花守

四季の花はそれぞれやさしく咲きこころなごみます
折々に咲く花を守りこころかすめる思い出など綴ってみたいです

戦死の

2022年06月22日 09時09分15秒 | 母を想う


小雨が降っています
今日も梅雨らしく終日雨が降るのかしら
百合が花ひらきそうです



ハマナシも集団で咲きそうな様子です



柚子の実が大きくなってきました





遠い日の思い出です
田舎家で囲炉裏を囲んでいる様子も私には珍しくて
祖母は囲炉裏で炊いたお味噌汁をお椀に注ぎ
採りたての青い柚子を皮のまますりおろしてろして
皆に振舞ったのです
あの時のゆずのいい香り
私には珍しい囲炉裏の様子とあわせて懐かしい思い出です

でもあの時は私にとっては忘れられない悲しみが
いえあの日母と私たち兄妹が山深い父の実家を訪れたのは
父の戦死を告げるあらためてのご挨拶だったのです
囲炉裏の傍で
平素から格式を重んじている本家の奥さまにご挨拶をして
母は手を突いたままの姿勢で涙で顔を上げられなかったのです
あの時の母の姿が愛おしく
私にはとても悲しくて
何十年も経っていますのに涙が浮かぶのです