VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

ゆとりある豊かな住生活を実現する国民推進会議、全国大会2009年

2009年10月22日 | 住宅業界
住生活基本法が制定され、その意を国民に浸透し広げる活動の一環で設立された
ゆとりある豊かな住生活を実現する国民推進会議
経団連の奥田名誉会長を本会の会長に迎え、大手住宅会社9社が運営委員として推進している。

今年の全国大会は、著書に「『家をつくる』ということ」などがある作家の藤原智美氏。

「LDKの発明が日本の住宅の大失策」と日本の暮らしと住宅のギャップを指摘しながら
「住宅は家族の記憶装置」というキャッチーなメッセージを送る所が作家らしい。

後半は藤原氏に加えて、青山佳世アナウンサー、岩村和夫東京都市大学教授(建築家)、ダニエル・カール、マリ・クリスティーヌによる
パネルディスカッション「環境問題の解決とゆとりある豊かな住生活を実現するには?」。

岩村教授のお話では、Quarity of lifeの本場英国の住宅開発は100年前に提唱し実現されている
有名なLetchworth住宅地、[田園都市(E.ハワード)]の紹介をした上で

「日本人は居なくなる前提で住宅産業を語っているか?」(2400年代には0に!?)と疑問を投げかけ

省エネでは「日本の住宅内の消費エネルギーは圧倒的に少ない」、給湯・照明家電に改善の余地を残す程度であると
省エネ合戦になっている現状に「低炭素社会における‘心地よい’住まい・まちづくり」を冷静に考えるよう警鐘。

マリ・クリスティーヌさんのお話は初めて聞いたが、幼少の頃から日本→ドイツ→米国→イラン→タイと住み渡った経験による住まいへの思いは、結構面白く良いお話だった。

この国民推進会議によって、住生活・住まいの重要性について民意醸成を図り
国交省&住宅業界としては税制優遇(特に消費税)などを目指す狙いもある。
さて人口減少フェーズで、どんな住宅業界の在り方があるのか。政策含め大きく舵を取る来年になりそうだ。





2 コメント

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Unknown (木艇人)
2009-11-30 16:21:35
おっしゃる通り、来年、住宅業界は大きな変革の年になりそうですね。頑張らねば!
プレス席にいらったのですか?写真のアングルから察するにお近くだったようです。
 藤原さんのお話では、子供の頃を思い出しました。朝起きてすぐお湯が使える、災害から身を守ってくれる家に住める、当たり前のようですが、ありがたいことです。私には「ゆとりある豊かな・・・」というテーマよりも環境問題を考え取り組む意欲を喚起させられたパネルディスカッションでした。
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お近くに? (Vivien研究員)
2009-12-03 22:22:29
この日は途中で入って、途中で出た不届き者です。記者席の2列目だったかなぁ・・・
今度、見つけたらお声掛け下さい。
ダニエル・カールも老眼鏡だったのに目を引かれました。
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