昨夜は”じゃーま”が飲み会だった。GW期間中はずっと”田植え”で、どこにも行けなかったためストレス発散が目的らしい。それはある意味 仕方がないのだが、行きも帰りもタクシー奉公・・・普段の行いが悪いので当然のように要求されてしまう。おかげで就寝時間は午前2時(いつまで飲んどるがいや!)、起床は午前8時ときたもんだ。手取川水系への釣行が完全に出遅れてしまった。そのうえ川に行く途中にあるスーパーの朝市に寄って「○○と××を買ってこい!」との密命まで承る始末。
「まぁ今日は母の日やし、このぐらいで勘弁しといたるわ!」と心の中で思って川に向かった。
午前10時過ぎに手取川水系の某川に到着。餌師たちの狂想曲は終わった頃か・・・川は割りと静かだった。林道沿いの多くの車は山菜採りだろうか。生き物の息吹が感じられるこの季節、谷は短い春を終え一気に夏へと向かっているようだ。ついこの前まで、このあたりでも残雪があったのに。
車を降りて林道を下流側に入渓ポイントまで歩く。新緑のトンネルに川のせせらぎが心地いい、ちょっとした森林浴だ。ふと目の前を大きなカワゲラが横切り林道脇の立ち木に止まった。フックサイズにして#12ぐらいか。最初のフライはフラッタリング・ストーンに決まった。
川に降りるとせせらぎの音に混じって河鹿蛙(カジカガエル)の鳴き声が響いてきた。夕暮れ時なら寂寥感が漂う河鹿蛙の声だが、明るい日中ではそう感じないから不思議だ。そういえば、河鹿蛙は和歌では夏の季語だったか・・・。川通しに歩きながらストーン・フライのパターンで叩き上がる。流れに膝まで立ちこんだだけで、ウエイダー越しにひんやりとした気が体を包みこむ。林道を歩いて噴き出した汗が引いていくのが分かる。
瀬を二つ釣り上がるが反応がない。一応、丹念にフライをドリフトしているのだが、やる気のある魚は釣られてしまったか?少し上流に一抱えほどの石の後にある弛みに目が行った。イワナが居つきそうなポイントだ。一投目、フライが着水して少し流れたところでガバッっと出た。腹がオレンジ色した7寸ほどのイワナだ。写真を撮ろうとカメラを準備して、イワナをネットから取り出したら、スルリと手から抜け出て流れに帰っていった。残念!
さらに釣り上がると、落ち込みから瀬頭に続く浅いプールにライズしている魚を発見した。今年 最初に発見したライズだ。あまり大きな魚ではないが、クルージングしながら流下する餌を捕食しているようだ。小さなメイフライが時々ハッチしているのでドリフターはそれだろうか。ライズしている上手に回りこみ、フライをエアスルー・ダン#17に切り替えてダウン・クロスにキャスト開始。クルージングしているのでなかなか食わない。対岸近くの柳の木の下でライズしたところで、魚の位置を確認して再度キャスト。今度は食った。ランディングすると予想通り小さなイワナだった。
~ 初ライズのイワナくん ~
その後、岸よりのポイントばかりで小型のヤマメ、イワナを10尾ほどキャッチして終了とした。結局、写真を撮りのがしたイワナが一番大きかった。魚はコンディションが良く餌もよく食べているようで、どの魚も腹がパンパンに膨れていた。秋風が吹く頃にはもう少し大きくなっているだろうか。流れに戻した魚達との再会を願いつつ、この渓を後にした。
~ チビくんたち ~
ロッド:アーティスト LGF8034
リール:エーベル TR-1
ライン:WF3F
リーダ:12f 4X+5X(2f)+6X(2f) 全長16f
フライ:フラッタリング・ストーン#12、エアスルー・ダン#17、ソラックス・ダン#16、ライト・ケイヒル#14