Waraの『True Rise』

備忘録 ”鮎の友釣り”と”Flyfishing”と、時々、”映画”

黄金週間に架かる虹 - 庄川水系のレインボウ -

2009年05月08日 23時40分53秒 | Fly fishing


GWはじゃーまの実家で田植えのお手伝いが恒例?行事になっているが、今年は新しい機械の導入で思いのほか機械植えが捗ったため、5月3日からは”男集”はお役御免になった。もっとも苗運びぐらいしかできないので大した手伝いではないのだが。
じゃーま達”女衆”は機械が入らない田んぼの隅や歯抜けになった箇所に直接 苗を手で植える、”押し植え”いうヒンズー・スクワット並のハードな肉体労働にチャレンジしている。
エッツ、「お前はやらないのか?」って・・・「田んぼに大穴が開くから止めてくれ」と言われてます。
そんな訳でじゃーまの実家から40分ほどで行ける庄川水系の某河川へFFに行くことにした。

~ 庄川水系 某川上流域 ~


普通の土日でも結構な釣り人が入っているが、GWともなると管理釣り場並だ。(行ったことないけど。)取り合えず人のいないポイントを探して上流域へ向かうが、水量が多いのでドライ・フライでは難しそうだ。時期的に田んぼの取水が始まっているので、最下流部はイケるかも・・・
そこで、最下流部になるダム湖バック・ウォーターから300mほど上流にある、両岸が切り立った谷に下りることにした。

~ 下流域のスター 小虹鱒たち ~






どうやら先行者はなかったようで、ドライ・フライでもニンフでも次々に魚が出る。ただし、すべて16cm~20cmの小型のレインボウ=ニジマスだ。20尾ほどの鱒と遊んだころに、流れが大岩にぶつかる雰囲気がある落ち込みに遭遇した。ドライ・フライを流すも、浮いている小型魚しか出ない。底には間違いなく大物がいるはずなのだが・・・

~ 大物の香りが漂うポイント ~


ティペットを6Xから5Xに張り替えて、#10の大型のニンフを底に這わせてみることにした。
手前から探るが反応がないので、対岸の手前の弛みにニンフをキャストする。ニンフが底を流れ出すとラインが急に引き込まれた。ロッドを立てると大物の魚信。ロッドはすぐに満月になる。40cmオーバーは間違いないと感じたので、余分なラインはリールに巻き取り臨戦態勢を整える。ジャンプされないように注意をしながら寄せるが、首を振りながら下流に奔られる。ラインがジリジリと出てゆき、下流の瀬に入られる。自分も下流に下りながら必死にこらえるが、レインボウの奔りは止まらない。

二つの落ち込みと瀬を下り、2回のエラ洗いに耐えるとようやく弱ってきた様子。瀬脇の弛みに寄せて、渓流ではややオーバー・サイズの20インチのランディング・ネットを構える。竿を立てて魚を浮かせるが、なかなか浮かない。見ると3番ロッドが限界点まで曲がっている。ようやく顔を見せたレインボウ、ニンフは上顎の少し奥にガッチリ掛かってるので簡単には外れない。歯に当たってティペットが切れないか心配だが。

それにしてもデカイ!40cmアップどころか軽く50cmは超えている。これまで最大48cm、40cm台は何尾もキャッチしたことがあるネットが小さく感じる。一瞬「これは取れないかも知れない」の思いが脳裏をよぎる。そして、そんな考えを見透かしたように、再びレインボウは下流に奔りだす。愛用のエーベルTR-1のラチェット音が谷間に響き渡り、さらに二つの瀬を下る。自分も下流に走るがレインボウの奔走に追いつかない。「これはヤバイ!」と思ったその時・・・・・
両頬と体側を紅の婚姻色に染めた雄のレインボウは、無能な釣師を嘲笑うかのような鮮やかなジャンプで、張り替えたばかりのティペットを切って流れの中に消えた。

爽やかな敗北感とともに、この日の釣行を終えた。

ロッド:アーティスト LGF8034
リール:エーベル TR-1
ライン:WF3F
リーダ:12f 4X+5X(2f)+6X(2f) 全長16f
フライ:エルク・ヘアー・カディス#12、#14、パラダン各色#14、ゴールド・リブ・ド・ハーズ・イヤー#10