VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

Vivien杯争奪戦@大正CTC目白

2009年10月31日 | Tennis
前・杉並区立和田中学校校長の藤原和博さん(元リクルート)と‘楽しいテニス仲間達’が
その腕試しに[Vivien杯争奪 秋のテニス大会](何故か私の冠!?)を催す事になった。
清春芸術村での夏合宿以来、今回は吉井画廊社長のホームコート大正セントラルテニスクラブ目白に9名集まった。

紅白戦形式で勝ち試合数を競ったが、私の紅組は岡山から駆けつけた久保プロの白組に圧倒され惨敗。
(試合に没頭して写真を撮り忘れ・・・最後の試合、それも握手シーンだけに)


場所を変えて高田馬場某所にて表彰式(?)&打ち上げ会。
左、負け組の賞品[リストバンド(NIKE)]を何故か耳に? 勝ち組は[キャップ(NIKE)](吉井社長は所用で早退)
藤原さんは勝ち組のポイントゲッター、色々と忙しかったはずなのにテニスもかなり上達!?試合巧者ぶりを発揮。

こんなに集まった持ち寄りお土産賞品で盛り上がる! そこに登場したのは学校の練習を終えた深田コーチ「次回は参戦スルゾ!」

次回は新春に幹事を船橋さんで、と話が進みデザートを食べ終わったかと思うと
藤原さんはソソクサと退出・・・次は事業仕分け人で忙しくなるらしい。

お集まりの皆さん、各界で活躍しご多忙ながらもテニスを楽しんでいる方々。
テニスくらいは頑張ろうと思ったのに、今日は惨敗の私。まだまだ精進だなぁ~

三井ホームH22年中間決算

2009年10月28日 | 住宅業界
三井ホームの平成22年(第36期)の中間決算報告があった。
篠山広報部長が司会進行(左)、生江社長はじめ役員ほかが発表。

連結で売上797.17億円(前年比▲16.3%)経常利益△49.02億円の赤字、公表計画より赤字改善されているものの厳しい数字。

注文住宅事業は売上が厳しいものの、モデルハウスの統廃合(222棟)などコストダウンの努力で利益率改善(22.4%)を推進。 
リハウス店など三井不動産グループ力を活用した法人営業にも力を入れる。
賃貸事業を医院など非専用住宅に注力すべく開発事業本部として強化。
リフォーム事業では1000万円以上の案件が減る中、定額制の商品化で三井ホーム顧客以外へも取り組む。

左:松本専務と生江社長
上半期を棟数維持+コストダウンでしのいだ後、下半期は建替えの高額層にチャレンジし単価Upを図る。
 (上半期の受注棟単価は3200万円まで下がった、40歳以下・2000万円台の顧客が増えた為)
10月に35周年を迎え「暮らし継がれる家」を新ブランドメッセージにプロモーションを展開中。
来春は三井ホームらしい‘高級層’にも踏み込むと、生江社長から楽しみになコメントも出た。


三保谷硝子店@AXIS GALLERY

2009年10月27日 | 社会・文化
三保谷硝子店が16組のクリエイターと「三保谷硝子店ー101年目の試作展」を六本木のアクシスギャラリーで開催。
1909年(明治42)に創業し今年100周年、三保谷友彦氏(左、3代目)と4代目襲名の三保谷昌弘氏。
  
倉俣史郎氏の作品で有名な、三保谷のガラス技術を駆使して作品を発表したクリエイターは錚々たる顔ぶれ。
アシハラヒロコ/五十嵐久枝/海藤春樹/川上元美/杉本貴志/杉本博司/高松 伸/トラフ建築設計事務所/橋本夕紀夫/廣村正彰/藤塚光政/堀木エリ子/宮島達男/八木 保/山田尚弘/吉岡徳仁

昨年ミラノでお会いした橋本夕紀夫さん、作品の前で。来年のミラノサローネでは家具の発表があるかも、と。
   
下、流石の吉岡徳仁作。 こちらもミラノ以来のベルギンツ氏に遭遇、イタリアから来日中(電工さんと打ち合わせ)。
  
今日はアシハラヒロコ先生にご挨拶。(お付き合いのあるクライス&カンパニー社からのお花を抱えて)
 作品は茶室の花器風で実用的!

F・スタルクも登場@トーヨーキッチン

2009年10月27日 | 住宅業界
トーヨーキッチンではキッチン本体だけではなく、トーヨーキッチン空間を構成する家具や照明の提案を充実させている。
今日はTOYO KITCHEN STYLE TOKYO南青山のショールームで、
フィリップ・スタルクの「XO」シリーズがラインナップに加わったという発表会。
  

併せて展示されたShowtimeCollection(デザイナーHayon)はキャビネットの足がイロイロで面白い。
 

照明ではWinnie Luiデザインのフエルト素材でカワイイものも。右、いつも美しい広報の後藤歌井さん。
 

新築業界が縮小する中で設備メーカーも、海外展開に活路を見出す戦略や
トーヨーキッチンのように商材をヨコ展開する戦略が見られる。
1顧客を深堀りする為には、やはりエンドユーザーへの直接のコンサルティング力が必要になる。
住宅設備業界もドラスティックに販売体制や業態が変革してゆきそうだ。

住宅景況感(10月度)、住団連発表

2009年10月27日 | 住宅業界
住団連が四半期毎に発表する[経営者の住宅景況感調査]の10月度、第2四半期の数値が発表された。
(左:佐々木専務理事、右:矢部部長)

総受注戸数の実績(グラフ実線)は2四半期連続で底から上昇中、しかしながら依然▲58%は厳しい景況感。
ただ見通し(10-12月予測、グラフ点線)では1年3ヵ月ぶりにプラスに浮上。

各カテゴリー毎でも、賃貸住宅以外は3期続けてマイナス幅が減少した。(下、注文住宅)

(左、分譲住宅      右、賃貸住宅)

展示場来場総数も、前年比+2.7%と堅調であった7-9月。
今年の1-3月が底だったと言えるようになるかどうか、下半期の成果が期待される。

一方で、年間の新設住宅着工戸数の予測は回答14社の平均値が86.7万戸と遂に90万戸を切る予測が出た。 
昭和41年以来の低水準になりそうである。(ちなみに最大は昭和47年の190万戸)


住団連、樋口会長が語る

2009年10月22日 | 住宅業界
今年度から住宅生産団体連合会(住団連)の会長に就任した、大和ハウス工業の樋口武男会長に
日本不動産ジャーナリスト会議の研修会でご講演頂いた。

講演前に皆で箱弁を食べた後は、お薬も忘れずに・・・(何故か全てがコミカルでカワイイ樋口会長)

冒頭の懇談で「今さっき、業績予想の修正リリースをしました」と、5月時予想の営業利益450億円(連結通期)に対し620億円の37.8%増
という景気の良い話から。 (とは言っても前年比▲16.7%ではあるが)
原価の低減と経費削減の成果等による営業利益率の改善という事。住宅事業での改善が大きく、相当市場を厳しめに見ていた事が伺える。

さて、お話は住団連会長就任ということでの講師依頼だったが、お得意の『熱湯経営』話で盛り上がった。
H15年に亡くなられた大和ハウス工業・石橋信夫オーナーの息がかかった社員も少なくなる中で、
機会ある毎に石橋オーナーの経営哲学や逸話を話される樋口会長は‘語り部’のようである。
(私もそんなお話や石橋信夫記念館見学で、石橋オーナーに魅了された一人)

石橋オーナーは最期の4年間、能登の石橋山荘(と呼ばれる別荘)で療養され
樋口会長は度々経営報告や相談に訪れた時の話では、笑いを取りながらその思い出を楽しそうに語られた。

自らの経営哲学も「事業も人によって決まる」と人材育成の重要性を「会社には人財と人在と人罪が居る」と、
コスト削減による余剰人員も首切りはせず、新規事業に活かそうとする動き。
ダイワハウス創業100周年には10兆円を目指してグローバル事業にも力を入れる。
新規事業では“フ・カ・ケ・ツ・ノ”(最近‘ノ’が加わった)事業を推進すると言う標語。(“福祉・環境・健康・通信・農業”)
住宅の工業化の次は、農業の工業化に取り組み無農薬野菜を作るらしい。

ちなみに住団連会長としては、昨日、政治家に陳情へ行ったときの話。
初めて民主党の先生に陳情ということで、天下りの住団連専務理事は同行を控え
辻本国交省副大臣と長安大臣政務官に面会したところ、辻本副大臣の低姿勢に驚かれた様子。
「住宅支援の相続税非課税枠を2-3000万円」という提案に共感する長安政務官は「相続税自体がおかしいと思っている」とも。
着工戸数が85万戸割れだと4000億円の税収減と計算し、10万戸増える政策をと陳情して来たという事であった。

来年、年男の71歳。住団連会長となった今年は更に走り回ってご多忙の様子。
ご健康に留意されながら業界を牽引して頂きたいものである。

ゆとりある豊かな住生活を実現する国民推進会議、全国大会2009年

2009年10月22日 | 住宅業界
住生活基本法が制定され、その意を国民に浸透し広げる活動の一環で設立された
ゆとりある豊かな住生活を実現する国民推進会議
経団連の奥田名誉会長を本会の会長に迎え、大手住宅会社9社が運営委員として推進している。

今年の全国大会は、著書に「『家をつくる』ということ」などがある作家の藤原智美氏。

「LDKの発明が日本の住宅の大失策」と日本の暮らしと住宅のギャップを指摘しながら
「住宅は家族の記憶装置」というキャッチーなメッセージを送る所が作家らしい。

後半は藤原氏に加えて、青山佳世アナウンサー、岩村和夫東京都市大学教授(建築家)、ダニエル・カール、マリ・クリスティーヌによる
パネルディスカッション「環境問題の解決とゆとりある豊かな住生活を実現するには?」。

岩村教授のお話では、Quarity of lifeの本場英国の住宅開発は100年前に提唱し実現されている
有名なLetchworth住宅地、[田園都市(E.ハワード)]の紹介をした上で

「日本人は居なくなる前提で住宅産業を語っているか?」(2400年代には0に!?)と疑問を投げかけ

省エネでは「日本の住宅内の消費エネルギーは圧倒的に少ない」、給湯・照明家電に改善の余地を残す程度であると
省エネ合戦になっている現状に「低炭素社会における‘心地よい’住まい・まちづくり」を冷静に考えるよう警鐘。

マリ・クリスティーヌさんのお話は初めて聞いたが、幼少の頃から日本→ドイツ→米国→イラン→タイと住み渡った経験による住まいへの思いは、結構面白く良いお話だった。

この国民推進会議によって、住生活・住まいの重要性について民意醸成を図り
国交省&住宅業界としては税制優遇(特に消費税)などを目指す狙いもある。
さて人口減少フェーズで、どんな住宅業界の在り方があるのか。政策含め大きく舵を取る来年になりそうだ。




キッチンハウス、上野毛ショールーム

2009年10月16日 | 住宅業界
‘カスタムメイドでオンリーワン・キッチン’を提案するキッチンハウス(株式会社TJMデザイン)。
1975年ドイツキッチンの輸入に始ったヨーロピアン・テイストのキッチンメーカー、2006年タジマ社と合併し再出発した。
今日は上野毛のショールームへ記者懇親会に伺った。 ブランドロゴ色の赤いキッチン、外からも見えた。
 
ハイエンド向けのオーダーから、200万円以下のセミオーダータイプやミニキッチンまで
どんなレイアウトでも対応できるのがキッチンハウスの強み。
右、10月発表の新商品「Andrea」。4種類の木調扉、注文後約2週間の短納期も売り。
 
ショールームは4フロアーに20台ほども展示されていて壮観!
 
来年3月末まで、エバルトワークトップ150万円以上のキッチン購入でエバルトダイニングテーブル(Max25万円)をプレゼントキャンペーン中。
上右や、下のテーブルがキャンペーン対象。キッチンと同じエバルト素材でコーディネート。
  
扉材やカウンター、取っ手をあれこれと組み合わせてシュミレーションできる。右は水晶入りの加工石サイルストーンのカウンタートップ。
   
ミーレ社のキッチン設備が入ることもあって、今日はミーレの方々が機器を使ってクッキングでおもてなしして下さった!
   
ミーレのレシピから・・・ローテ ギュルッツェ(ベリー類)、とろとろプリン、クレームカフェに続いて (オイシイ!)
  
栗おこわ、鯛の酒蒸しなどヘルシーなスチームクッカー料理が振る舞われた。ミーレ広報の酒井さんとキッチンライターの本間さん。
 
今日ご案内頂いた、キッチンハウスの高橋店長と広報の遠藤さん。


Moleskineをアーティストが使ったら・・・

2009年10月15日 | 社会・文化
ピカソやヘミングウェイはじめ世界の著名人に愛されてきた手帳Moleskine。(200年以上の歴史、フランス生まれで今は伊ブランド)
そのモレスキンが行う慈善活動である世界巡回展「Detour」が、日本は表参道の[MoMAデザインストア]で行われた。
(ロンドン、NY、パリ、ベルリン、イスタンブールを巡回した)2010年版の「アーティストカバーダイアリー」はマルティ・ギセデザイン。
 
世界で活躍するアーティストや建築家、映画監督などが自由にモレスキン・ノートを使って創作、表現したものを展示。
昨日お会いした、建築家・隈研吾さんや伊東豊雄さんのスケッチノートや
 
プロダクトデザイナー深沢直人さん、私のお気に入り佐藤オオキくんのは下がカットされ3次元に
 
映画監督の押井守さん、プロダクトデザイナー喜多俊之さん
 
こちらのローマンさんは塩がついてフヤケ状態(海に沈めた風)、ロン・アラッドもらしい表現で。
 
会場で注目だったのは、松井えり菜さんのウーパールーパー!?
(ギャラリー山本現代所属、25歳。将来有望視されているアーティストらしい)
 
クリエイター達の様々な発想と、歴史ある欧州企業の興味深い活動に関心し
ワインパーティで混み合う会場を出て、近くのフレンチ・ガレット屋さんで友人と食事することにした。
 
モレスキンにちなんでフランス情緒あるカフェで、ガレットとシードルを。
 
フランスの友人宅で焼いてくれたガレットを思い出し・・・シードルでいい気分になってしまった。

ケミレスタウン、プロトタイプ認証

2009年10月15日 | 住宅業界
千葉大学と住宅会社が2007年から産学共同研究を進めている、ケミレスタウン・プロジェクト(千葉県柏の葉)。
今日は現地で‘持続可能な社会に向けた健康、環境と街づくりについての国際ワークショップ’が開催され
戸高千葉大学助教授がプレゼンテーション。 

その後、今回住宅として[プロトタイプ認証(NPOケミレスタウン協議会)]第一号となった
現地ケミレスタウンの積水ハウスを見学、説明会を実施した。
下、ケミレスタウン・プロジェクトに参加している住宅会社、高千穂・東急ホームズ・無添加住宅と

こちらが[プロトタイプ認証]された積水ハウスの棟。

ケミレスタウン・プロジェクトリーダーの森千里千葉大学教授(森鴎外の子孫)も加わって案内会。
TVOC(総揮発性有機化合物)を2年間測定し、目標値(厚労省指針値1/10)を達成。

クリナップ製のオールステンレスキッチンやイトーキのテーブル・椅子と共にプロトタイプ認証された。(檜バスは別)


シックハウス症候群は1999年の厚労省指針値設定以来、建築基準法も改定され
建材の規定や換気システム指定により新築住宅での被害は以前のように聞かれなくなったが
敏感な体質の方々は依然、苦しんでいるという。
このような産学共同で研究、成果を上げ商品化されることが期待されている。

シモンズ×パナソニック電工、快眠Bedを共同開発

2009年10月15日 | 住宅業界
シモンズは米国で1870年からマットレスを開発製造してきた老舗。日本では1964年から製造販売を行っている。
今日はそのシモンズが、パナソニック電工の睡眠環境システムを搭載した『SIMMONS Restino』の発売(2010年2月~)を発表した。
伊藤正文社長
シモンズのマットレスに体動センサー・体感サブウーハーを埋め込み、ヘッドボードにはスピーカーや照明、システムコントローラーを装備。
シングルサイズで約100万円前後~。 世界の一流ホテルで採用されているダブルクッション型でも商品化。
 
実は私もシモンズBedの愛用者、ダブルクッションで快適に爆睡しています。

睡眠環境システム「Restino」を提供したパナソニック電工・情報機器新事業推進部リフレッシュ事業推進部の仲島了治部長から
 
日本人の睡眠時間低下(1960年:8時間13分→2005年:7時間22分)と5人に1人が睡眠に関する悩みを抱えている現状と
電工が取り組んできた睡眠関連分野の技術・商品が紹介された。 今回のシステムはセンサーで寝返りや室温を感知し
 
照明・音響・エアコンなどをコントロールし、就寝や目覚めを快適に誘導する。
 
シモンズのベッド型完成品は小売ルートを中心に販売、電工はホテルやハウスメーカー向けに内装取付型を提案する。
会場に用意されたベッドで私もサブウーハー内蔵マットレスを体験!(慣れないので振動が気になる・・・)右、コントローラー。
  
来年1/28~日比谷シモンズギャラリーで、2/4~大阪シモンズギャラリーで「Restino」は体験できる。

私でも不眠に悩まされた経験があるので、眠りを買う(投資する)市場は小さくないと思われる。
さて100万円の価格にどんな客層が反応するのか興味津々だ。

隈研吾「Studies in Organic」@ギャラリー間

2009年10月14日 | 住宅業界
乃木坂のCERA TRADING社が親会社のTOTOと共に[TOTO × CERA TRADING 3WEEKS]展を開催。
ドイツ国際見本市(ISH)で発表した商品などを展示(LEDライトが七色に)。    木瀬TOTO会長も来場。

同時に開催された同ビル[ギャラリー・間]での隈研吾展「Studies in Organic」。(谷村新司夫妻からもお花が)
山本寛斎さんと一緒に(現在、お宅を建築中。隈さん設計の住友林業施工?!)。

ギャラリーには隈氏の数々のプロジェクト模型が、研究室のように詰め込まれていた。その中でプレスを前にご挨拶。

同時出版された著書「Studies in Organic」(TOTO出版)についてもグラフィックデザイナー中島英樹氏とこだわったものと紹介。

ギャラリーの上階では、現在進行中のビックプロジェクト「ブザンソン芸術文化センター(仏)」や
          (写真のパネルは屋根部分、一部既存の建物を保存しているものを囲んで)
下、「グラナダ・パフォーミングアーツ・センター」は蜂の巣のような構造。左が後方外側から、右が内側の客席。

なんと15カ国のプロジェクトが進行中という。確かに、CNNなど海外メディアでも取り上げられているのをよく見る。

中庭にはMoMaに出展した、‘ウォーター・ブランチ’ポリタンクを利用した未来の仮設住宅。
ハンドルをグルグル回すと自家発電で電気が点灯!(張本TOTO社長に回してもらいました・・・)


場所を変えて、懇親パーティーが開催された。
主催者TOTO張本社長のご挨拶で会が始り、原広司氏や伊東豊雄氏など錚々たる建築界の大御所が集まった。

皆さんのお話を通じて‘隈さんは頭が良過ぎる’人だというのが良くわかった。
その上、伊東氏曰く「イチローのように打率抜群の建築家、100人のクライアントどんな人にも合わせられる」と表現。
そのクライアントのお1人、桐島洋子さんから自邸のお話もゆっくり伺うことができた。(オサン・デ・ファムの活動に注力されている) 
娘さん邸のキッチンを入れたクライス&カンパニー社の高原さんと。

逗子の景観を守るために、平井市長とパネルディスカッション

2009年10月10日 | 住宅業界
「緑豊かなゆとりあるまちを守るために」と題し逗子市まちづくり課主催のシンポジウムが開催された。

これは私が市民委員をしている[まちづくり審議会]が逗子市まちづくり条例の見直しを進める中で
住宅地における敷地面積の最低限度を指定(都市計画法)しようとする検討過程の一イベントである。

ところで市役所の会場に、手話(中)に加えて見慣れぬスクリーン表示(右)があると思ったら要約筆記が行われているのだ。
   
話を追って白手袋の手が動く・・・あれっ同じ方向から2つ目の手が?! と思ったら、こんな風に4人がかりで筆記中。
  

シンポジウムの基調講演は、住宅業界でお馴染みの浅見泰司教授(東京大学空間情報科学研究センター)。「住環境評価とまちづくりルール」と題して、
 
住環境を構成する要素についてや、宅地が細分化されることで結果的に周辺宅地やまち全体の不動産価値を下げてしまう事を紹介。
 
解釈すれば、周辺住宅の資産価値を下げるという結果を招いても、自分の土地は細分化すれば高めに売れるので細分化の流れは進む。
それを阻止するには住民や市の強い意志が無ければ、どの都市も同じような街並みになってしまう。
浅見先生からも「逗子らしさ、ブランドを維持する」努力にエールが送られた。

基調講演を受けて、平井竜一逗子市長からプレゼンテーション。
逗子へ転居してきた市民は「自然環境に恵まれている」事を、その選択理由の一位と紹介。
人口の変遷を1965年~2040年予測までグラフ化し(現5.87万人)、

現在27.5%の65歳以上高齢者が、2040年には37%まで割合が増える予測を再確認。
また、赤い所が市街化したエリア(昭和40年と平成6年比較)駅周辺から小坪地区などに住宅開発が広がった様子も。

公示地価の推移では、バブル前水準にある現在(18.7万円・住宅地平均)が今後も下降し続けるかどうかは
街の市場価値・ブランド力であることを示唆した。

また敷地面積が細分化されている具体的な数字を、【上】市内既存住宅の敷地規模 【下】H18―20年の新築戸建(建築確認申請)の敷地規模
を比較して、140㎡未満が半数以上(既存約35%)という傾向を見せた。逆に既存200㎡以上(約35%)が約20%と減少している。

ちなみに、敷地面積の最低限度を指定している東京・神奈川の自治体は22市町あるが
積極的な面積指定は箱根町(一部200㎡)横浜市(一部165㎡)ほどで、県庁から言わせると逗子が指定することのハードルは低くないと。

シンポジウム後半は、パネルディスカッション。
浅見教授・平井市長に加えて市民団体[ほととぎす隊]景観部会の白鳥悦子さん(建築家)と私(住生活ジャーナリスト&まちづくり審議会委員という立場)
が加わり、コーディネーターの柳沢厚さん(まちづくり審議会会長)司会で意見交換。

白鳥さんからは市民活動で行った、まち歩きによって再確認・発見された逗子らしい景観が紹介され
今後その保存や新規の開発に対するガイドラインを提案できるような‘まち並デザイン推進委員会’の設置に向けて動いていることも紹介された。

私の方からは、‘住みたい憧れの地域’で[鎌倉・逗子・葉山]地区がダントツ1位に上がった調査結果(東急住生活研究所調べ)や
まちなみ景観評価(プレハブ建築協会)に使われている緑視率を、その率によってどう景観がどう違ってくるのかなどを紹介した。
                            (終了後、市長に別件で依頼事・・・)
       
80名以上の参加者からの質疑では、現状最低限度以下の敷地に対する不安や(既存宅地には適用しない)宅地内の樹木保存も指導すべき等ご意見も活発に出た。

既にまちづくり条例では地域毎に最低敷地面積を定めているが、対象になる土地が300㎡以上のものに限られるため
条例逃れの開発含め、日に日に逗子市内の土地は狭小細分化されているのが現状である。
この事を危惧する市民は多いものの条例だけでは細分化進行が免れない。
そこで都市計画法による指定という手段の検討に至ったのである。

今月末、敷地面積に最低限度を指定について、住民アンケート(3000戸)調査を実施する予定。
狭小住宅の開発業者や売買に関わる地元不動産業者から反対の意見もあるだろうが
大地主にとっても簡単に売却し難くなるのでは?という不安が出るかも知れないが

逗子の豊かな住生活やまちの価値を次世代に継承できるか、我々今の住民に託されている。

規制型から共感型 まちなみ景観づくりへ

2009年10月06日 | 住宅業界
住団連主催の[住生活月間中央イベントセミナー]、「規制型から共感型 まちなみ景観づくりへ」と題して行われた。
佐々木住団連専務理事がご挨拶。 会場ロビーにはまちなみ景観活動のパネル展示も。

今回のセミナーは、各自治体が策定してきた景観計画について
その定量的な規制が愛着のあるまちなみを築けるのか?という疑問を投げかけ
まちなみ景観の担い手(住民・行政など)が共感できる、まちなみづくりに取り組む[まちな・み力創出研究会]の企画。

基調講演に筑波大学の渡和由准教授「エンビジョン論としてのまちなみ景観 ー人・家・地域をつなぐ空間・場面・気配への意識改革ー」。

コンパクトな各住戸区画と大きなグリーンベルトの共有地によって、住民達から代々愛されるニュージャージー州の住宅地ラドバーンを紹介。

自宅の庭は狭い(米国では)が、庭に面したグリーンベルトを望むと広大な緑が自分たちのものである感覚。地区で自主管理。

ご自身が住んでいたアバーイン・ランチ(加州)の事例では、‘地区毎のアイデンティティとアクティビティ’の充実が街の魅力になっていると紹介。
また共感をよぶ為の策として、ご自身が企画された「つくばスタイル」も紹介。共感があってこそ、制約があると結んだ。

続いて、住団連「まちな・み力創出研究会」の上井一哉主査から「住環境形成デザインガイドライン」の報告があった。
地域が独自のまちなみを創出する為のツールとしてガイドラインを作成研究、その[キーワード]と「着目点」から解説。

街歩きを実施し、シートにその結果を記す。それが自動的にマッピングされ街の特徴が整理できる。

今後は街の特徴のキーワードを絞り込み、まちなみアーキテクトの育成やデザインへの落とし込みを進めてガイドライン作成を進めると言うこと。
他の住宅団体でも同様に「まちなみ景観評価の提案」を実施するなど、個々の住宅から街並み・景観に活動が広がっている。

と、ここで私は別件があってセミナーを退出・・・「まなづる小学校との景観まちづくり教育活動」の発表を聞くことができなかったが
小学生とまなづるの雑誌をつくる活動を通じて、街を再発見するプロジェクトを筑波大大学院正などが行ったという事。
小学生への住教育は非常に大切で、面白そうな発表を聞き逃したのであった・・・・



ミサワホーム、SMART STYLE C

2009年10月06日 | 住宅業界
ミサワホーム、新商品発表会に合わせて竹中社長(右)から上期総括と下期の実施施策について発表があった。
上半期に投入したのは4商品。太陽光発電を70万円(3kw)で付けるキャンペーンで25%ほどの設置率に。
上半期4800棟の契約目標は94%の達成率だったが、9月は予定どうりに回復しているという。

下期強化事業の中心はリフォーム(今期売上目標450億円を5年以内に1000億円)やアパート等の特建事業になるが
高齢者向け施設の運営やソフトサービス提供にも力を入れている他、お掃除サービスやビルの耐震診断などが新規事業検討中。
竹中社長は「ミサワホームのロゴを‘MISAWA’だけにしたのは三澤千代治元社長の‘生活総合産業’にならなければならないという意志」と紹介し、新築住宅着工が100万戸を切る市場に対して事業多角化の戦略を示した。
 
続いて新商品「SMART STYLE C」の紹介。「C」はCreateのCということ。既存商品で弱かった115㎡以下のコンパクト・低価格のポジション。
 
ターゲットをポスト団塊ジュニア20歳代のカップルとし、プレーンな仕様に自分スタイルをアレンジできる住まいとしてセレクトプランを増やした。

24畳大のLDKを確保したカフェリビング提案や、階段踊場を利用した書斎コーナーやマルチ収納で狭さを感じさせない暮らし提案。

感性の高い20代層に、インテリア・ガーデニングなど各社と提携して対応。


コミニケーションツールもタブロイド誌風に作られていた。また建築後のリフォーム・売却につなげる体制は「住まいりんぐシステム」として推進中。

「SMART STYLE C」24プラン、33坪タイプが約1524万円(@47.3万円)。
ハウスメーカーの低価格路線に市場はどう反応するだろうか。