さんも含めると登頂目的で南面を現在登り降りしている日本人は20人近くいるのかね。石川くんが参加中のラッセル・ブライス氏が率いる最大手の公募隊には詳しくは存じ上げないが日本人ガイドもいるみたいだし。日本人だけでも入山料や登山費用を含めて億円単位のお金がこの山に注がれているか。
まあ超有名な世界最高峰だからねえ。こんなに日本人が集中するのは(ひと昔前の大登山隊では登頂メンバーを強さや勢いを隊長判断で選抜して、逆に参加していても頂上まで行けない隊員のほうが多かった頃と違い、各参加隊員が全員登頂を十数人もいっぺんに目指せるのは)日本登山史的にも初めてのことか? でもまあとにかく登頂か否かにかかわらず、生きて還ってきてほしいもの。日本のご時世的にも、死や大ケガに関する報道はできるだけ少ないほうがよいものだ。

そういえば、『岳』の宣伝にも公開前に多少かかわっていて、この山の無酸素単独登頂を目指し続けているあの人は今春は別の山へ行っているが、これだけ各国の登山隊が集中して日本人も多くなると登山ルートの混雑度の問題よりは話題性で埋もれてしまうことを危惧して、春よりも登る気象条件的に困難で入山者の少ない秋にあえて行くことによって目立ちたい、という欲もあるのかね。


●『BE-PAL』5月号・6月号の野田知佑×加藤則芳の対談は“アウトドア”に敏感に反応する人は要注目

野外系雑誌で最も勢いのある『BE-PAL』が今夏で創刊30周年を迎えるが、その前に特別企画として5月号と6月号の2号連続計8ページで現在の日本の野外業界の重鎮である野田知佑と加藤則芳の両氏の対談「僕らが今、話しておきたいこと」が実現し、これは今後も日本の野山で遊ぶというかお世話になるつもりの人はちゃんと目を通しておくべき内容であるね。
加藤氏の新作のアパラチアントレイル踏破本の出版が昨年から遅れている理由が、昨年6月に「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」を発症したことによって遅れていることをこの対談で公表したことによって知った。こればかりは努力や最先端の技術でなんとかなるものではないからなあ……。十数年来のいちファンで数回お会いしたこともあるだけに、僕も野田氏同様にその病によって死へのカウントダウンが始まってしまったことは大ショック。
この対談、2号連続のいち企画だけで終わらせずに、もっと回数を続けるなり、もしくは加藤氏をホスト役として対談相手を複数立てるなりして、1冊の本にまとめるべきだと思う。その相手役を勝手に考えると、国立公園や歩き旅やジョン・ミューア・トレイルつながりで、C.W.二コル氏、石川徹也氏、シェルパ斉藤氏、ホーボージュン氏、(加藤氏の本の内容に軽くツッコミを入れてもいるけどあえて)村上宣寛氏、土屋智哉氏、(最近の歩き系の若手で目立つ)舟田靖章氏、などなど。小学館か山と溪谷社で、もしくはほかに両氏の付き合いのある新潮社・文藝春秋・平凡社・地球丸、なんなら加藤氏の古巣の角川書店ででもよいので、ちゃんと企画してやるべきですわ、これは。


●『ワンダーフォーゲル』も悪くない

すっかり忘れていたわけではなくて触れるタイミングを逸していたが、3月に山と溪谷社の季刊誌『ヤマケイJOY』が隔月刊誌『ワンダーフォーゲル』に新装刊された(だから、表4の雑誌コードがムックではなくちゃんと雑誌扱いなのよね)。
『ヤマケイJOY』の軽い雰囲気が好きだったいち読者としてはそのいきなりの路線変更ぶりがとても不安だったが、新装刊記念の4月号は山関係の著名人の話が頻出していたこともあってご祝儀感覚で1000円出して買って読むと、たしかに軽さは控えめになったのが寂しくはあるが、もうちょい突っ込んだ読み物になっていて内容も雑誌の厚さも増して、これはこれで悪くないかも、と思った。それでも山岳部然とした重苦しさはなくて(そこは『山と溪谷』と『ROCK&SNOW』に任せるのか)、より裾野の広いワンゲル的なノリとレベルの内容ですわ。
で、10日(火)に2冊目の6月号が発売されたので早速(今月は金欠なので買わずに)読むと、表紙も含めてその落ち着いた路線でいくのだな、と今後の傾向は掴めた。本家の『山と溪谷』とどう差別化してゆくのか、これから見ものやね。普段からの『山と溪谷』『岳人』『PEAKS』と山岳系月刊誌3誌の毎号チェックに追加して隔月の刊行ペースに付いて行くのがさらに大変になるけど。

ただ個人的にはもちろん記事に好き嫌いはあって、例えば6月号の山小屋特集なんかは(基本的にテント派なので)普段は好まないクチなのだが、特に奥秩父・十文字小屋を(最近各誌でコンビ活動が目立つ)角幡唯介×西田省三が担当していたりして、こういうところもちゃんと読み物になっているから面白かった。僕は奥秩父好きを学生時代から吹聴しているが、十文字小屋はなぜかまだ未踏なのでいいかげん行かなければ、山小屋も見直そうかと早速、感化されたぞ。


●『週刊ポスト』の服部文祥×高野秀行×内澤旬子の食肉鼎談は問題発言続出と受け取るべきか否か

最後に旅とはあまり関係ないかもだが、今週の『週刊ポスト』5月20日号に、服部文祥×高野秀行×内澤旬子という3人のノンフィクションの書き手による「世界食肉紀行」なる題目の鼎談が掲載されている。
この鼎談、高野さんと内澤さんのツイッターのツイートでは催されたことはなんとなく掴んでいたが、登山や辺境の旅のなかで動物を殺して食べること、しかもゲテモノに偏らずに牛、豚、山羊、馬、羊の「5畜」以外の誌面上は「マイナーミート」と呼ばれる肉も含めて(それらがなんの肉かは記事を読んでほしい)、あらゆる動物の「肉」を食べる背景や姿勢や思い入れなど、濃い、珍しい? 内容になった、のか。
普段から3人の書くものを読んでいない一見の読者からすると問題発言続出なのかもしれないが(震災の影響でその直後はなかなか出せなかった? 鼎談後半の服部発言は特に)、死ぬまで菜食主義を貫く強いこだわりというか覚悟がなければなんだかんだ言ってもほかの動物を食べなきゃ生き延びられない現代人はもっと突き詰めて考えてゆくべきことだな、うーむうーむ、と考えさせられる。
これもできればノーカットで、さらに回数を重ねたりもして1冊の本にまとめると良いと思うのだが。学者や専門家肌ではない、脂の乗った? 40代の行動者の視点から語られているのも面白いし。

また、鼎談を読んでもうひとつ思ったのが、先日も触れた週刊少年サンデー連載『銀の匙』でも農業高校の家畜の飼育実習を通じて牛や鶏や馬を食べることにも徐々に触れつつあるので、こちらも今年は併せて注視する必要があるか、と思った。
そういえばポストもサンデーも小学館の雑誌だ、と気付いたが、今年の小学館はそんなふうに食から「命」を再考する路線なのだろうか。最近は奇しくものタイミングで焼肉店のユッケの問題も発生してしまったし、食肉の扱い方からの見直し方もアリだと思う。これもヒトの生き死にに関する大切なことだから。



※当日の追記
上記の本文は今日の昼すぎに書き上げたものだが、先程、エヴェレスト関連で同じく日本人で登っていた尾崎隆氏が昨日、頂上直下で亡くなったという報道が飛び込んできた。
民放の世界遺産の番組の取材らしい、と断定的な報じ方ではないがおそらく『THE 世界遺産』のことだろう。これは誰かが登っているだろうとは思ってはいたが植村直己冒険賞も受賞している尾崎氏だとは知らなかった。今後、放送できるかどうか微妙なところだ。
となると、僕も聴きに行くつもりの明後日午後に東京都・明治大学で行なわれる「2011日本冒険フォーラム」でもこのことは少々触れることになると思う。


※15日(日)の追記
誤字を訂正し、やや追記とリンクを追加した。


※17日(火)の追記
15日(日)の「2011日本冒険フォーラム」、聴きに行った。



植村直己の生涯について、それに植村直己冒険賞関連のことも触れるかと思ったがそうでもなく、登壇したゲストやパネリストをとにかく深く掘り下げる感じで、それはそれで良かった。開会直後に、先の尾崎氏のことや東日本大震災についてなど、900人程度は訪れていたと思われる聴衆それぞれが何事かに想いを馳せる時間を設けていたし。
後日(秋頃?)、植村の故郷で主催者の兵庫県豊岡市の取り組みも含めたこの催しの記録集が出るそうなので、地平線会議の報告会のように濃ゆい内容だったのでまとめるのが大変そうだが、それを待つことにしてここでは詳しく触れないことにする。
でも特に印象深かった発言を軽く挙げると、

・天野和明「先輩後輩として付き合うとふつうの人なのに、死ぬと聖人化される」
(山で亡くなった明治大学山岳部の先輩、加藤慶信を引き合いに。同様に人情味のあった植村が国民栄誉賞を受賞したことは良かったことなのか? とかも絡めて)
・服部文祥「服部文祥≒関野吉晴、松原英俊≒山野井泰史」
(自分のように行動よりも思考が先に立ってしまうか、それよりも周りの言い分に左右されずに媒体露出にも目もくれずに本能的にただ好きだから行動し続けるか、みたいな自他の評価)

が面白かった。ほかにもたくさん。

あと、エヴェレストは先週末は急激な天候悪化でほとんどの隊が標高7000m超に達しても撤退し、でも今週にまた回復して好機が生まれそう、と登れるか否かの判断が難しくなっていて、1週間後の見通しなんて無駄な感じやね。まあモンスーン直前直後のヒマラヤ登山はそんなものか。

※20日(金)の追記
エヴェレスト、日本人のいる隊が3隊、今日登頂したようね。良かったね。あとは無事にベースキャンプまで帰ってくるといいね。

※31日(火)の追記
エヴェレスト日本人関係の続き。26日午前に近藤氏の隊とNHKBS『グレートサミッツ』の隊も登頂した。だから後者では村口氏が6度目の登頂ということになるのか。凄い。本の出版をもう少し遅らせて、この模様も収録できたらなお良かったのかも。
で、29日(日)午後にNHKBSプレミアムで『グレートサミッツ』の生放送があったのだが、それは生では観られなかったがDVD録画はあり、ゲストも豪華だったらしいので後日しっかり観る。そして保存しておこう。

にしても、今春の特筆すべき? 日本人の多さは山関連の媒体のほかに特に野口健・石川直樹のふたりは雑誌連載などで追々触れるだろうけど、ほかの公募隊のお客さん目線からも聴いてみたいよなあ。みなさん個人でブログとかやっているのかなあ。

そういえば、大丸梅田店内の東急ハンズ梅田店10階にて

2011-05-06 09:00:45 | その他趣味
ウェブサイト上の正確な情報源がないのが申し訳ないが、先月19日(火)に大阪府大阪市のJR大阪駅に直結してグランドオープンした大丸梅田店のなかの10~12階に入っている東急ハンズ梅田店に、盟友の放浪書房がなぜか特別出店している。
具体的には10階の「ハンズカフェ」の真ん前だそうで。

いつもの旅本とともに野宿系の商品もいくつか取り揃えているはず(ただ今回、僕の野宿系制作物はその開催に間に合わなかったけど)。
放浪書房のウェブサイトでは特に告知していないので、最新情報は放浪書房のツイッターとその添付写真をチェックしてみてはー。その出店は再来週末あたりまでらしく、その頃まで大阪市内某所に滞在して、たまに店にも立って実演販売? もするらしいぞ。
お近くの方はぜひ。

一昨年の秋に大阪へ行ったときも大工事中だった大阪駅が4日(水祝)にさらに全面的に開業したそうで、どのような改装ぶりかは超気になっているので、早めに観に行きたいものだ。

今後の極私的被災地支援の考え方と取り組み方と、協力金のお願い【終了しました】

2011-05-05 23:59:59 | 本ブログの能書きと自己紹介
また長いですが、この2週間ほど悩み抜いて結論を出した初の試みで、今後の被災地支援に関する所信表明のようなものです。関心のある方にご一読いただけると幸いです。


●ブログタイトルをひとまず年内いっぱい変更して、そして「思考」の3割は被災地へ

本ブログのタイトルを今日から年末まで、「思考の5割と収入の3割を旅に注ぐ旅人の日々」に変更します。
そして、「思考」を2割減らしたぶんとそれ以外の(普段の生活の)部分から1割足して計3割を、東日本の被害の甚大な被災地への支援に向けることにしました。身体的にも精神的にも。
実際、3月11日(金)以降にも普段の生活のなかで被災地のことを考える時間が多く、報道を聞きかじってもどうしても彼の地に気が向いてしまいます。日によってはその割合が5割を超えることもあります。
報道ではほかの事象も増えてきた最近は平静を取り戻しつつある観はあるものの、被災地では日々それどころではない状況であることは先月に宮城県南部へ少し行っただけでも容易に想像できます。そして実際に少々でも直接かかわるとずっと気になり続けます。僕の場合は特に、実際に行った亘理ささえあいセンター「ほっと」(旧亘理町災害ボランティアセンター)の活動状況をほぼ毎日チェックせずにはいられない、という感じです(ほかの市町のセンターも同様にチェックしています)。
よって、(一般的によく言われる)長期的に支援する、という意思表示の意味でブログタイトルを変更した次第。

●ボランティア活動について総論賛成各論反対、今後の所信表明みたいなこと

先日の旅話に続いて再び石田ゆうすけさんのブログから引っ張ってきますが、先月に石巻市のボランティアセンターに登録して1週間ほど活動してきたそうな。
それで、これから参加を考えている人向けの注意として書いた4月24日付「ボラ追記」の記事を読んで、総論的にはそうだそうだと賛同できて納得することばかりではあるものの、部分的に反対というか違和感を覚えることもあります。そこでその一文を下敷きに、僕なりに今後のボランティア活動について思うことを補足的に触れてみます(揚げ足取りになるかもしれないのはすみません)。まあ活動への思い入れはいろいろあってよいですが、その一例として。

まず、活動期間が長期か短期かについて。
僕はかかわっている時間の多少を問わずどちらも自己満足の行為で、ともに「自分の生活を犠牲にしている」という感覚でもないと思います。
たしかに普段の生活の自分の時間を削って行っているからそう考えがちですが、基本的に時間の多少を問わず「ボランティア(volunteer)」という言葉の本来の「志願者、有志」の意味どおりに考えると、自分がやりたいからやっている(もしくは個々人普段の生活のなかでの家族サービスや仕事を差し置いて「やるべきこと」として膨らんでいるかもしれない)=自己満足の行為、だと思うので、例えばプロ野球の犠牲バントのように自分を殺して他者を生かす、というマイナスの意味合いに聞こえそうな「犠牲」という言葉を使うのは僕は控えます。自己満足は自己満足でも自分も他者も生かすプラスの、発展的な行為のはずですし。

次にカンパ(協力金)について。
僕は長期の方よりも、むしろ短期の方のほうがあればあったほうがよいと思います。
というのも、長期で活動する方は大概なんらかのNPO・NGO団体に属していて、その独自の活動に充てるための(時期は不明だけれども被災者に直接渡る「義援金」ではなく)「支援金」を公に募って集まっていればそれが活動資金となり、その組織下で行動していれば現地の滞在中は移動や食住でも自分の出費はほとんどなくてその資金内でほぼ賄えるのではないかと思います。まあ一概には言えないかもしれませんが。
逆に(なんらかの事情で行きっぱなしは難しい)短期の場合、被災地への往復だけでも結構なお金がかかり(だいたい、先月下旬に全通した東北新幹線などよりも比較的安価な長距離高速バスの移動でも東京~仙台間往復で6000~9000円、東京~盛岡間往復で9000~1万4000円かかります)、これを何回も重ねると結構な出費ですね。クルマで複数人が分乗するにしても高速代よりもガソリン代のほうがかかり、似たような出費額になるでしょうか。それに加えて、先月からよく言われる「自己完結」のとおりに特に食に関してもそこそこ出費する必要があります。
ちなみに、僕が先月に亘理町を中心に宮城県南部へ行ったときは、1週間の滞在中の出費合計額は約1万6000円で、そのうち約9000円が埼玉県内の自宅~JR仙台駅~JR亘理駅の往復移動にかかりました。亘理町滞在時はテント泊だったものの、交通費以外の出費も合わせるとそのくらいにはなります。今後、もう少し遠めの岩手県へ行く場合は同程度の日数で2万円前後かかるでしょう。
ということで、周りの方々からお金を募る行為については(最近は詐欺の問題も増えて)慎重に考えるべきですが、どちらかというと短期の方のほうがお金はあれば随分助かると思います。それに僕のようにクルマではなく公共交通で移動し、買い占めにならない程度に被災地で買い物もして、と行動中に現地にお金を落とすことが地域貢献にわずかながらもつながり(そこは旅と同様ですね)、むしろ短期の移動・滞在のほうが義援金よりも即効性のある被災地支援になると思います。
そういえば先月22日(金)の地平線会議の報告会で、石巻市以北で長期的に支援を続けていて先月から「Think the Earth基金」の対象にも加わって一般的な認知度が増しつつある(僕の知人でも現地へ行って短期・長期ともに複数人かかわっている)「RQ市民災害救援センター」の関係者の話でボランティアが(阪神淡路大震災のときよりも)足りない、という話がありましたが、これは単に被害の甚大な三陸海岸など太平洋側の地域が距離的に遠く、それによって移動にお金がかかるから、という一因もあると思います。僕のように(真っ当? な勤め人よりも)時間はあっても行くためのお金を捻出し難い、という人も多いと思います。

「貴重な経験をさせてもらいにいく」について。
たしかに、一般的によく言われる“未曾有の大災害”なので、被災地へ行けば何もかもが初体験のことばかりでしょうが、始めから貴重な経験を、という動機付けで行くとそれこそ物珍しい事象を見に行ってやる、と観光や物見遊山の感覚が先走ってしまう気がします。ジャーナリストやルポライターやカメラマンなどの肩書きで「仕事」で「取材」名目で行く人はその意識がより強いのでしょうが。ある意味、物珍しさを検証・実証しに行くみたいな、いわゆる“メシの種”にする動機が不純だと批判される可能性もあるでしょうね。
僕はそのような感覚ではなく、やはり単に被災地の方々のマイナス要素を減らすために、それをプラスに転換するために行く、という意識で今後は出かけます。まあ実際に行ってみて「貴重な経験になった」と結果論で語られるのであればまだよいですが、最初から何かを得るために、という感覚で行くのはちょっと違うと思うので、そこは混同しないように気を付けます。
ちなみに僕が先月に宮城県南部へ行ったことを「報告」として被災地の状況を本ブログに出したのは、日々ここをご覧になる方々に現状を知ってもらいたい欲も1割程度ありますが、基本的に9割前後は個人的な記録というか結果論として出し、今後も僕が被災地を気にし続けるための記憶の引き出しにしているだけのことで(もちろん写真も出すさいは現地へ配慮します)、それを今後も「仕事」に転用するつもりも毛頭ありません。先月の投稿のように「報告」も「自己完結」とします。

「自分の行動がエライ」について。
「手伝ってあげる」とか「助けてあげる」とかいう上からの感覚ではなく、自己満足で行くことをちゃんとわきまえていれば、言い換えると自分の時間を(もちろん見返りなんか求めずに)贈る、プレゼントする、もしくは「奉仕」する感覚であれば、そう簡単に自分の行為が「偉い」とか「尊い」と勘違いすることもないでしょう。「奉仕」という表現は特にボーイスカウト活動に参加経験のある方はよりわかると思います。ちなみにその意味は国語辞典によると「国家・社会や目上の者などのために、私心を捨てて力を尽くすこと」で、「労働」とは異質のものですね。
先日、学生時代の先輩や知人に先月に亘理町へ行って活動したことを(近況を訊かれたことへの回答として)軽く報告すると、「偉い」とか「素晴らしい」とか言われたりもしましたが、そんな褒め言葉? をもらっても自己満足のために行っただけなので違和感を覚えました。それよりもむしろ家が一軒建つくらい多額の寄付を行なう芸能人や社長のほうが数段偉いし、普段の生活のなかで経済的に不安定な僕よりも多く納税しているふつうに会社勤めで安定している知人たちもむしろ偉いと思いますが、どうなんでしょうね。

●そこで、厚かましいのはわかっちゃいるけど協力金(カンパ)のお願い

僕は以上のような考え方で今後も被災地の支援に取り組みます。
ただ、本ブログをよく覗かれる方はご存知でしょうが、僕は前々から不安定な仕事で基本的にはいつも困窮しているため(そのぶん、まとまった休日は取りやすいですが)、普段の生活もままならないくらいにホントにお金がありません。この件についてはどう非難されてもハイすみません、と小さくなるばかりですが。
ただ逆に、定職に就いて週末や大型連休以外にまとまった休みが取り難い方よりは行動しやすく、むしろボランティア活動で特に人手の要る平日のほうが行ける場合が多いです。
そんなとき、身体は行けるのにお金がないばかりに行けない、という心苦しい事態が今後も続くものと思われます。それを少しは解消したいと思ったため、今回、協力金(カンパ)をお願いすることにしました。これは先月の亘理町滞在中からずっと考えていたことで、ようやくその道筋が定まりました。

一般的によく言われる「自己完結」や「自己責任」、それに拙著『沖縄人力紀行』(彩図社)を読まれた方はよりわかると思いますがそこで触れた「自助努力」と、旅でも普段の生活でも何事も自分の手に負える範囲内で行なうべき、という意識で僕はこれまで行動してきましたし、ボランティア活動も基本的にはそれと同様に自分でお金を作って行くべきだということは重々承知しています。
が、経済的な問題だけは僕の四六時中の悩みごとの上位に常にあり、単にお金がないから行けない、という被災地へ行くお金がなくて歯噛みする現況をなんとかしたいと思いました。

そこで苦肉の策として、昔から何事も自分で解決したいという自尊心を曲げてでも、経済的に「自己完結」ではないじゃん、と批判されてもかまわないからとにかく現地へ行くべし、という思いが徐々に強まり、協力金を求めることにしました。1円からでもかまいませんので出してやってもいいよ、という方がもしいらっしゃいましたら、お願いします。普段利用している、以下のみっつの口座で承ります。

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・ゆうちょ銀行

・埼玉りそな銀行

・みずほ銀行

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僕は自他ともに認める頑固さがあり、(返済義務のある借金以外に)周りからお金を集めるなんてことは絶対にやりたくないもんね、と周りの方々がボランティア活動に限らず事あるごとにカンパ(協力金)を求める様子を斜めに冷ややかに見ながら生きてきたタチですが、先月に被災地に直接かかわると、ちっぽけな自尊心なんてもうどうでもよくてそんな些末なことを言っている場合ではない、今回の震災の規模の大きさを考えても他人に頼らなければならないので頼れるところはどんどん頼ってゆくべき、とにかく早急になんとかしなければ! という思いに駆られました。実際に自分の脚で被災地を歩けばそういう感情はしぜんに生まれるはずです。

もちろん、目的はただひとつ「被災地にプラスになること」を意識して行くために必要なものです。
この僕のわがままに賛同というか付き合っていただける方のみでかまいませんし、そんなの知ったこっちゃねえ、自分で稼げよ、と思う方はご自身でほかの自治体や団体へ義援金・支援金を寄付し、週末など空いている時間に被災地へ手伝いに行けばよいでしょう。むしろそのほうが現実はてきめんにわかります。ボランティア活動にがっつり参加できなくとも、同じ日本人としてできるだけ早めに現実を自分の目で見るべきです。
もしご協力いただける場合は、上記の口座に1円からでもかまいませんので振り込んでいただければ幸いです。その後、ご協力いただけた方は本ブログにてお礼としてお名前をハンドルネームもしくはイニシャルで、それに都道府県名も随時掲載しますが(金額は伏せます)、それが不要な場合は以下のメールアドレスにその旨をご連絡ください。連絡がない場合は掲載する方向です。

watarureport@mail.goo.ne.jp
(上記がつながらない場合は予備的に watarureport@yahoo.co.jp でも承ります)

入金のさい、振込手数料も申し訳ないですがご負担願います。が、もし後日にこちらから郵便で何か送ってもよいよという方にはその宛先に、手数料に近い額面の切手を返送します。例えば手数料が105円の場合は50円切手×2枚を返送しますので、その旨ご希望の方はこちらも上記メールアドレスで承ります。
ご協力いただいたお金は収支も本ブログにて1円単位で随時報告し、行動中は自分の所持金・支出ともきっちり分類して会計します。
ひとまず年内いっぱい、12月31日(土)まで受け付けます。よろしくお願いします。



※この項は2011年12月15日(木)で終了しました。

●せっかくなので要望というか、御用聞きみたいなことも

ただ、こちらから協力金をいただくだけではなんなので、もしご協力いただける方に被害の甚大な被災地に親類や友人知人がいらっしゃる場合(もしくはその知人でも)、安否確認がすでに済んで緊急性もそんなになくて、かつ自衛隊や警察や消防、それに各自治体のボランティアセンターや任意ボランティア団体の活動に抵触しない程度のことに限り、僕個人的な行動によってお手伝いさせていただきます。
事例は以下のような感じで。

・○○市町の△△地区の写真を撮ってきてほしい
・△△地区の道路や土地を確認してきてほしい
・(身内の)□□さんを手伝ってきてほしい、話し相手になってほしい
・□□さんに直接モノを届けてほしい
・△△の土産品を(地域貢献のために)買ってきてほしい

などなど。
さしずめ、遠距離の“御用聞き”みたいなものでしょうか。ご要望がありましたら北は青森県から南は福島県まで地域を問わず、それを優先的に考慮しながら行きます(茨城県以南の被害は比較的軽微だと思うので、やはり行くのは東北地方が中心になります)。
ただ、配達のようなことはすでにクルマの通行が可能で郵便や宅配便が配達できるところはそちらにお任せすべきで、まだまだそこまで手が届かなそうなところへ直接行こうと考えています。
そういった要望が特になければ、先月の亘理町のように各自治体のボランティアセンターへの登録によってその活動に複数日まとまった期間で参加して活動する方針です。ただ、個別のご要望は最初からなんらかの組織に入ると個人的な行動がし難くなるため、その前後の別のタイミングで行動する必要が出てきます。その日時の調整は、ある程度は希望に沿いますが、できれば僕に一任していただけると幸いです。
今後想定している動き方は例えば、1週間の行程中に最初の1~3日でその細かい要望にお応えして、残りの4~6日はボランティア活動に参加する、という感じですかね。

何かご要望がありましたら、協力金の旨の連絡ついででもかまいませんので以下のメールアドレス、

watarureport@mail.goo.ne.jp
(上記がつながらない場合は予備的に watarureport@yahoo.co.jp でも承ります)

にご連絡ください。こちらもひとまず年内いっぱい行動するつもりです。

●マイナスではなくプラスに

繰り返しになりますが、今後はなぜ被災地へ手伝いに行くのかと問われれば、「被災地をプラスにするため」と答え、それを肝に銘じて行動し続けます。自分が被害の甚大な被災地へ行くことがマイナスの結果にはならないように、とも併せて気を付けなければ。

協力金については、家庭や仕事などの事情で現地へ行きたくてもどうしても行けない方のお金と、僕が現地でなんらかの活動をする「奉仕」の時間を等価交換する、みたいな感覚でご協力いただく感じでもよろしいかと思います。そのぶん、代わりに僕がいろいろ動いて視て先月の投稿のように「報告」します。
僕は今後も基本的に公共交通機関を利用してテント泊で1週間~10日程度の短期間を1単位として行動するつもりで(しかも、モンベルのアウトドア義援隊のようにあらかじめ活動期間をきっちり確定させる事前申し込みがなくて飛び入り参加できる団体が好ましい)、経済的に比較的安く上げながら継続して被災地へ行きます。諸事情により1~2か月またはそれ以上、と長期間は出かけられないので、とにかく回数を重ねたいです。そのさいにもしお金があれば、その回数をより増やせるということですね。もちろん自分でお金を作るように努めるのが大前提ですが、その手間を少しでも省けると助かります。

私見では義援金・支援金も今後さらに必要ですが、現状ではそれよりも各地のボランティア活動のほうが優先順位は上だと思います。僕が先月に亘理町でかかわってきた家屋の片付けよりも、石巻市以北では喫緊の支援物資(特に食料)の仕分けや配達、避難所の炊き出しのような人命にかかわることもまだまだあるようで、海沿いの地域では漁港の周辺片付けや漁具の回収のような今後の地域の活力につながる作業もあるようです。とにかく来週の連休明け以降も、早急に人手をかけるべきだと思うのでぜひ行きたいものです。
今後いろいろと整えば、石巻市以北では特に被害の甚大な南三陸町や陸前高田市、それに亘理町以南の新地町や相馬市へも向かうつもりです。ただ、後者はテント泊での滞在が(福島第一原発からの放射能の影響を鑑みて)不可だそうで、その対策も考えています。

長くなりましたが以上の件、もしよろしければお付き合いいただける方はご協力よろしくお願いします。

「第8回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」は消化不良だった

2011-05-01 23:59:31 | その他趣味
今日、昨年同時期にも行った「埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」の第8回が、会場をそのときの大宮駅前から浦和美園の埼玉スタジアム2002公園に拡大して、出店も(埼玉県外からの2店も含む)40店(呼称は「40グルメ」)に増やして催されたが、ちょうど行けるようになったから今年も行ってみた。まさか今年、J1・浦和レッズの試合を観に行く前に“埼スタ”へ行くことになるとは思わなかったが。


が、ひとつの催しとして視ると、結果は過去大会に比べると簡単に言うと消化不良だった。
というのも、今日は全国的に雨模様の天気だったが、埼玉県内はそれよりも前に風がやたら強く、各ブースに行列ができているあいだにも宣伝用ののぼり旗が曲がったり、パンフレットや紙ゴミやレジ袋がどんどん飛ばされたり、行列の仕切りとして設けたカラーコーンが突風で吹っ飛んだり、というのが相次いで、客のほうも直立するのが難しい瞬間もあった。風速15m以上? だから、出店で料理を出しているほうも大変だったかな。

ということで、12時30分頃にそんな強風続きでは危険だということで警察の指導が入って途中で打ち切られ、販売も終了した。
その前に完売したブースもいくつかあったようだが、終了後にいくつかのブース後方のバックヤード? を覗くと、仕込み済みで余ってしまった食材が積み上がっている様子が結構見られた。本来は10時~15時30分の開催だったので、販売時間が3時間(開催予定時間の半分以上)も短縮されたのはかなりの打撃だったはず。
表彰式も14時20分頃から行なわれるという時間の繰り上げ方であった。


せっかく今回は売り上げの一部を被災地の支援にまわすという名目もあったから意気込んで10時台からと早めに出かけたのに、残念やねえ。
中止ではなく、一旦中断して天候の様子を見て再開できたらしてもよかったように思うが、14時すぎには風は弱まって再開できそうな感じだったがそのときにはもう撤収がかなり進んでいた。

昨年同様に表彰式のベスト10が発表されたのも見届けると、今回のベスト10は以下。

1 草加小松菜チヂミバーガー(草加市) ★
2 豆腐ラーメン(さいたま市)
3 岩槻ねぎの塩焼きそば(さいたま市)
4 狭山のさといもコロッケ(狭山市) ★
5 飯能すいーとん(飯能市)
6 鳩ヶ谷ソース焼きうどん(鳩ヶ谷市)
7 すったて(川島町)
8 こうのす川幅うどん(鴻巣市)
9 さやまっ茶クレープ(狭山市) ★
10 武州深谷煮ぼうとう(深谷市)

★は今回初出場。お初の出店は全40店中15店だった。全体的に麺類と揚げ物が多い傾向は相変わらず。


3位の「岩槻ねぎの塩焼きそば」。ちょうど会場入口の最も手前側に出店していて目立っていたもので。


10位の過去にグルメ王の実績のある「煮ぼうとう」。

これ、時間が短縮していなければ結果はまた大きく違っていただろうにねえ。昨年の投稿でも触れたが足袋の金具の「こはぜ」による投票数も、その総数が短縮によって例年よりも少ないのもかなり影響しているはず。
あと、4位の「狭山のさといもコロッケ」も食べた。 


ちなみに、僕が今回食べた7食(計1350円出費)のなかでランクインした3食以外で最も気に入ったのが、越生町の「越生梅コロッケ」。
じゃがいものなかに梅肉を少々練り込んで、その酸味がコロッケのあの脂分を幾分和らげてくれる効果もあると感じたから。だから見た目よりも食べやすい。梅肉ソースをかけて食べるのも面白いかも。ちゃんとこの町の(春の)名勝である越生梅林と名産の梅にも掛けて町らしさが色濃く出た逸品だと思う。家庭でも試しやすいのではー。

ただ、行田市の「行田ゼリーフライ」など一部のグルメは、埼玉スタジアム2002の2階(の建物内コンコース)で同時開催の、県内各自治体が揃った物産展でしぶとく販売を続けていたところもあったけど(なかには各自治体のゆるキャラも宣伝役で動員しながら)。ウチの地元もグルメのほうでは常連? の「新座名物にんじんうどん」の出店も含めて、その売り上げの一部もちゃんと寄付にまわるのかしら。

とにかく天気に翻弄されてしまった今回だが、まあこればかりは仕方ないか。
そういえば今後は毎秋の、さいたま市以外の自治体で催される奇数回のほうも行きたいものだ。