東北町の温泉、2ヶ所にチャレンジしたのは「八甲ラジウム温泉」。
上北町駅にはタクシーが数台あったが、貧乏旅行なのでタクシーという選択肢はなかった。
暑い中をひたすら歩いた。
でも、初めての道で全く知らない場所、物珍しさもありキョロキョロとあちこち見回しながら歩いたので、全く苦にならなかった。
駅から約20分、県道8号線沿いを歩いていたら前方に「八甲温泉」の看板が見えた。
ここはドライブインと宿泊施設も兼ねている温泉施設。
この町の温泉施設はほとんどが簡単な宿泊施設も併設しているようだ。
施設全体はお世辞にも綺麗とは言い難い。
正面がドライブイン、右側が宿泊棟の「発行旅館」と日帰り温泉の「八甲ラジウム温泉」になっていた。
日帰り施設の入り口には日本一大きな天然のラジウム原石が置いてあった。
ラジウムの原石なんて見るのも初めてだし、この石からラジウムが出るのかな? ってことは放射能が出ているのかな?
などとラジウムに関しては全くの無知。
とりあえず温泉へ、と温泉棟に入ってみたけれど、誰もいない。
「用事があったら押してください」とインターホンがあったので押してみたら遠くから声がした。
入浴したい旨を言ったら、「箱の中に200円入れて、どうぞ」と。
女性用の浴室に行ってみた。
8畳ほどの脱衣室と7~8人が入れるくらいのL字型の湯船がある浴室だった。
3人ほどが入浴中だったので、お断りして写真を撮らせてもらった。
鉄分が多いためか、浴室全体が茶色になっていて、お湯は掛け流し、奥にあるL字型のラジウム鉱石の真ん中から大量のお湯がどんどん出ていた。
浴槽は少し低くなっている手前側からお湯がザーザーと溢れていて、トド寝している人もいた。
(トド寝----青森、秋田県などの温泉で湯船からお湯があふれ出ているところに寝転がること、今までの経験では頭をケロリンの洗面器に突っ込んでいる人が多い)
湯船に入った瞬間、体がツルツル、ヌメヌメするのが感じられた。
これは驚き!
ちょうど塩素系の漂白剤が手に付いた時のような、あの感じ。
温泉分析では単純温泉となっていたが、こんな温泉は初めてだった。
入ってヌルヌル、上がってさっぱりといった感じで、今まで入った温泉でもこんな経験はたくさんあったが、その度合いが違っていた。
湯温もちょうど良く、これは長湯できると思いながら湯口に近づいたら少し硫黄臭がした。
そして湯船に浸かりながら地元の人たちとのおしゃべりを楽しんだ。
飲泉もできて、神経痛に良く効くと書いてあったが、こんな素晴らしい温泉に毎日入れる近所の人たちがうらやましい。
ちなみに、近所の人たちは年間パスポートを持っていて、30,000円だと言っていた。