日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

嵐山から嵯峨野②

2021-04-16 07:00:00 | 国内旅行

嵐山から嵯峨野を歩いたときのこと。----①から続く

 

二尊院を出て閑静な住宅街を歩き、10分ほどで着いたのが、今回一番行きたかったお寺の「祇王寺」

尼寺の「祇王寺」は平清盛ゆかりの場所。

「平家物語」にも出てくる悲恋で有名な寺院で、都を去った白拍子の祇王が母親と妹と一緒に住んだところ。

祇王寺といえば苔、というぐらい苔の名所になっていて、入ってすぐ一面、苔が広がっている庭が目に入り、林の中の苔の上にところどころ散っている椿の赤い色が何とも言えなかった。

 

[祇王寺の苔林]

 

 

[イカリソウとニリンソウ]

 

ここは決して広いお寺ではなく、ほんの少しの時間で見て回る事もできたが、もったい気がして、水琴窟や苔の中に咲いている花を見ながらしばらく時を過ごした。

 

祇王寺で長い時間を過ごし、更に奥の方に歩いて行った。

この辺りは奥嵯峨と言うらしいが、ここまで来ると観光客もまばらで静かで落ち着いた場所になっていた。

そして着いたのが「化野念仏寺(あだしのねんぶつでら)」

今までのお寺とはちょっと違った雰囲気だった。

 

 

 

[西院(さい)の河原]

 

「化野念仏寺」は野ざらし状態の遺骸を埋葬するために、空海がお寺を建立したのが始まりらしい。

平安時代は風葬が主流だったが、その後は土葬が一般的となり、そのために石仏が作られるようになった。

そして念仏寺には、約8,000体の石仏や石塔が並んでいる。

その場所は「賽の河原」に似ているということで、「西院(さい)の河原」という名前になった。

徒然草の中にも出てくる化野、「あだし野の露消ゆる時なく、鳥部山の煙立ち去らでのみ住み果つる習ひならば、いかにもののあはれもなからん」。

(あだし野から、涙が無くなる事も、鳥部山の煙(火葬)が無くなる事もない。命もこの涙や煙のように無くならない永遠のものであれば逆に面白くない)

といったところかな?

殺伐とした風景を見ると、何となく虚しく、また儚いという言葉が浮かんできた。

 

気を取り直し、最後に向かったのが「大覚寺」

念仏寺からは少し距離があったけど、その分観光客も少なくのんびりと歩けた。

ところが、着いたのが16時15分、参拝受付は16時30分まで、参拝は17時までだったので、ゆっくりと見て回ることもできず、結局庭だけしか見ることができなかった。

「大覚寺」は嵯峨天皇の離宮を寺とした門跡寺院のため、お寺全体が御所のような雰囲気だった。

 

 

[左近の桜]

御影堂から白砂の庭越しに見た勅使門。

この辺りの様子が御所に似ていると思った。

 

[石舞台]

中央にあるのが石舞台。

 

[大沢池]

 

お寺の東側には中国の洞庭湖を模して造られた大沢池があった。

約1kmある池の周囲には桜が植えられていて、平安時代からあったのかどうかは分からないが、雰囲気は平安朝そのものと言った感じだった。

当時は嵯峨天皇や貴族たちが池に舟を浮かべて遊んだとか。
 
 
拝観時間終了まで見られるところはすべて回った。
 
嵯峨野のお寺を回った感想は、春の苔や新緑もそれなりに良かったが、やはり秋の紅葉時期の方がいいのかもしれない。
 
大覚寺からは京都駅まで直行でバスが出ているので、それに乗り、約1時間で京都駅に戻った。
 

 

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嵐山から嵯峨野①

2021-04-15 07:00:00 | 国内旅行

コロナが流行する前年、桜の時期に京都に行った。

京都は好きな場所なので良く行く。

この年は嵐山から小倉山に沿ってお寺などが点在している地域の嵯峨野を歩いた。

 

京都駅から山陰本線に乗り、「嵯峨嵐山駅」まで行き、ここから歩き始めた。

最初は嵐山のシンボル「渡月橋」

「渡月橋」は155mの長さがある木製の橋で、この橋を境に上流は大堰川、下流は桂川になっている。

桜は散り始めていたが、相変わらず観光客は多く、賑やかだった。

 

[渡月橋]

 

「渡月橋」からお土産屋さんをのぞきながら歩き、「常寂光寺」へ。

このお寺は後ろに「百人一首」で知られる小倉山を背負っている日蓮宗のお寺。

元々は藤原定家の山荘だったらしい。

伏見城の客殿を移築した本堂や多宝塔などがあり、見どころは、苔の緑の「末吉坂」、「仁王門」など。

 

[常寂光寺]

 

 

[仁王門]

苔の緑も素晴らしかったけれど、このお寺は紅葉の頃の方がきれいかもしれない。

 

この後はすぐ近くにある「落柿舎」に向かった。

嵯峨野にある草庵の「落柿舎(らくししゃ)」は、松尾芭蕉の弟子、向井去来の別荘として使用されていたところ。

周囲にあった柿が一夜ですべて落ちてしまったからこの名が付いたらしい。

芭蕉も数回訪れているとか。

 

[落柿舎]

 

向井去来の「去来抄」には「さびは句の色なり」とある。

ここは寺社とはまた違った、侘び寂びを感じられる場所だと思う。

 

「落柿舎」のそばにあった向井去来のお墓に寄り、杉林の中を通り、「二尊院」の山門に着いた。

「二尊院」は、その名前の通り、阿弥陀如来と釈迦如来の二尊を安置することから名付けられた立派なお寺。

境内の本堂と「紅葉の馬場」と呼ばれる参道の景観が見どころとなっている。

 

[二尊院]

 

一通り境内を回ってみたが、やはりこのお寺も有名なのは紅葉なので、紅葉の時期の方が良かったのかもしれない。

以前に「そうだ京都、行こう。」のポスターで勅使門の向こう側に見える紅葉が素晴らしかった記憶がよみがえってきた。

 

----②に続く---

 

 

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モッコウバラ

2021-04-13 07:00:00 | 植物

今日の散歩中に見つけた花---モッコウバラ

 

今まさに、お騒がせ中の内親王のお印は「モッコウバラ」

トゲのないやさしいバラで、強情なイメージとは程遠いバラなんですけどね~。

どうしたんでしょう、これから何をしたいんでしょうね。

雲の上の人の考えは一般人には分かりません。

ただ、○カとしか言いようがない。

そして、人生の先輩として言えることは「身分違いの結婚はうまくいかないことが多い」ということと、「親の意見と茄子の花は千に一つの仇はない」ということわざもあるということを教えたいだけ。

今まではとてもしっかりした、立派な内親王だと思っていたのに、裏切られた感じで、人って見た目で判断してはダメって今更ながら思っている。

 

 

モッコウバラには白と黄の2色があり、黄モッコウ、白モッコウと呼んでいる。

さらにそれぞれ一重と八重の花があるのだが、良く見るのはほとんど八重のものが多いのじゃないかと思う。

 

 

 

昔住んでいた家のフェンスにバラを這わせた時、外側に枝(シュート)が伸びてしまうと、道を通る人に棘の付いた枝が当たってしまうので、困ったことがあった。

当時は華やかな赤や黄色の剣弁で高芯のバラに憧れていたので、それを植えてしまったのだからしょうがない。

今ならば同じバラでも「モッコウバラ」を選んでいたのに。

「モッコウバラ」だったら棘もなく、そんな気遣いもしなくとも良いし、育てやすいし、びっしりと花が付くのでフェンスにはちょうど良かったのに。

 

 


 

学名:Rosa banksiae

英名:banksia rose

和名:木香薔薇

科名・属名:バラ科 バラ属

原産地:中国西南部

 


 

黄モッコウと比べて、白モッコウのほうが花の咲く時期が少し遅いようだ。

今の時期、近所の家の黄モッコウはびっしりと咲いていたのに、白モッコウはまだ蕾が多かった。

「モッコウバラ」の名は「木香(モッコウ)」に香りが似ていることから付けられた。

ただ、香りがあるのは、白花の一重・八重の両方と黄色の一重だけで、黄色の八重には香りがないとか。

 

 

 

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牡丹のお寺「観音寺」

2021-04-12 07:00:00 | 植物

千葉県柏市にある牡丹寺として有名な「観音寺」に何年かぶりに行ってみた。

天気も良く暖かかったためか、大勢の人たちが牡丹の花を見に来ていた。

やはり、自分も含めてコロナ禍で不要不急の外出は避けてと言われていても、我慢できない人が多いのだなぁと思った。

 

牡丹はまだ蕾のもの、開ききっているもの、ピンクや赤、紫など、色々な種類のものが咲いていたが、何となく以前より少なくなったような気がした。

でも、牡丹だけでなく、手入れの行き届いた庭には他にもたくさんの花が咲いていた。

 

 

門を入ると広い庭になっていて、奥へ進むと石段がある。

その上には本堂や観音堂などがあり、その前が牡丹園になっている。

 

 

 

 

 

牡丹の他に咲いていた花。

 

[ミツバツツジ]

 

[黄木蓮]

 

 

黄色の木蓮は珍しく、華やかな八重桜の下に咲いていた。

大きな花なのだが、葉が黄緑色だったので花と同化しているように見え、見落としてしまいそうだった。

 

 

[シラユキゲシ]

半日陰の林の中にはシラユキゲシの群落があった。

 

[藤]

まだ少し時期が早いようだった。

 

[シャクナゲ]

 

[ドウダンツツジ]

 

[白いサギゴケ]

 

名前の分からない木。

大きな木に白い花が咲いていた。

リンゴならば蕾がピンクになるし、カリンならば花がピンクなので違う。

梨かズミとも思ったけど花びらが一枚一枚離れすぎているようだし。

何の木だろうか?

 


アップした後、早速アブリル様からコメントがあり、教えていただきました。

「リキュウバイ」だとのこと。

リキュウバイと言う名前も初めて知りました。

 


 

 

思い切って外出して良かった。

毎日毎日、家の中にいて、モヤモヤとしていたものが晴れたような気がした。

 

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イベリス

2021-04-11 07:00:00 | 植物

今日の散歩中に見つけた花---イベリス

 

道路脇のフェンス沿いに「イベリス」がたくさん咲いていた。

フェンスの内側の庭からはみ出したものが増えたようだった。

 

 

 

 

「イベリス」には一年草と多年草の品種があり、花苗で流通しているものはほとんどが多年草の「イベリス・センペルヴィレンス(Iberis sempervirens)」種で、「宿根イベリス」という名前で販売されている。

一年草タイプは主に切花で流通して草丈も20~40cmあり、見た目で違うのが分かる。

 


 

学名:lberis

別名:キャンディタフト、マガリバナ(屈曲花)、トキワナズナ、トキワマガリバナ

科名・属名:アブラナ科 マガリバナ属(イベリス属)

原産国:地中海沿岸

 


 

「イベリス」という名はイベリア半島から来ており、イベリア半島には多くの種類が自生しているらしい。

英名の「キャンディタフト」は、「お菓子の花」という意味。

4枚の花弁のうち、外側の2枚が大きいのが特徴。

 

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