花守

四季の花はそれぞれやさしく咲きこころなごみます
折々に咲く花を守りこころかすめる思い出など綴ってみたいです

そんなことも

2020年12月21日 09時44分55秒 | 日記


やがて咲きそうな椿です



私が朝早くに裏庭に出ていくと
「そんなに早くから外に出て 寒かろうに」
と主人が気遣うのです
だから私言うのです
「折角チューリップが芽を出しているのに
見守らないと可哀そうでしょう」
冷たい筈の土から尖った芽を出しているチューリップは
まるで暖かなお布団を肩からすっぽりとかぶって顔を出しているみたいです
チューリップにとっては冷たい土も暖かく感じられるのでしょう
やがて葉を出して精一杯の笑顔でチューリップの花を咲かせるといい


むかしはどの家庭でも子供を幼稚園に通わせていたわけではなくて
だから私は幼稚園に行きたくないときは幼稚園に行かない子供の家に遊びに行って
幼稚園をサボっていたのです
そんな日が続くとある日母は私に
「お人形を買ってあげるから幼稚園に行きなさい」と
約束させたのです
母は赤ちゃん程もある大きなお人形を買ってくれたのです
そして私はそのお人形を抱いて母と幼稚園に行って
「明日から幼稚園に来ますから」と
先生と約束させたのです

私はやがて息子が幼稚園に行かないと言い出したとき
ふとそのことを思い出しました
今日は「よい子」と「たのしい幼稚園」を買ってくるからね
そんな約束で息子を幼稚園に送りだしたのです
そのことがきっかけでうそのように
息子は毎日幼稚園に行くようになったのです
なんだか物質で代償をもとめることはよくないようですが
純粋な気持ちは通じるものなのかも
遠い昔の母の思いを理解できた気分になれた日でした
いつも“母親とは”と問い続けていたような自信のない私だったのです