16日(土)夜、東京都新宿区上落合の西武新宿線・都営地下鉄大江戸線の中井駅そばにある
伊野尾書店で行なわれた「本屋野宿」トークショーを聴きに行ってきた。そのあとの書店前での野宿には参加せずに終電で帰宅したけど。
で、トークショー後のサイン会でその主役の、
『野宿入門』(草思社刊)を出版した『野宿野郎』発行人のかとうちあき編集長(仮)のサインをもらった。
よく考えたら編集長と4年ほどかかわっているが、サインやらなんやらを実際に書いてもらうのは今回が初めて。4年前からの変遷を思い出すと、このような華々しい催しを実現してもらえるくらい売れて良かったねえ、とトークとサイン会の様子を親戚のおじさんのように目を細めて時折遠巻きに見ながら、ちょっこし感動した。
ちなみに、今回の対談相手になぜか選ばれた数段格上の高野秀行さんの著書へのサインももらうつもりだったが(昨年もらいそびれているし)、諸般の事情によってまたいつかにする。まあ出版のペースが今後も変わらなければ、また会う機会はすぐに訪れるだろうから。
今回の催しの僕個人的な細かい感想等は今回は除外して、主役と主催者の三者三様な事後報告みたいなもののリンクを以下に。
かとうちあき
高野秀行
伊野尾書店店長
でもせっかくなので、ひとつだけ面白かったことを挙げると、店外でのトークショーの最中に店の前を思いっきりクルマが(このときは1時間のあいだにタクシーが数台)通行していたが、車道の真ん中あたりまで広げていた青シートに座っていた聴衆がクルマが通るたびにシートを前後に移動させてクルマをやりすごして事なきを得る様子が壮観だった。何かの拍子に大きなトラブルに発展しそうなやや危うい状況だったのに(開始前に、店長が近隣の方に「何かやるなら事前に言ってくれよな」と注意されて頭を下げている様子も目撃した)、そこはなんだかんだでうまくいくもんなんだねえ、と感心した。
なんかこれまでに体験したことのない新鮮な催しであったことはたしか。
ああそうだ、先月末の『野宿入門』に関する続きの駄文はまだ追記できていないや。また後日。
それから編集長、野宿を喋る? 語る? 次の催しがすでに決まっていて、10日後の29日(金)に普段からよくお世話になっている杉並区西荻窪の
旅の本屋のまどで行なわれるとのこと。
しかも単独で登場するのかと思いきや、それだと間が保たないために対談形式となり、その相手が
放浪書房・とみーに決まった。あれまあ。
普段から『野宿野郎』以外にも野遊びや古本関連の催事でもよくつるんでいるふたりの趣味嗜好や癖はだいたい把握しているので、どういう展開になるのかもなんとなく見当はつくけど、これを機に初めてふたりに触れる人もいるだろうから、その反応を観るのが楽しみ。
ただこの組み合わせ、実は僕が近いうちに自前で企画して(昨年5月のタムラアキオ報告会のように)趣味的に実施しようかともうっすら考えていたのが、のまどに先を越されちゃった。まあいいか。
僕はすでに予約してあるので、ふつうに聴きに行くでしょう。そういえば、毎回興味深い旅人が登場するのまどの催事はこれまでになんだかんだでタイミングが合わずに一度も行けなかったので、今回が初めてだわ。
できればその場で、先の伊野尾書店でもらった編集長のサインが落書きみたいで納得いかないので、最近購入した2冊目にもっとまともなものを書いてもらうという名目で行くか。
それにしても編集長、これで本の出版絡みで今月3本目の企画実現とは。すっかり人気者やねえ。
※31日(日)の追記
上記で触れた29日(金)夜の旅の本屋のまどでのトークイベント「野宿のススメ!」を聴きに行ってきた。写真は、入口でとみーが仕込んでいた仕掛け。自分がモデルとなったミニコミマンガ『放浪くん』を使って「旅」の文字を作っていた。
が、来場者のほとんどはこれに気付かずに入店していってとみーがその反応の薄さにしょんぼりしていたので、心優しい僕が慰めておいた。
事前にちょいちょい小耳に挟んでいたところでは聴衆がなかなか集まらなくてやばいかも、という川田店長の話もあったが、当日に蓋を開けてみると30人超集まり、しかも意外に女性が多く、ちゃんとひとつの催しとして成立していた。良かったね。
内容は僕は過去に別の催しでも聴いているネタばかりだったが、まあだいたいは(今回初めて野宿話に触れるお客さん向けの)野宿遍歴みたいなものだった。初めてふたりに触れるという方もいた聴衆の笑いも結構多く、そこそこ心を掴んでいたと思う。野宿したことないけどしてみたい、という人もいたし。
なお、当たり前だが今回の主役はホントは編集長なのだが、実際に場をまわしていたのはとみーのほうだったのも予想どおりの展開で(喋りの分量も8割がたはとみーだった)、緊張をほぐすために編集長がトーク前に1杯引っかけて良い気分? になったせいもあってか、約1時間40分のうちに編集長がトイレに2回も行く、という失態? 粗相? もあった。そんな体たらくの主役でも許される雰囲気を作ってくれたのまどの空間と集った聴衆に感謝しましょう。
ああついでに、最近のふたりについてのこんな報じ方もあったので張っておく。
PJニュース 2010年10月3日 かとうちあき
PJニュース 2010年10月25日 放浪書房
それにしても編集長、実は来月には(知る人ぞ知る)もっともっと大きな山場を迎えてしまうことがついに決まったが(でも僕ら仲間内では約2年前からその可能性は充分あると踏んでいて、ようやくお鉢がまわってきた感じ)、今回の話しぶりを聴くと次回はアルコール抜きで大丈夫なのかなあ、と聴衆として同席した旅の先輩である坪井伸吾さんとともに心配した。
でもまあ、『野宿野郎』とは別に昨今はインターネットをはじめ様々な表現や主張の方法があるなかでわざわざ本を出版するくらいの覚悟を持って言いたい・伝えたいことはまだまだあるはずだから、のらくらせずに寝袋からしゃきっと這い出て、普段から少数の仲間内には濃い毒を吐くような体も含みつつ素直にそれをどんどん出していけばいいじゃあないか、といちファンとして節目の来月からの、昆虫がさなぎから羽化して成虫になるかのごとくの豹変? ぶりに期待する。
頑張ってちょ。